田口善弘のレビュー一覧
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ネタバレ高校2年生のテストで17点を叩き出し、それ以来物理アレルギーとなった私のための本だと思って読み始めた一冊。
力学、電磁気学、熱力学、波動、原子・分子について、たとえや歴史的なエピソードも交えて、ずいぶんと噛み砕いて解説してくれているらしい…
※私にはそれでも難しかった笑
ただ、日常の現象を用いて解説してくれて、別のことだと思っていたことが実は同じ原理だということを理解できた。
例えば、ドップラー効果とスピードガンは同じ原理だったり、大小2つのボールの衝突が自動車事故や隕石の衝突と同じ原理だったりという感じに。
それでも、物理ではまだ解明されていないこともあるようだ…
もう少し違う本を読ん -
Posted by ブクログ
なるべく数式を使わずに機械学習について解説してくださる本。映画の話が例えになっているのは内容に入りやすい。とはいえ基礎知識及び読解力、理解力が中学生を遥かに下回る有様な自分には難しい内容であった。
K近傍法、主成分分析、他次元尺度構成法、線形回帰、比重和、最小二乗法、線形判別、交差検定、過学習、ロジスティック回帰、マルコフ過程、決定木、ベイジアンネットワーク、カーネルトリック、深層学習、ニュートラルネットワーク、パーセプトロン、CNN、BERT、モンテカルロツリーサーチ、GAN、量子暗号…
自分の低脳さと勉学の必要性を気づかせてくれたことに感謝したい。
巻末にお勧めの本の記載があるのも嬉しい。 -
Posted by ブクログ
DNAから連なるRNA、タンパクの生成をデジタル情報というアプローチから扱った書籍。
デジタルとDANの類似性というのは言われてみればその通りなのだが、この書籍のタイトルを見かけるまでは発想がなかった。
DNAの構造は二重らせんと言われるが、言ってみれば長い紐であり、そこから生成されるタンパクも紐から形成される。この紐からタンパクの立体構造が生成されるわけだが、これを3Dプリンタに例えているのが分かりやすかった。少し前に、NHKのサイエンスゼロでDNA折り紙の話が取り上げられていた、この話も関連するだろう。
デジタル情報としDNAを見た時のロバスト性という視点も面白かった。ロバストに対比される -
Posted by ブクログ
「生命はデジタルでできている」、なんとセンセーショナルなタイトルだろうか。
知覚に閾値が存在すること、DNAが記号の羅列からなること。そしてなによりアナログにものを扱うことの難しさから、処理系がデジタル(離散的、という表現のほうがよいのではと個人的には思っている)だというのはなんとなく合点がいった。
それにしても、まだまだ未知の領域があり現在進行形でアップデートされている学問のなんとエキサイティングなことか。
生物学に関しては門外漢であるため理解が及ばない点も多々あったが、ざっくりとした理解と発展し続ける研究への期待感をもつことができた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ分子生物学 セントラルドグマ
遺伝情報
DNA→(転写)→mRNA→(翻訳)→タンパク質の順
DNA
すべての生物に共通
ヒト 30億塩基の長さの設計図
デジタルデータ ;音楽データすべて
冗長性のためネガポジの関係の二本鎖
アナログで不確実な化学反応をデジタル化
RNA
DNAの部分コピー ;プレイリスト
タンパク 立体分子;音楽:アナログな耳に届ける
ロバストなAI 多少のミスには耐えるシステム
ゲノムを読み説く≒リバースエンジニアリング
計測技術と解析方法
エンリッチメント解析
どの程度偶然なのかを定量的に観測する
精度は100%ではないが、マイクロ -
Posted by ブクログ
生命はデジタルでできている、って最初見たときタンパク質のアミノ酸配列は、4種類の塩基の3つの並びでコードされている→デジタルなの言うまでもないじゃんと思っていた。あと転写や複製を行うための特殊な塩基の並びもコードだよねと。
しかしほとんどのDNAのデジタルデータはランダム或いは再初期化されていないノンコーディングなジャンクだとされていたのが、実はDNAからノンコーディングなRNAへの転写が次々に行われ、様々な制御を行っているなど、脇役どころかRNAたちの世界、トランススクリトームは細胞システムの主役のひとりであった、というのは大きな驚きだった。
RNA ワールドは、現在の生物の中にしっかりあ -
Posted by ブクログ
AI研究の発展と知能研究の交差や関係について物理学者の目線で語るという内容。昨今の生成AIの隆盛の中で開発に関わる技術者からの解説や、あるいはAIと人類あるいは社会との関係を哲学的な視点から考察するものなど、関連する書籍は多数あるが、本書の特徴はAI研究という意味で関連はしているけれど生成AI的なものを生み出すには至らなかった分野の物理学者として、これまでのAI研究の技術的な変遷などが俯瞰的に構成されていて全体像がわかりやすいという意味で新書として良い内容だと感じる。
知能とは世界をシミュレートするものであり、生成AIもまた世界シミュレーターだが人間の知能とは異なるやり方でそれを実現している