田口善弘のレビュー一覧

  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

    Posted by ブクログ

    田口先生の2冊目。いずれもAI関連。ChatGPTが人間とは別方式の世界シミュレータだという見方は当たっていると思う。

    0
    2025年09月16日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

    Posted by ブクログ

    議論の設定だけをみれば、昨今のAi技術の興隆の中ではありがちなもののひとつであるが、物理学者としての見地と、過去の研究におけるAI技術のブレイクスルーとの類似性といった観点からの解説は、哲学上の議論やAI開発者の理論とも異なる視座として貴重に思われた。内容自体は比較的初学者にも優しい。

    0
    2025年05月28日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

    Posted by ブクログ

    生成AIが「知能」であるかどうか?そもそも「知能」とは何かに、迫る解説。
    生成AIの実体を理解するのに大切な視点が得られる。

    0
    2025年03月20日
  • 学び直し高校物理 挫折者のための超入門

    Posted by ブクログ

    高校生の子供に、地球からボールを投げて、重力から自由になるのは、垂直方向か水平方向のどちらの方が簡単かとクイズを出されて、もちろん垂直方向と答えたら間違ったので、読み始めた本です。
    水平方向なら時速約2万8500キロ、垂直方向なら11.2キロ秒(約4万0320キロ)らしい。空気抵抗を考慮したら、垂直方向に分があるから、ロケットは垂直に飛ばすのだと思うけれど。たぶん
    しかし、読み進めるのが大変。
    ずいぶん若い頃に、『砂時計の七不思議』を読んで感動したけど、その著者だった。何と30年ぶりの邂逅^_^

    0
    2024年05月11日
  • はじめての機械学習 中学数学でわかるAIのエッセンス

    Posted by ブクログ

    入門書、とひとくちに言うが、私は大きく二つのパターンがあると思うのだ。
    一つは文字どおりの入門、これを学ぼう、とおもったときにとりあえず最初に読んで輪郭を掴むためのもの。
    もう一つが、あれこれ読んでみたがどうも全体像がわからんなー、というときに立ち返って読んでみるとやたら頭が整理されるもの。
    私にとって本書は明らかに後者であった。

    機械学習が、乱暴に言えば「予測の精度」を上げることを目的にしているとして、特に近傍法や線形回帰、決定木など、なんだかんだ言ってもロジックが背後にある手法から、深層学習という「なぜかできてしまうが、最終的に理屈は不明」な世界へのジャンプは、わからないなりにこれまでと

    0
    2023年11月12日
  • 生命はデジタルでできている 情報から見た新しい生命像

    Posted by ブクログ

    生命現象をデジタル情報処理系として見るという見方がとても面白かった。

    DNAは磁気テープ、SNP=バグ、がんのメチル化はがんによるクラッキング、誤り訂正機構もある、などなどコンピュータのアナロジーで説明されるのは新鮮。
    また、とりあえずゲノムを全部読むというのも、情報科学では当然の発想でも生物科学では違ったとか。

    膨大なゲノム情報を解析するのにコンピュータが必須になったことで、これから生物学と情報科学の重なる分野が物凄く面白いことになりそうな予感を感じさせる本だった。

    もっと詳しく知りたい!という刺激をすごく与えてくれた。

    0
    2020年07月10日
  • 生命はデジタルでできている 情報から見た新しい生命像

    Posted by ブクログ

    セントラルドグマから始まり、タンパク質の働き、細胞の分化、エピジェネティクス等の精巧な仕組みが、進化の過程で作り上げられてきたことを考えると、驚きと奇跡としか思えない。何気なく生活している中では全く実感できない細胞内でのデジタルな営みがダイナミックに繰り返されているそれこそが生命という不思議。

    0
    2020年06月17日
  • 生命はデジタルでできている 情報から見た新しい生命像

    Posted by ブクログ

    遺伝情報の保存庫DNAから特定のRNAが読みだされる。RNAの核酸3文字からなるコードをアミノ酸に読み替えそのアミノ酸を順番につなぐことでプロテインができる。つながれたアミノ酸がもつ電荷などのため、できあがったプロテインは特定の3次元構造をとり立体的な構造物として生体分子として働く・・・いわゆるセントラル・ドグマ。

    たとえば音楽CDにおいて、デジタル化して保存された情報を読み出し出力変換して最終的に人間が聴くことのできる音として出力しているメカニズムのアナロジーとしてとらえてみれば、セントラル・ドグマはまさにデジタル―アナログ変換に他ならない。

    そういうデジタルな処理系として分子生物学を眺

    0
    2020年06月01日
  • 生命はデジタルでできている 情報から見た新しい生命像

    Posted by ブクログ

    「DIGIOME」という概念自体は、現代の生物学者であればお馴染みのものであろう。オミックスの中でも、著者の関心領域を取り上げた新書である。

    0
    2025年10月17日
  • 学び直し高校物理 挫折者のための超入門

    Posted by ブクログ

    高校物理未習者の私でも何とかついていけた良書。でも、やっぱり、磁力って何か?磁場って何か?電流って何か(電子の動き?)?電磁波って一体何か?光とは???。ここら辺がなかなかイメージできず、更なる勉強が必要だと認識。でも、全体として、この分野の理解が進み感謝。

    0
    2025年07月23日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

    Posted by ブクログ

    この肉体を守りたいとか、この肉体を満たしたいという、個々に与えられた身体に帰属するミッションが自我であり個性だが、その上層で思考する(最適解を検討したり、推理したり)部分は能力差や経験差はあるものの、査定可能で大差はない。大差はないから、相手の思考をある程度見抜く事が可能なのだ。

    だとしたら、自我と知能は区別すべきである。本書もズバリ言い切るが、我々が「知能」として特別視してきたものは、既にAIが代替出来ていて、チューリングテストには軽く合格するし、人知の応用を必要とする問いにも答えられるレベルだ。

    人間と人間以外を区別するのは「知能」ではない。まあ、直観的にも分かる気はする。人間と同じ言

    0
    2025年07月13日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

    Posted by ブクログ

    AIの歴史や概要について掴むのにわかりやすい本。人工知能の研究に、人間の知能から進めていって行き詰まり、全く異なるアプローチが今の人工知能に繋がるというとは面白い。
    そういう観点で見ると、今の生成AIはスカスカで、自我に繋がるものでなく人間の脅威に当たらないというのは論理的にすっきりしている。
    また、人間の脳も現実のシミュレーションの一種に過ぎないというのもなるほどと納得できる。
    しかし、今後のAIの進歩についてはどうなるのかという点はあまり書かれていない。
    画像と深層学習の組み合わせを考えれば、現実社会への浸透はどんどん進んでくるだろう。
    そもそも人間の生活のほとんどは知能ではなく、習慣とル

    0
    2025年05月28日
  • 学び直し高校物理 挫折者のための超入門

    Posted by ブクログ

    高校物理で初めて何を言ってるかわからないことを体験してショックだった。以来時々物理の本を読むが、なかなかわかりにくい。
    この本もあまり期待せずに読み始めたが、今までで1番わかりやすかったように思った。
    数式を少なくしてくれたのがありがたい。
    文系にはきちんと言語化してもらえると理解ができる気がする。
    また、身近な例を出してもらったのもわかりやすかった。
    物理がわかると、日常への理解度が高まるのと、周囲に蘊蓄を語れるのが嬉しい。
    まだ不明なところがいくつも残ったが、ぼちぼちと再読して物理への理解を深めたい。

    0
    2025年05月20日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

    Posted by ブクログ

    知能とは非線形非平衡他自由度系によるシミュレーションである、という主張はともかくとして、近年のDL, AI の進展が要領良くまとめられている。1990頃までのneural network の研究と本質的な違いが無いのに、コンピュータ性能の向上によって莫大なデータを扱えるようになったことにより、パラメータ数も格段に増やしたにもかかわらずoverfittingの問題が何故か回避されてしまった、その理由は分からない、という専門家としての見識がこの本から得られる最も貴重な情報であろう。さて、知能というのもこの宇宙で起きている自然現象の一つであるから、非線形非平衡他自由度系で起きている現象であるという主

    0
    2025年03月31日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

    Posted by ブクログ

    【いくつかのポイント】・非線形系非平衡多自由度系
    ・実は、私たちは「そもそも知能とはなにか」ということですら満足に答えることができずにいる。
    ・生成AIも人間の脳も現実のシミュレーターに過ぎず異なった限界を持っている。
    ・生成AIと脳という二つの別の「知能」があり、それらは全く異なった形で現実を解釈するシミュレーター。今後も無限個の「異なった現実シミュレーター」としての知能が出現する。
    【目次】
    第0章 生成AI狂騒曲
    第1章 過去の知能研究
    第2章 深層学習から生成AIへ
    第3章 脳の機能としての「知能」
    第4章 ニューロンの集合体としての脳
    第5章 世界のシミュレーターとしての生成AI

    0
    2025年03月27日
  • 学び直し高校物理 挫折者のための超入門

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    私自身は全く高校物理を勉強しなかった。しかし、ホーキング博士の宇宙論や相対性理論の本を読んでから高校物理の内容について知りたくなって購入した。 高校の教科書のような無味乾燥の記述は少なく、フルカラーの図が挿入されていて視覚的に読みやすかった。数式も少なかったが、あくまで新書であるから文章の方が比率的に圧倒的に多い。分かりやすい物理の参考書のようなレイアウトではなかった。純粋文系の私であるが、気がついたら文系物理ファンになってしまったようだ。振り返ると物理は勉強したら日常生活が変わって見える気がする。

    0
    2025年03月24日
  • 砂時計の科学

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    中身は物理学者のエッセイのようでさくっと読める。
    粉粒体にも「融ける」「対流」など水と同様の現象が起こることを説明するのが興味深い。一方で最後の章ではまだ物理学が理解できていないことが多いことに触れて、そもそも理解できるとはなにかという哲学的な問いにも言及している。
    原本は30年前に書かれたとのことで、現在ではさらに理解が進んだ部分があるのか関心が深まった。

    0
    2025年03月01日
  • 知能とはなにか ヒトとAIのあいだ

    Posted by ブクログ

    著者自ら評価する通り、生成AI研究の間近にいながらその可能性を見抜けなかった人なので、この人の未来に関する見通しはアテにならないが、これまでのAI 研究の経緯や動作原理などは非常にわかりやすく書かれていて、素人でも十分に深いところまで理解できる。自然言語処理がこう言う原理で動いていたなんて驚き。単純に確率だけで次の言葉を選んでいると思っていたが、脳内(メモリ内?)に関連度の距離に関する地図を持っているのね。その意味では人間の言語処理と似ていると思った。その地図がもっと精巧で広範囲になればヒトが持つスキーマに近いものになると思われる。恐らく時間の問題だろう。
    ただ知能が高いことと、意思や感情を持

    0
    2025年02月26日
  • 砂時計の科学

    Posted by ブクログ

    砂時計の中身、砂が集まった粉粒体の力学を紹介した本。流体として考えて説明できる現象、できない現象として熱平衡と散逸現象を指摘されていて、理解しやすい。

    0
    2025年01月19日
  • 学び直し高校物理 挫折者のための超入門

    Posted by ブクログ

    著者は「高校で物理に挫折した人、または物理を履修しなかった人向け」という。腰巻にも「なーんだそうだったのか」とある。まさしく自分向けと喜んで繙いてみた。
    ところが
    てんで分からない。ついていけない。そも高校の物理って電磁気学や波動、素粒子論まで扱っていたっけ? 出だしの力学から転んだ身としては、何とも情けない読書となってしまった。どうすりゃいいんだろう。

    0
    2024年11月05日