木下順二のレビュー一覧
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≪サイコパス・PSYCHO-PASS≫の引用から興味を持って。
シェイクスピアの四大悲劇のひとつと言われるこの作品。
なんか思ったほど悲劇でもなく、多分それはチャップリンが喜劇と悲劇は紙一重みたいなことを言っていたことを思い出したからかもしれません。
魔女にそそのかされて自分の上司ぶっ殺してそれがバレて自分もぶっ殺されるというみもふたもないお話です。
きちんと読んだのはこれが初めてでそもそもシェイクスピアの作品自体初めてで生欠伸を噛み殺すのに必死でした。いや、なんていうか、漫画ならさらさらっとはいってくるのにト書きだからなんですかね、なかなか頭にはいってこない。
台詞回しがという -
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おもしろかった。
日本の現代の舞台向けの戯曲としては、小田島さんの翻訳の方がすぐれているとは思うが、やはり、大御所である木下さんの翻訳は美しい。
マクベスは今のこどもたちには難解な芝居であるとは思う。
そこをしゃちこばった脚注・巻末注ではなく、随所に散りばめられた象徴的亡霊・幻影たちに括弧つきで簡単な注を入れているのも理解の助けになる。
著者が岩波ブックレットで著した「マクベスを読む」が巻末に収載されているのもうれしい。岩波文庫という一見お堅いメディアで、これだけていねいに初心者にマクベスを解説した本はないのではないか。廉価であることもお得感を増している。
しかし、マクベスのような「こ -
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ネタバレ初シェイクスピア。齋藤孝さんの「古典力」で推薦されていた一冊。ト書きの台本形式の本も今回初めて読んだ。状況説明は必要最低限でほとんどが台詞で構成されている。話の流れは明快で一分でストーリーの説明はできてしまう。
まずは本編を読んでこんなものか、と思ったが後ろに続く解説で複雑な仕掛けを知りシェイクスピアの凄さが少しわかった。まず話が始まる前に潜在的で矛盾した欲求があるとか、同じ単語を暗示的に使っていたり、皮肉な予言、表現豊かな比喩、クラスタとしての言葉の効果など様々な技巧が隠されていた。一方で時間、距離の整合性はアバウトなところもある。マクベスが自身を主観と客観の両面から代わる代わる意識する -
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イギリス(アイルランドを含まない)の昔話、木下順二訳。
話自体は全部知っているものだったが、それだけに 翻訳が違うとここまで違うということに驚かされた。個人的な好みからすると、本書は訳者の色が出過ぎであると思う。昔話は本来おもしろいものなので、そのままさしだしてくれるだけでいいのだが。
また、声に出して読むための文章でないのも意外だった。劇作家なのに。『かにむかし』のリズミカルな響きとはずいぶん違う。このままでは、素話のテキストとしては使えないだろう。
さらに、「訳者の流儀」ではすまされない重大な違いがいくつかあってすごく気になった…。(だが原典に当たるほどの気はしない。)
知らない話だったら -
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人物名が覚えられなくて、あれ、これ誰だっけとなるし、歴史を知らないから背景もわからない。シェイクスピアの作品に中でも、格調高さなら「ハムレット」があるし、話の筋の面白さなら「リア王」がある。だから単に戯曲を読むだけならそんなに飛び抜けて面白いわけじゃないと思う。
でも、上演されたものを観るのなら、あるいは自分で演じたり自分で演出するのなら、間違いなくこれが一番面白そう。役者や演出家しだいで全く違う作品がいくつもできあがりそう。それは主人公グロスタ公の人物造型ひとつで作品の雰囲気が決まるようの思うから。天才的な策略家か、絶対的な悪か、たまたま頭一つ抜けてしまった小悪党なのか、屈折した想いを権力 -
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細々とオペラの原作を読む計画進行中です
マクベスのお芝居
高校の芸術鑑賞会の校外学習日に
埼玉会館で観たことを思い出します
そのときの魔女のセリフは
「きれいは汚い、汚いはきれい」でしたが
木下順二訳では
「輝く光は深い闇よ、深い闇は輝く光よ」
でありました
解説を読むと
Fair is foul,foul is fair:
人間と魔女とでは価値観が逆だ
ということを魔女が呪文のようにいうシーンなのでした
ハムレット、オセロー、リア王、マクベスで
四大悲劇
血なまぐさい話です
一度上司殺しをしたら敵討ちにあう前に
関係する人々をどんどん始末せずにはいられない
気違いになって殺されるまで…
とい