田口善弘のレビュー一覧

  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

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    著者の考えるAIは、「現実世界のシミュレーター」。物理学者であり、バイオインフォマティクスを専門であった著者の、近年の人工知能についての見解が述べられている本。

    実は、「知能」の実態はつかめていないらしく、どんなに発達しても、人間の持つ知能と同じにはならないだろうと予想している。例えば、脳細胞がどんな形をしていて、どんな物質をやり取りしているか、は既知である。一方、知能はどんな反応によるものか、そもそも何をもって知能があるといえるのか、言葉の定義すら決められないのだそう。言われてみれば、知能とはぼやっとした概念に聞こえる。

    膨大なデータで世の中の事象を予測するAIに対して、人間はもっと少数

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    2026年02月01日
  • 学び直し高校物理 挫折者のための超入門

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    高校では物理を選択していなかったので、ざっくりとした体系だけでも掴みたいと思い、この本を手に取りました。
    本書は、力学編、電磁気学編、熱力学編、波動編、原子・分子編の5部構成です。
    5部に分けられてはいるものの、これらが相互につながっていることを教えてもらえました。

    私は物理学について前提知識のない読者ではあるものの、本書は身の回りの現象から例をたくさん引っ張ってくれるので、あたかも1つの理論体系を使って様々な前提知識を脳内でつなぎ合わせているかのような読み心地でした。
    例えば熱力学編では、科学史(熱素説)をはさみながら、雲、水圧、熱機関、冷房を取り上げます。
    文系人間も、空は見るし、車は乗

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    2026年01月02日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

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    田口先生の2冊目。いずれもAI関連。ChatGPTが人間とは別方式の世界シミュレータだという見方は当たっていると思う。

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    2025年09月16日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

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    議論の設定だけをみれば、昨今のAi技術の興隆の中ではありがちなもののひとつであるが、物理学者としての見地と、過去の研究におけるAI技術のブレイクスルーとの類似性といった観点からの解説は、哲学上の議論やAI開発者の理論とも異なる視座として貴重に思われた。内容自体は比較的初学者にも優しい。

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    2025年05月28日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

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    生成AIが「知能」であるかどうか?そもそも「知能」とは何かに、迫る解説。
    生成AIの実体を理解するのに大切な視点が得られる。

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    2025年03月20日
  • 学び直し高校物理 挫折者のための超入門

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    高校生の子供に、地球からボールを投げて、重力から自由になるのは、垂直方向か水平方向のどちらの方が簡単かとクイズを出されて、もちろん垂直方向と答えたら間違ったので、読み始めた本です。
    水平方向なら時速約2万8500キロ、垂直方向なら11.2キロ秒(約4万0320キロ)らしい。空気抵抗を考慮したら、垂直方向に分があるから、ロケットは垂直に飛ばすのだと思うけれど。たぶん
    しかし、読み進めるのが大変。
    ずいぶん若い頃に、『砂時計の七不思議』を読んで感動したけど、その著者だった。何と30年ぶりの邂逅^_^

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    2024年05月11日
  • はじめての機械学習 中学数学でわかるAIのエッセンス

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    入門書、とひとくちに言うが、私は大きく二つのパターンがあると思うのだ。
    一つは文字どおりの入門、これを学ぼう、とおもったときにとりあえず最初に読んで輪郭を掴むためのもの。
    もう一つが、あれこれ読んでみたがどうも全体像がわからんなー、というときに立ち返って読んでみるとやたら頭が整理されるもの。
    私にとって本書は明らかに後者であった。

    機械学習が、乱暴に言えば「予測の精度」を上げることを目的にしているとして、特に近傍法や線形回帰、決定木など、なんだかんだ言ってもロジックが背後にある手法から、深層学習という「なぜかできてしまうが、最終的に理屈は不明」な世界へのジャンプは、わからないなりにこれまでと

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    2023年11月12日
  • 生命はデジタルでできている 情報から見た新しい生命像

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    生命現象をデジタル情報処理系として見るという見方がとても面白かった。

    DNAは磁気テープ、SNP=バグ、がんのメチル化はがんによるクラッキング、誤り訂正機構もある、などなどコンピュータのアナロジーで説明されるのは新鮮。
    また、とりあえずゲノムを全部読むというのも、情報科学では当然の発想でも生物科学では違ったとか。

    膨大なゲノム情報を解析するのにコンピュータが必須になったことで、これから生物学と情報科学の重なる分野が物凄く面白いことになりそうな予感を感じさせる本だった。

    もっと詳しく知りたい!という刺激をすごく与えてくれた。

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    2020年07月10日
  • 生命はデジタルでできている 情報から見た新しい生命像

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    セントラルドグマから始まり、タンパク質の働き、細胞の分化、エピジェネティクス等の精巧な仕組みが、進化の過程で作り上げられてきたことを考えると、驚きと奇跡としか思えない。何気なく生活している中では全く実感できない細胞内でのデジタルな営みがダイナミックに繰り返されているそれこそが生命という不思議。

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    2020年06月17日
  • 生命はデジタルでできている 情報から見た新しい生命像

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    遺伝情報の保存庫DNAから特定のRNAが読みだされる。RNAの核酸3文字からなるコードをアミノ酸に読み替えそのアミノ酸を順番につなぐことでプロテインができる。つながれたアミノ酸がもつ電荷などのため、できあがったプロテインは特定の3次元構造をとり立体的な構造物として生体分子として働く・・・いわゆるセントラル・ドグマ。

    たとえば音楽CDにおいて、デジタル化して保存された情報を読み出し出力変換して最終的に人間が聴くことのできる音として出力しているメカニズムのアナロジーとしてとらえてみれば、セントラル・ドグマはまさにデジタル―アナログ変換に他ならない。

    そういうデジタルな処理系として分子生物学を眺

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    2020年06月01日
  • 物理は存在しない

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    古典力学の矛盾を量子力学との比較で説明した本。

     「力」や「(加)速度」は存在せず、量子力学的理解においては「エネルギー」と「運動量」が正しい。力や加速度は、現実世界を人間の脳で観測した時の、力がかかる、早い・遅い、というような動物的理解から定義されてしまっている。もし人間が量子力学的に現実世界を観測する器官を有していた場合、古典力学は生まれなかった。
     では、古典力学と量子力学の違いはなんなのか?量子力学では「質点」は存在せず、量子力学の単位である電子や光子は「(確率密度の)波」である。そのため、局在性が崩壊している。古典力学がマクロスケールで利用可能であるのは、「たまたま」マクロスケール

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    2026年02月01日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

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    なぜ物理学者が「知能とはなにか」を問うのか?
    物理学者の書いた本を普段読むことはないのだが、取り合わせの妙というか、「なぜ?」という思いがぬぐえず、読むことにした。

    結論として、筆者によれば「知能とは現実世界のシミュレーター」。
    人工知能は「意味」を理解していないが、事物の関係の地図=世界を構築することができる。
    膨大なデータが利用できるようになり、一時はとん挫していたAI研究が一気に進み、今や実用化した。
    著者によれば、「現実世界のシミュレーター」である点では、人間の脳もAIも等価である、と喝破する。
    もちろん、仕組みの違うシミュレーターであるとも言っているので、同一視はすべきでないのだが

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    2026年01月18日
  • 生命はデジタルでできている 情報から見た新しい生命像

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    「DIGIOME」という概念自体は、現代の生物学者であればお馴染みのものであろう。オミックスの中でも、著者の関心領域を取り上げた新書である。

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    2025年10月17日
  • 学び直し高校物理 挫折者のための超入門

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    高校物理未習者の私でも何とかついていけた良書。でも、やっぱり、磁力って何か?磁場って何か?電流って何か(電子の動き?)?電磁波って一体何か?光とは???。ここら辺がなかなかイメージできず、更なる勉強が必要だと認識。でも、全体として、この分野の理解が進み感謝。

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    2025年07月23日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

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    この肉体を守りたいとか、この肉体を満たしたいという、個々に与えられた身体に帰属するミッションが自我であり個性だが、その上層で思考する(最適解を検討したり、推理したり)部分は能力差や経験差はあるものの、査定可能で大差はない。大差はないから、相手の思考をある程度見抜く事が可能なのだ。

    だとしたら、自我と知能は区別すべきである。本書もズバリ言い切るが、我々が「知能」として特別視してきたものは、既にAIが代替出来ていて、チューリングテストには軽く合格するし、人知の応用を必要とする問いにも答えられるレベルだ。

    人間と人間以外を区別するのは「知能」ではない。まあ、直観的にも分かる気はする。人間と同じ言

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    2025年07月13日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

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    AIの歴史や概要について掴むのにわかりやすい本。人工知能の研究に、人間の知能から進めていって行き詰まり、全く異なるアプローチが今の人工知能に繋がるというとは面白い。
    そういう観点で見ると、今の生成AIはスカスカで、自我に繋がるものでなく人間の脅威に当たらないというのは論理的にすっきりしている。
    また、人間の脳も現実のシミュレーションの一種に過ぎないというのもなるほどと納得できる。
    しかし、今後のAIの進歩についてはどうなるのかという点はあまり書かれていない。
    画像と深層学習の組み合わせを考えれば、現実社会への浸透はどんどん進んでくるだろう。
    そもそも人間の生活のほとんどは知能ではなく、習慣とル

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    2025年05月28日
  • 学び直し高校物理 挫折者のための超入門

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    高校物理で初めて何を言ってるかわからないことを体験してショックだった。以来時々物理の本を読むが、なかなかわかりにくい。
    この本もあまり期待せずに読み始めたが、今までで1番わかりやすかったように思った。
    数式を少なくしてくれたのがありがたい。
    文系にはきちんと言語化してもらえると理解ができる気がする。
    また、身近な例を出してもらったのもわかりやすかった。
    物理がわかると、日常への理解度が高まるのと、周囲に蘊蓄を語れるのが嬉しい。
    まだ不明なところがいくつも残ったが、ぼちぼちと再読して物理への理解を深めたい。

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    2025年05月20日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

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    知能とは非線形非平衡他自由度系によるシミュレーションである、という主張はともかくとして、近年のDL, AI の進展が要領良くまとめられている。1990頃までのneural network の研究と本質的な違いが無いのに、コンピュータ性能の向上によって莫大なデータを扱えるようになったことにより、パラメータ数も格段に増やしたにもかかわらずoverfittingの問題が何故か回避されてしまった、その理由は分からない、という専門家としての見識がこの本から得られる最も貴重な情報であろう。さて、知能というのもこの宇宙で起きている自然現象の一つであるから、非線形非平衡他自由度系で起きている現象であるという主

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    2025年03月31日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

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    【いくつかのポイント】・非線形系非平衡多自由度系
    ・実は、私たちは「そもそも知能とはなにか」ということですら満足に答えることができずにいる。
    ・生成AIも人間の脳も現実のシミュレーターに過ぎず異なった限界を持っている。
    ・生成AIと脳という二つの別の「知能」があり、それらは全く異なった形で現実を解釈するシミュレーター。今後も無限個の「異なった現実シミュレーター」としての知能が出現する。
    【目次】
    第0章 生成AI狂騒曲
    第1章 過去の知能研究
    第2章 深層学習から生成AIへ
    第3章 脳の機能としての「知能」
    第4章 ニューロンの集合体としての脳
    第5章 世界のシミュレーターとしての生成AI

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    2025年03月27日
  • 学び直し高校物理 挫折者のための超入門

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    ネタバレ

    私自身は全く高校物理を勉強しなかった。しかし、ホーキング博士の宇宙論や相対性理論の本を読んでから高校物理の内容について知りたくなって購入した。 高校の教科書のような無味乾燥の記述は少なく、フルカラーの図が挿入されていて視覚的に読みやすかった。数式も少なかったが、あくまで新書であるから文章の方が比率的に圧倒的に多い。分かりやすい物理の参考書のようなレイアウトではなかった。純粋文系の私であるが、気がついたら文系物理ファンになってしまったようだ。振り返ると物理は勉強したら日常生活が変わって見える気がする。

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    2025年03月24日