橘紅緒のレビュー一覧
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ネタバレ橘紅緒スキーだし、きれいめな絵の感じも好きなので読んでみました。高校同級生の同居らしいけど、個性派ぞろいでなんだか『R134』を彷彿とさせる。橘さんの女性キャラってどうしてどれもこれも不思議ちゃんなんだろうね。
中学生の時からずっと一緒の氷見と藍。
藍のあまりのかわいさに自分を見失いそうになり、友情を壊すのが恐くて、自分の気持ちをごまかして女をとっかえひっかえしてる氷見と氷見が大好きだけど、自分の気持ちを拒絶されたと誤解してる藍の長~い両片思いのお話。でも、小説と違って漫画はお互いの気持ちが可視化されてるというか、表情でまるわかりだから、この状態で気付かないなんてどうかしてるだろ?!と言いたい -
Posted by ブクログ
ネタバレあぁ、判定するのが難しい。万人受けする話じゃないと思う。でも私はこの作家さんが好きなので、どうしてもひいき目…。
“この人”って誰?“彼”って誰?“眼鏡の男”って…?すべてはラストで明かされる。
相変わらず時間軸と相関図がわかりづらくて、橘さんらしい“あえての言葉足らず”。橘紅緒スキーじゃないと、この世界に入り込むのは難しいのかもしれない。
夢なのか現実なのか境界線が曖昧で、
まるで眠りに落ちた誰かが見ている夢を横から傍観しているような不思議な感覚。どこか観念的な描写に、土屋政雄さん訳の『イングリッシュペイシェント』を思い出した。
誰もが欲しがるきれいな結は、人知れず学校の先輩で義兄でもある穂 -
Posted by ブクログ
大当たりか大外れかと思いきや中当たりでしたw 意外と面白い。高校時代からの仲間が好きで、相手も主人公のことが好きなんだけど、相手は今の関係を壊したくないという一心で、主人公の気持ちを避けまくるというすれ違い話。恋愛が人生の中心で回ってて、あぁ青春だな、とw
しかもですよ!主人公はその好きな高校の同級生(他二人)とルームシェアしてるんですよ?!考えただけで胃が痛くなる…。
そもそも相手はずるいんですよ!主人公の気持ちも知ってて、自分の気持ちもわかってるのに…まあ臆病なんだろうというのはわかりますけど。そんなすれ違いを5話ほど読んでなんか胃が痛くなるという…w 続きがあるんでね!2巻出たら買います -
Posted by ブクログ
ネタバレ色んな意味で橘紅緒さん的、鉄板なお話かなと思う。
カプの特性も、ストーリー運びも。
いつものことながら、みんな、どこか少し浮世離れした人たち。
ちょっとワケアリで、きれいだけど、気が強そうで、媚びない受。
自分の風貌が周りの人たちにどんなに魅力的に映っているか無頓着で、
いつもキュッと眦をきつくしたような目をしている。←こういうの多い!
けれど内面は繊細でうぶ。恋も愛も何も知らない。
攻がまた美しく、超然としていて、多くを語らないから、何を考えているのかわからない。
受けの子が勝手に誤解して、勝手に自己完結して、逃げ出す。
橘紅緒さんの作品って、8割方『勘違いor誤解する話』だと思う。
しかも -
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ネタバレ『私立櫻丘学園寮シリーズ』三作目「櫻丘寮の悪魔」と呼ばれる松嶋理利のお話。
見た目は美少女だけど、口を開けば毒しか出てこない松嶋が唯一心を開いているのが
ひとつ年上の従兄斉木志鶴。松嶋のことを愛情をこめて『リリ』と呼ぶ。
子供の頃からお互い深く愛し合っていながらも、重すぎる過去に囚われ、それぞれが贖罪のような気持ちを抱いている。
償いの気持ちといっそ壊してしまいたいと願うほどの執拗な愛情が心の中で相反する志鶴の静かな狂気。
志鶴に重い十字架を背負わせていることを自覚しながらも、愛ゆえに真実を話せず、その手を離せないリリの冷たく燃える情熱。
いっそ、壊してほしい。その狂おしい愛の業火で焼かれてし -
Posted by ブクログ
ネタバレ私立櫻丘学園寮シリーズ2作目。
前作では頼りになる寮長の姫城とお気楽極楽なルームメイトだった三尾の脇役カプ。
二人が初めて出会った、まだ中学生の頃のお話です。
かっこよくて、いつでも誰にでも公平にやさしい姫城と素直で可愛くて真っ直ぐな三尾。
一見能天気に振る舞っている三尾は周りの空気を敏感に察知できる頭のいい子。
ストレートに好意を向けてくる三尾に対して姫城は慎重な態度を崩さない。
前作では結構大胆で豪快なイメージがしたので、これはちょっと意外でした。
姫城は三尾をいつもそばに置いてくれるし、やさしい。拒まない。でも受け入れてもくれない。
すごく焦れる三尾の健気さがホントかわいかった。特にエグ -
Posted by ブクログ
読み始めから「ん?ん?」と理解不能に陥ってしまい、読解力が無くなったかと焦りました…というか、眉間にシワ寄せてBL読みたくないんですが。
しかし、そこをグッと我慢して読み進むうちにいろいろ主人公の事情がわかってきて、最後はバラバラだったパズルのピースがきちんと絵になったような、そこそこ満足な気持ちに。
どっちかっていうと、映像寄りの表現が上手い作家さんだと思うので、これは漫画かアニメか実写だと大変ステキな話になるのではないかと勝手にプロデューサー気分になりました。
翻訳家である穂積の一人称で語られるので、彼の心の風景とか心情だけを頼りに読まなくちゃいけない。そして、突然ぷつりと途切れる穂積の