金子みすゞのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今では広く知られる童謡詩人金子みすゞですが、1982年に3冊の遺稿手帳が矢崎節夫氏の努力によって発見されるまでは、無名の存在でした。
遺族から遺稿手帳を預かり、1984年に最初の『金子みすゞ全集』を出版以後、全集は発行されてきました。
本書は、2023年、金子みすゞ生誕120年に先がけ、全512編を1冊に収録して刊行されたものです。
唯一の金子みすゞの全集で、みすゞを世に広めた矢崎節夫氏による解説や略年譜も収録されています。
全編通して読んでみると、あらためて凄さが分かります。
蜂と神さま
蜂はお花のなかに、
お花はお庭のなかに、
お庭は土塀のなかに、
土塀は町のなかに、
町は日本のなかに -
Posted by ブクログ
“詩集”などというものを、生まれて初めて購入。
……なぜに?
衝動買い。
……どうして?
「こだまでしょうか」が気になって。
………こだまでしょうか、
いいえ、誰でも。…………
この一文を読むとどうしても、“あの日”の後の1週間が思い出されてなんとも言えない気持ちになるのだけれど…。
でも、良い詩だなと改めて思った。
他……
「私と小鳥と鈴と」
「ばあやのお話」
「お魚」
「転校生」
「こぶとり」
は、なんだか不思議と心に残った。
全体的には、何やら切ない気分になる詩が多く、一冊読み終えた読後感は、あんまりよろしくないみたい(苦笑)。
★3つ、7ポイント