竹内純子のレビュー一覧
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原子力をとめたことによる電力高騰
日本の利用可能平地面積的に再生可能エネルギーの建設が難しく、建設コストが上昇傾向にあったり、賦課金が2兆円越えと消費者負担が大きくなってきている。
消費税1%あげると2兆円の負担があるが、それよりも大きい。(消費税10%で20兆円)
2050年のカーボンニュートラルを達成するために、バックキャスト手法で立てた目標を達成するにはなにかブレイクスルーが必要だろうな、核融合に期待。
楽観的過ぎず、悲観的過ぎず、いざというときのコンテンジェンシープランをもつというのは、電力だけでなく人生の処世術としても重要だと感じた。 -
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東京電力の人が書いている。
社会課題としてエネルギー問題を位置づけ、「地域内での需給バランス」「電気の利用促進(電化)」「水素利用」を説く。
電気料金はUX化される。
電化のための制度課題として、「省エネ法の問題点:1979年制定で対象が化石燃料にフォーカスされているため、需要家が系統から買うとまるっと火力平均係数が課されるので化石燃料を使い続ける→電化が進まない。」「高度化法の問題点:小売電気事業者に2030年46%減の数値での再エネ化の高すぎるハードルのため、パーセントを守るために他エネルギー(化石)を売るインセンティブになる。」を挙げている。
kWh市場における供給ステークホルダ不足での -
Posted by ブクログ
社会全体がカーボンニュートラルというキーワードに注目し、企業は何をすべきを模索している。しかし、実際に日本がどう変わっていくか、変わるべきかは欧米の判断や世界情勢が目まぐるしく変わる中では、不透明だ。
欧州の原子力容認。LNGを経てからアンモニアや水素に移行するモデル、ウクライナ問題による影響はどうなるか。この本は、もはや古い。古いが、基礎的な勉強にはなる。グレー水素、ブルー水素、グリーン水素。こうした基本から学べる。
太陽光、洋上風力、原子力。EV車を蓄電に活用するインフラ整備。キーワードだけ並べた所で学びにはならないが、しかし、このキーワードに繋がる理屈や周辺知識の裾野が、読後に少しは -
Posted by ブクログ
原子力発電、料金規制、電力システム改革。
この逆風の中、電力会社は、そこに勤務する人々は、いったいどうして、原子力再稼働なんかに血道を上げるのか。
そこにどんな素敵な、守るべき既得権益があるのか。
そこを切り口とした本。
切り口は秀逸であり、各種説明内容も適切だと思う。
著者は電力業界が原子力再稼働を主張する理由を、現在までの電気事業体制にフィットした「合理的な」思考、その思考癖に見つけている。
その思考癖とは、電力の安定供給を第一に置く価値観。筆者の言葉づかいでは「供給本能」。
でも「供給本能」が理由か、と問われると、そんなに簡単なお話でもないとも思う。
東京電力にかつて籍を