人生に一度は読むべきです、と言いたい。
とても重いけど、考えさせられる話。
生きろ、というメッセージがひしひしと伝わってくる。
考えるだけで泣けてくるし、何度泣いたことか。
再読すると、見方が全然違って面白かった。
前は幼過ぎてわからなかっただけかもしれないけど。
あとは、なんとなく話が見えるから、どっちかというと紫呉の視点から見えるのかも。
はとりも結局ほとんどわかってたのかな。大人は食えないね。
というかどろどろに見えて、ほんとはとってもシンプルなことだったっていう。どっかで由希が言ってたけど。
ほんとは紫呉とアキトの問題に皆が巻き込まれたみたいな。
いい迷惑だ。特にリンと春とか、キサとひろとかに。かわいそう。
やっぱりアキトは女だったから男の十二支に優しかったのかって、それじゃあレンさんと一緒じゃないね。
透のお父さん素晴らしい人。そういう人に限って早くにいなくなってしまうんだな、と。そのあとのお母さんと透とのやり取りとか、もう涙なしでは読めない。透の話し方の意味とか最初は変と思ってたけど、そうだったのか、と。おじいさんはただぼけてただけじゃなかったんだとか、もう伏線がありすぎて。
キョウも、あの場面では手取れないのしょうがないって思いつつ、でも自分だったら透のような反応はできなかったんじゃないかって。
あと多分一番印象的だったのは最後に、キョウがブレスレットをひきちぎる場面かもしれない。
やっぱり彼の中ではそれが一番の枷だったんだろうって思った。
それをよくわかってる作者はやっぱり彼らの生み親なんだなって、当たり前なんだけど。あそこで、抱きしめるじゃなくて。ブレスレットを破棄するんだなって。みんなそれぞれの反応の仕方に心動かされました。自分の一部だったんだも悲しいよね。
でもはとりのタツノオトシゴが冗談だったら、先代とか先先代とかは本当に辰になってしまってたのかな??それは確かに怖いな。
本当にこれだけの話を、これだけの登場人物をまとめあげた高屋奈月はものすごい人だと思う。
強いて言えば楽羅に幸せになって欲しかった.... 道場の人と一緒にならないかなと勝手に思ったり。
透とキョウがどう生きたのかすごく気になるところ。
でもみんななんだかんだ言って、よく遊びに行ってそうな。
お正月に毎年草摩の家に帰る代わりに透家に行ってそう。笑
前、プラチナガーデンに似てると思ったけど、全然違いました。