中島みゆきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『夜会』は未観賞ですが、中島みゆきさんの詞が好きで本書を手に取りました。
行間といい文字数といい、初見は「詩集かな?」と思って読み始めたのですが、読み進めれば行間すら物語の一部なのだと確信する内容の濃さ。
すごい。もう本当に、壮絶な言葉の世界です。
”どんな人にも 必ず夢は叶う 一生にひとつだけ叶う
引き替えに 一生の何もかもを失ってもかまわない約束で
夢は 一生にたったひとつだけ叶う”
作中のこの言葉が物語の芯でありギミックであり、総てであります。
言葉の美しさも然ることながら、物語の完成度も素晴らしいです。
ミステリ好きにもおすすめ出来る展開で、彼女の復讐がどうなるのか、たった一つ -
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Posted by ブクログ
とんでもない2人のコラボ本だ!と驚かされ手に取りました。内容はさほど濃密ではなかったです。1980年10月23日と2022年7月5日の2人の対談内容と、お二人が相手についてのことを書いたエッセイ、中島みゆきが愛唱する谷川俊太郎の詩(なるほど!)4編、お互いに代表される詩を交互に24編。
ただ、こういう形なら詩を手にとって読むかなぁということと、中島みゆきの普段知り得ない性格が垣間見えて良かったです。詩人ってちょっと電波より(昔いうところの宇宙人)な方多いですけど、中島みゆきさんも面白いですよね。谷川俊太郎とならんでも遜色ない…。
対談にはルビないですけど、この本に興味引かれる高学年くらいなら大 -
Posted by ブクログ
谷川さんとみゆきさん?と意外でしたが、お二人とも言葉を紡ぐお仕事をされていて、考えたら不思議ではありませんでした。
みゆきさんは大学の卒論で谷川さんをテーマにするほど、当時から強い関心を寄せていて、谷川さんは・・・みゆきさんに対してどういうお気持ちだったかはわかりませんが、
とにかくおふた入りの対談からから始まります。
このやり取りがおかしくて・・・
先生と小学生のようで、また散歩の途中で出会ったおじさんと少女のやり取りのようで、主に谷川さんがあれこれみゆきさんに質問されるんですが、その質問をのらりくらりかわしたり、う~んてじらしたり、そしてびっくりすることに谷川さんに対してみゆきさんはため口 -
Posted by ブクログ
ネタバレ貴重な、一冊。
1980年10月、谷川俊太郎氏の仕事部屋での対話と、42年後の2022年7月、の新たなる対話。このふたつを読み較べるだけでも価値がある。どこか噛みあわないところもあった40年前。時を経て、それが、どうなるか。
魂の存在について、信じられるとする中島みゆきに対し、当時、谷川は「非科学的な人」とばっさり。詩人にしては意外な印象を受けた。
が、40年経った対談では、「今は、ぼくも完全に魂があると思ってるわけ」と谷川は語る。「それが一番大きな変化でしたね」とも。
これは、その過ごした時間が、どの年代での40年間だったかの違いもあるか。最晩年の谷川の死生観でもあるだろう。