柘植久慶のレビュー一覧
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下巻では、日清戦争から日露戦争を経て、立見の死に至るまでの足跡を辿っている。
日清戦争・日露戦争を通じて面白かったのが、職字率も含めた国民の平均能力の差。義務教育の普及で誰もが文字を読めて命令の伝達も可能な日本に対し、清国軍では漢字が書けるものが少なく、ロシアも文盲が多く、きちんとした教育を受けているのは指揮官クラスのみ。そうした軍隊は指揮官が倒れると烏合の衆となって崩壊する。一方、日本国は将帥の指示を兵達までが理解して行動するところに差があったようだ。後年、日本軍はアメリカから、兵は一流、下士官二流、将校三流と言われてしまうが、軍人教育が普及して陸士・陸大卒が少将まで輩出した日露戦争におい -
ネタバレ
健康の大切さ
・立ち技で戦うこと。複数を相手する時、一人を組み伏せても、残った者に背後から狙われるからである。
・頭を低い位置に置くほど、頭部を一撃される。
・足は最も重要。腕力が強くとも、行動中にスタミナを使い果たして、動けなくなったら意味がない。
・剣:敵の足首~膝の間に蹴り、または剣で突くか斬る。あるいは柄で殴る。
・前蹴り:押し倒されそうになった時、相手の股間や脛周辺を蹴る。
・膝蹴り:体が密着したときに
・組み伏せられた時:掌底で相手の肋骨の一番下を突く→頭突きで顔面を潰す→何でもいいから武器を手にし、頭部を強打→とどめを刺す
・「他人は他人。我は我なり。我が事について後悔せず」。他 -
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生き残るためのミニ辞典
辞典のように、興味を持った項目や、緊急性の高い箇所から、読んでみるといいです。
一部ご紹介します。
・多数意見は、災害時には、正しくない。
・籠城戦で最も注意すべきは、疫病の流行だ。
・木が傾くような植生の変化は、危機の前兆だ。
・備蓄品は、一週間分は確保すべし。水は1日二リットル以上だ。
・中国産の食料品は要注意。遺伝子組み換え農産物は、避けた方が無難。
・何を食べようか迷ったら、食中毒対策に、昼食はカレー。夕食は和食で鍋物。
・睡眠時間を確保する。7〜9時間欲しい。睡眠不足はアルツハイマー病への一里塚。
・車に積むべきは、サバイバルキット、杖、ジョギングシューズ。
・健 -
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ネタバレ本書は、史上まれに見る天才指揮官であった立見尚文の生涯を、少年時代から永眠までを克明に描いた渾身の歴史大河小説(上下巻)です。
上巻では桑名藩内で頭角を現わし、戊辰戦争では鳥羽伏見の戦いからやがて北越方面へ転戦、雷神隊という精強な部隊を率いて新政府軍を恐れさせた立見の前半生を描きます。
旧幕府軍の降伏後は謹慎を経て司法省へ出仕、やがて指揮官としての能力を買われて陸軍に招かれます。西南戦争では西郷隆盛の本軍を追い込む活躍をし、陸軍軍人として立見の評価は一気に高まり、出世街道を駆け上がります。
下巻では日清・日露戦争での活躍を描きます。日清戦争が勃発すると、立見は歩兵第十旅団長として出征し、 -
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桑名藩出身の立見鑑三郎(尚文)の伝記。上巻では、日清戦争に入るところまでを扱う。
冒頭、日露戦争の鉄嶺駅での秋山好古少将とシーンに始まり、そこから時代をグッと遡って八丁堀の町田家に生まれる。少年時代に立見家に婿養子として入った鑑三郎は、身長172センチと当時では大柄で体格にも恵まれ、更に頭脳明晰で武道もできる少年であった。才能を見出されて若くして藩主松平定敬に仕え、京都所司代時代には20そこそこで藩の外交官たる公用方として薩長や会津など各藩の公用方とやりあう中で、土方歳三とも親交を結ぶ。
最初の戦功は蛤御門の変であったが、その後、鳥羽伏見で藩主定敬(と会津藩主松平容保)を引き連れた慶喜の脱 -
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全世界の戦争の歴史
全世界の歴史上における「戦争」を、年を追うようにコンパクトにまとめた、資料的ともガイドブックとも言える本。
歴史・戦史ものが好きで、戦争と年代の関わりを知りたい・勉強したい方におすすめです。
筆者のクセやこだわりがやや見える(特に近・現代)ので少し注意ですが、逆に、どうすれば良かったかを考察してみたい、もしくは単純にもっと詳しく知りたいという意欲が生まれるかもしれません。 -
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世界の戦争のミニ辞典
戦争の歴史のミニ辞典として読むといいと思います。第二次世界大戦及び対米戦争より、一部ご紹介します。
・アメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領は、経済再建に戦争が不可欠と考えた。そこで、日本を標的にした。このため、屑鉄や石油の禁輸に追い込み、苦境に陥らせた。そして、ハルノートにより、日本を対米開戦に踏み切らせた。
・もし、真珠湾を攻撃するなら、燃料タンクも破壊するべきだった。
・「海軍の疫病神 」南雲忠一が、真珠湾の失敗だけでなく、ミッドウェイ島攻略作戦を付け焼き刃に立案、図上演習もせずに作戦を実施したことで、大敗北に繋がった。
・「作戦の貧乏神」辻政信が無謀なガダルカナル作戦をやら -
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東京湾直下型地震と房総沖地震がわずかなタイムラグで発生したと仮定した上でのシミュレーションノベル。今回の震災で多くの人が防災意識を高める中、予想されていた以上の事態が発生したときにどのようなことが起きうるか、大変興味深く拝読しました。
いたずらに煽ることもなく、淡々と記されている筆致がいろいろと考えさせられます。
ちなみに作中の舞台では日本国総理は「ベビーギャング」と陰口される人物で、おそらくあの人がモデルですが、かの人の実績を見るに2023年といわず次の選挙で国民の審判を食らうと思われるので、恐らくこの人物が首相と言うことはあり得ないでしょう。 -
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