アントン・チェーホフのレビュー一覧

  • 新訳 チェーホフ短篇集

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     “チェーホフの魅力、たっぷり丸わかり”

    チェーホフの作品を読んでみようと思ったきっかけは、『1Q84』(村上春樹)でした。

    “チェーホフがこう言っている。(中略) 物語の中に拳銃が出てきたらそれは発射されなくてはいけない。”

    こんな記述があり、村上春樹さんが影響を受けているのはドストエフスキーだけではないと知り、興味を持ちました。

    訳者の沼野充義さんは、定訳となっているタイトルに変更を加えるといった、あらたな試みをしています。作品選択も素晴らしいです。

    年がら年中、恋なしにはいられない、オリガちゃんのお話(「かわいい」)、家庭教師をしている少年の兄と恋愛中の場面をのぞき見されてしま

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    2025年11月28日
  • かもめ

    購入済み

    わかりやすい

    舞台の方を先に観て、いまいち掴みきれなかったのでこちらの本を読みました。

    本編後の著者の解説がとても分かりやすく、本書と舞台の映像を見返すことでしっくりこなかった部分がとても心地よくふに落ちました。

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    2020年05月13日
  • 新訳 チェーホフ短篇集

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    初めてのチェーホフだったけど、沼野さんの細かな解説がありがたく、とても楽しく読めた。

    チェーホフに限らず、ロシア文学には小さく、弱く、愚かな人によりそう優しさがあり、そのへんが好きな理由かなと思った。

    ドストエフスキーとかと比べると登場人物がとても素直で、本心を語っている感じがよくわかる。(ドスト氏の登場人物は喋ってる内容が本心なのか嘘なのか判別しづらいと思う)

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    2019年11月16日
  • かもめ

    購入済み

    とっつきやすい訳

    現代の言葉やニュアンスが織り込まれた訳で、読みやすかったです。

    最後の解説で、かもめが「喜劇」と言われる理由がよくわかりました。

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    2019年08月09日
  • かもめ

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    わたしが参加している読書会の、10月の課題図書だったので読んだ。
    理由は自分でもよくわからないがロシア文学が苦手、戯曲が苦手、ということでチェーホフは読んだことがなかったのだけれども、意外とおもしろかった。

    ある夏、ソーリンの(おそらく少し田舎の)家に集まった文化人の会話……としかまとめられないなあ。いろいろなエピソードが重層的に進行するのだけれども、わたしはそのうち、作家志望の青年、トレープレフと、女優志望の若い女性、ニーナのwannabe2人の精神的な破滅と成長の物語が中心なのではないかな、と思った。トレープレフは成長しないwannabe、ニーナは最後の最後で一皮むけるwannabe。わ

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    2018年10月29日
  • 新訳 チェーホフ短篇集

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    ロシア文学って“誤解を受けやすい”と思う。その思潮や言動が必ずしも日本人が美徳と考えているものと一致せず、この本は特に、他の露人文豪の作品を並べて見ても、日本人からすると不可解なものが多いように思える。
    したがって、自分の感性に合う・合わないだけでこの作品群を評価してしまうのは早合点であり、もっと人間本来の真性に照らして“深く”読むべき。

    そうなると分量としては少ないこの短編集の作品を読み終えるのは私にとって意外と時間がかかった。有り体に言うと「この作品、何が言いたいの?」と感じて終わる作品もいくつかあり、1つ読み終えました、ハイ次、とは中々ならず、熟考のためしばらく本を置くというのも1回や

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    2016年07月18日
  • 新訳 チェーホフ短篇集

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    チェーホフがこんなにおもしろい短篇を書く人だなんて知らなかった。どの作品も不条理だったり残酷だったり皮肉っぽかったりと不思議な味わいがある。各篇の後に訳者による詳しい解説が載っていて、物語の背景や従来の訳との違いについて詳しく説明されているのもいい。

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    2014年09月10日
  • かもめ

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    ネタバレ

    登場人物達の心象風景の描写が見事。
    自由なかもめだったはずのニーナが、嵐の日に傷ついて帰ってくる名場面は、何度も読み返したくなる。

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    2014年12月30日
  • 新訳 チェーホフ短篇集

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    大学のゼミでこの本からとった「いたずら」の一編を読んだ時からすごく気になっていた。そして思ったとおりはまった。
    訳者による気合いのはいった解説(もはや「ロシア文学講義」である)が短編ごとに挿入されるのは、ちょっと野暮ったくはある。けどそのおかげで童話「おおきなかぶ」の謎の「一本足」くん(とても笑える)にも出会えたし、リルケの「トスカ」という言葉をめぐる切実な手紙も素敵だし、なによりチェーホフの逸話はどれも面白いので良しとする。

    なかでも自分的に大ヒットは「牡蠣」だ。絶賛。大拍手。
    解説にもあるけれど、ピュアな想像力を前に「わ!うれしい!」となっちゃうこと請け合いなのだ。
    あと女の人にまつわる

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    2013年12月07日
  • 新訳 チェーホフ短篇集

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    初めてチェーホフの著作を読むこととなった。
    新訳とのことで、くだけた形の訳も多く、分かりやすいのだが文学作品が・・・という印象も持ったが、読みやすかった。
    自分自身のロシアに対する印象もあるが、明るいお話でも決して明るく感じることはなく、短いお話でも心を軽くえぐられるような内容のものもあり、不思議な深みがあった。

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    2013年10月14日
  • 新訳 チェーホフ短篇集

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    訳者の表現が偏りすぎな部分もあるが(とくに他のロシア文学も読んだことのある自分はナッちゃんで興ざめ)、作品ごとに解説があり、全体的に講義をうけているような雰囲気で、自分のようなチェーホフ初心者にはありがたい一冊だった。
    解説は、近くて遠い国ロシアのわかりづらい文化などにも及んでいて、これをきっかけにロシア文化を知ってみようと思った。

    もったいない。
    いままでの人生でチェーホフを知らなかったなんて。
    急に詩的な羅列が入る部分など秀逸で、その言葉の選び方のセンスまで憎たらしいほど素敵である。
    訳者がチェーホフを「七分の死に至る絶望と三分のユートピア希求の夢」というふうに表現しているのだが、この分

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    2012年11月13日
  • かもめ

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    「新訳でよみがえる」ということであるが、実はチェーホフを読むのはこれが初めてである。
    翻訳物でしかも古い時代の戯曲の場合、まずその言葉遣いからして馴染めない事が多いが、本書は、現代の俳優に向けての新訳であるということで、非常にセリフが現代的であった。思わず何箇所か声に出して読んでしまった。大変刺激的で演劇的興奮をもたらすセリフばかりである。

    演劇界や文学界の事情に疎いため、この作品が「悲劇」として捉えられているということを知らなかった。「かもめ」についてレクチャーしてくれた人も、この作品の喜劇性について言及していたため、最初からそういった目で読んでしまったということもあるがが、しかし読後の感

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    2012年08月25日
  • 新訳 チェーホフ短篇集

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    話ごとに解説があってとても親切でした。新訳だったのででとても読みやすかったです。好きな話はナッちゃんが出てくる奴と「かわいい」って奴

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    2011年12月05日
  • 新訳 チェーホフ短篇集

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    思い切った改訳と、思い入れあふるる解説で、チェーホフがぐっと身近に感じられる一冊。「好きだよナッちゃん」といった訳し方の破壊力がすごい。でも、それとはぜんぜん別の次元でチェーホフはものすごい。

    <収録作品>
    かわいい(可愛い女)、
    ジーノチカ、
    いたずら(たわむれ)、
    中二階のある家ーある画家の話、
    おおきなかぶ、
    ワーニカ、
    牡蠣、
    おでこの白い子犬、
    役人の死、
    せつない、
    ねむい、
    ロスチャイルドのバイオリン、
    奥さんは子犬を連れて(小犬を連れた奥さん)

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    2011年04月25日
  • 新訳 チェーホフ短篇集

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    好き、とかそういう言葉じゃない感じで、
    私の中に残るんです、チェーホフ。
    ロシア語に「トスカ」というのがあるのだとかで、
    それは哀愁とか切ないとか、
    日本語にはなかなか置き換えづらいものだそうで、
    私はその「トスカ」というやつをいつも自分なりに感じていて、
    チェーホフを読むとその「トスカ」をしんしんと感じます。

    胸に深く残ったのは、
    「いたずら」「ワーニカ」「ねむい」
    でした。
    特に、「いたずら」は、
    もう私の中で忘れられない短篇になりました。

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    2010年11月14日
  • 新訳 チェーホフ短篇集

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    短編名作集で、それぞれの後ごとに、訳者、ロシア文学者の丁寧で分かりやすい解説のおかげで、楽しく読み終わりました。他にもまだ読みたい本があるので、次の機会にチェーホフの他の作品も読んでみたいと思いました。

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    2024年11月10日
  • 犬を連れた奥さん

    ネタバレ 購入済み

    犬の話かと思って読み始めたものの、人目を忍んだ恋の話だった。
    その情熱はいつまで、どこまで続くのだろう。

    #ドロドロ

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    2023年02月01日
  • 新訳 チェーホフ短篇集

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    ロシア文学に詳しい方からのオススメ✨
    まさか、自分がチェーホフを読むとは思ってもいなかった!
    これが解説付きで、とてもわかりやすい。
    チェーホフの短篇の感想としては、芥川龍之介の作品を思い出した。
    登場人物の誰にも感情移入出来ず、傍観者として「こんな話があったとさ」と聞かされている感じ。
    傍観者だからこそ、残酷な話も悲劇もなんだか、クスッと笑ってしまう。
    そんな魅力のある作家チェーホフなんだな。
    ロシア文学って深い。

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    2021年12月15日
  • かもめ

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    人との繋がりの中での気持ちをここまで客観的に見れるのは楽しい。
    トレープレフは自殺したという事実。その直前のトレープレフは誰だったのだろう。会話をしている時点で現実に存在する人物ではあるが、それが誰かわからない。ほんとにミステリアス

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    2021年02月06日
  • かもめ

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    やっぱり...やっぱり読みづらい。
    チェーホフの本、戯曲ばっかで読み慣れない。

    が、内容は好きです。
    たぶんハリウッドとか劇団四季からしたら卒倒するレベル(偏見)で話にまとまりがないというか、オチがないというか、グルグル回る気分。
    そこがなんとも人間を描いているって感じで好き。登場人物みんなして悩みすぎ。人間性に難ありすぎ。これを喜劇とか言ってるチェーホフも尖りすぎ。
    私もこの本をこんな風に楽しんじゃってる時点で、中高時代、流行りの少女漫画の話に全くついていけなかった事実を今更ながら噛み締めることになった。

    この本のどこに喜劇性を見つけるかで、その人の人間感が問われようにも感じます。

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    2020年04月02日