羽住都のレビュー一覧
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ネタバレ目次
・未来予報 あした、晴れればいい。
・手を握る泥棒の物語
・フィルムの中の少女
・失はれた物語
切なさド直球の物語、と思ったら、「切ない話を」とのオーダーだったのですね。(未来予報)
未来が見える、わかるというのは、必ずしも幸せなことではない。
天気予報レベルで外れることも多い未来予報だとしても。
彼も、彼女も、特段その未来に縛られていたわけではないけれども、その未来は支えだったはず。
「意味のない人生なんてない」
清水が言ったからこそまっすぐに伝わった言葉。
”僕たちの間には言葉で表現できる「関係」は存在しなかった。ただ透明な川が二人の間を隔てて流れているように、ああるような、ない -
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「Calling You」(「ザ・スニーカー」2000年4月号掲載)
「傷-KIZ/KIDS-」(「ザ・スニーカー」2000年10月号掲載)
「華歌」(文庫描き下ろし)
以上3つの短編を収録した作品。
どの短編もよかった。
書評にもある「“切なさの達人”」はまさにその通りだ。
3つの作品に共通するのは、誰かの心の支えとなるものが描かれていることだと思う。
「Calling You」では、ユミがシンヤに支えられていたように、シンヤもまたそうだったから、あんな行動に出ることができた。
「傷-KIZ/KIDS-」では、アサトと「オレ」は、心の傷も分かち合っていた。
この2作品を読むと、支えるとい -
Posted by ブクログ
ネタバレ味のある作品を並べた短編集です。「未来予報」「手を握る泥棒の物語」は主人公が似たような雰囲気です。「未来予報」は友人に隣人の女の子か自身が死ななければ結婚すると予言される。それを意識して、女の子と話せなくなり、自堕落は生活を送るが、最後に入院した女の子と話をして、生活を取り戻す。あまり僕には来ませんでした。「手を握る泥棒の物語」はコミカルな感じで、金持ちの叔母が近くの旅館に泊まっており、そのバッグを盗むために、壁に穴をあけて、手を入れるが、なぜか無人のはずの部屋で腕をつかんでしまう。その相手とのやり取りから、何かが生まれ始める。出来過ぎのような話だけど、面白い。「フィルムの中の少女」はホラーで
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Posted by ブクログ
【本の内容】
「お前ら、いつか結婚するぜ」そんな未来を予言されたのは小学生のころ。
それきり僕は彼女と眼を合わせることができなくなった。
しかし、やりたいことが見つからず、高校を出ても迷走するばかりの僕にとって、彼女を思う時間だけが灯火になった…“未来予報”。
ちょっとした金を盗むため、旅館の壁に穴を開けて手を入れた男は、とんでもないものを掴んでしまう“手を握る泥棒の物語”。
他2篇を収録した、短編の名手・乙一の傑作集。
[ 目次 ]
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この季節になると「自分が生きていることに意味があるのか?」と、時折考えてしまいます。
でもそれは簡単に答えが出る問題ではないから