竹山道雄のレビュー一覧
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映画になったりもして、有名な話だというのは知っていたけれど、これが子どものために書かれた作品とは知りませんでした。
読んでいて思ったのは、これは作者が実際に現地に取材に行ったりしたのだろうか、ということでした。
作品の終わりに「ビルマの竪琴ができるまで」というのがあり、そこでこの物語ができた経緯を知りました。
現代の風潮にそぐわない?・・・という箇所もありましたが(土人などのくだり)、子どもたち、そして大人も、ビルマで背水の陣で戦い、亡くなった、そして生き残って英国軍の捕虜になった日本人の姿に思いを馳せることができるのではと思います。
音楽と、水島をめぐって話が広がる様子が、悲惨な戦争でありな -
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戦争の記憶や残像が生々しい戦後の混乱・混沌の真っ只中、子供向けの童話として世の中に出た「ビルマの竪琴」。作者は何を子供に伝えたかったのか。まず1つ目は天命、いわゆる天がその人に与えた使命についてである。人がその天命に気づいて覚悟を持って行動に移せるか否か。周囲や世相の動きに流されることなく、自分の意思を貫くことができるかどうかということ。2つ目は芸術ーこの本では竪琴ーが人に与える影響力について考えることができるかということ。3つ目は思索について。自分のあり方や人生についてまた他者への思いについて深く広く考え、思いにふけることの意義。少なくともこの3つが私に強く伝わってきた。子供向けの雑誌に連載
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いやはや全く、男って太古の昔から馬鹿だなぁ…ということに尽きる。こういうタイプの人を何人か見たことがある。端的にいうと失恋によって病んでしまう人。
女って失恋でここまでならない気がするのよね。ちゃんと次に行くエネルギーがあるというか。失恋でおかしくなってるのって男だけな気がする。逆に女は恋愛中におかしくなるイメージ。
ロッテに関する手紙の描写がなんというか激しすぎて、今でいう厨二病を文学的なMAXの値まで高めるとこうなるんだな…と半ば感心しながら読みました。全文きっちりは追えなかった…だって全部同じなんだもの…あ!な!た!を!こんなに!愛して!いるのに!!!ということだけ…笑
この時代に -
Posted by ブクログ
この小説内の時代を形作る空気感や背景の細部までを理解することは私にとって難しかった。これは私の浅学が原因であり、それによって私がこの本に散らばるウィットネスを余すところなく堪能したと言うことは出来ないかもしれない。しかし、主人公ウェルテルのオーケストラの如き壮大な形容を以ってして紡がれる景色や心象の描写には時に圧倒され、時に激しく共感させられた。またこれは単なる物語文ではないことも読んでいるうちに理解出来るだろう。哲学や法学などのエッセンスがふんだんに盛り込まれており、物語の本筋とは違うところでしばし考えさせられることがあった。まだ多くは読んでいないので断言は出来ないが、この時代の小説は半ば哲
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Posted by ブクログ
軍人と僧侶、文明国日本と未開のビルマ。この対比により、人間としてどうなることが幸せなのか、何が世の中を幸せに導くのかを、ビルマで終戦を迎えた日本兵が考える。
ビルマが未開か、(戦争をしている)日本が野蛮か。
文明の利器を持っていても、肝心のそれを使う人間の心が野蛮ではないのか。
あとがきに、戦中の葬儀の話が書かれているが、この頃、南方で亡くなった隊員の葬儀には遺骨も遺髪も何もないこともあったようだ。こういった事実を読むと、水島が僧となり、日本にも帰れず、供養もされず異国の地に埋まっている日本兵を供養してまわらなければと決心したこともうなづける気がする。