山下範久のレビュー一覧

  • 教養としての 世界史の学び方

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    山下範久編著. 2019. 教養としての世界史の学び方. 東洋経済新聞社.

    大学学部以上の一般教養授業での使用に耐える、2010s後半時点でのスタンダードな歴史学的トピックを揃えており、使用に耐える。同書は2016–2018年度の立命館大学アジア・日本研究機構での(おそらくは学内競争資金で)採択された研究プログラム「『大分岐』と大収斂:アジアからの世界史像の再構築」の成果物として刊行されており、科研費番号JP17K04102の成果は同書の第I部に反映されているという。コラムを含めた共同執筆者総勢14名は、立命館大学だけではなく全国の研究者・大学教員が参加しているが、研究代表者兼編者の山下範

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    2024年03月10日
  • 自由に生きるための知性とはなにか

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    自由に生きるための知性
     これはいってしまえば=教養なのかなと思った

    第一部が特に心に残った
    教養を学ぶ意義
    教養と社会の関係について整理できた

     いま、教養が大事だと改めていわれている理由
     →教養から専門知に傾いて
      専門家と一般人のコミュニケーション
      が上手くいかず、さらには
      非対称な垂直な関係になり
      専門家と一般人の間の信頼が崩れた
     →終身雇用制度が崩壊しており
      学び続ける力が必要になってきている
       =エンプロイアビリティ

     一方で、教養・リベラルアーツとは、
     それがある人とない人を隔てる垣根であり
     いま社会から求められている教養との間に
     ジレンマが

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    2023年03月26日
  • 教養としての 世界史の学び方

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    帯のとおり「西洋中心史観から全世界レベルで世界史を捉えなおす」本。高校世界史の知識がざっとある程度の身だと、西洋・近代中心の世界史の考え方から、地域、市場、社会、国家、戦争、家族、文学、宗教とさまざまに見直す視点を与えてくれる。

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    2022年02月17日
  • 自由に生きるための知性とはなにか

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    感想
    自由を獲得するための努力。自由とは上から与えられるものではなく、自ら勝ち取るもの。現代社会では知性を磨くことが自由を勝ち取るための戦い。

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    2022年11月24日
  • 教養としての 世界史の学び方

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    ネタバレ

    タイトルが流行りをおったようなものだったのでカジュアルな内容かと思いきや、大学学部導入レベルぐらいの内容の濃さと専門性に圧倒された。

    理系の自分にとっては、そもそも日本で言うところの文学部系の学問は「自分が学んだ"学問"と同じものなのか」という疑問があったのだが、最初のほうでしっかりその疑問をといてくれており、歴史学とは何かということをちゃんと解説してくれている。

    その後はヨーロッパを中心としたこれまでの歴史学を批判(というか乗り越える)という共通の問題意識から、様々なトピックが提供されている。新書でのお手軽の歴史本とは全く違うので、全ての人が咀嚼可能な内容ではないけど

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    2019年08月01日
  • 教養としての 世界史の学び方

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    横断的な視点の世界史は興味深い。しかし、記載内容の範囲がとても広いので、それぞれの分野を垣間見る程度になってしまう。詳しくは各分野の専門書で補うことになる。

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    2023年09月27日
  • 自由に生きるための知性とはなにか

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    印象的な章
    なぜ人はあいまいさを嫌うのか
    人間関係のデモクラシー

    本が答える人生相談では読んでみたい本が何冊か発掘できてありがたかった。
    分厚い本だったけど小難しくなくすぐ読めてしまった。

    章の最後に もっと考えてみよう。の問いがあったのがさらに良かった。

    いろんな気づきや考えるきっかけになり楽しかった。

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    2023年01月29日
  • 教養としての 世界史の学び方

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    おもしろい。世界史の史実ではなく、世界史とはなんなのか、どういうふうにとらえていけばいいのかといったことが書かれている。一言に世界史といっても、さまざまな切り口があり、それぞれの視点によってバイアスがかかっている。自分たちの視点には関係のない地域の歴史に関しては切り捨てられ、なかったことにされていたこともある。また、過去においては自分たちの世界が人間の世界であり、その外の世界には怪物が住んでいるとされていた時代すらある。また現在の世界史はヨーロッパ視点である。このような視点で世界史を考えたことがなかったので非常に興味深かった。

    第Ⅰ部私達にとっての世界史はいかに書かれてきたか
    近代において歴

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    2020年04月04日
  • 教養としての 世界史の学び方

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    ネタバレ

    会社の研修で推薦図書になっていた一冊。

    印象に残ったところ。
    ・経験というのは個人の体験でしかなく自ずとその範囲も規模も限定されてしまうが、歴史は少なくとも過去5千年にわたる文明史のあらゆる人々の経験の集大成なので、個人の経験より遥かに多くのことを学ぶことができる(p.14)
    ・「歴史に学ぶ」ことができないのは「人は見たいものを見るのであって現実そのものを直視する人は少ない」から。現実から「意味」を見いだすことができていない(p.17)
    ・「四大文明」という歴史用語を使うのは日本だけ。四大文明も五賢帝も世界史に不慣れだった日本人が世界史を理解し整理する段階で生み出した一つの分類方法(p.57

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    2020年01月05日
  • 教養としての 世界史の学び方

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    私は世界史が好きでこの手の本をよく読むが、内容を把握するのは苦手らしい。(それで好きと言えるのか?)
    この本は視点がヨーロッパに置かれている一般的な世界史に対して疑問を持たせてくれた点で学びになった。
    これまでも「先進国」と「発展途上国」という呼び方にはずいぶん一方的な物の見方だなぁと感じてきたのだけれども、世界史自体が「近代」のヨーロッパが最も先進的であるという当然の前提のもとに描かれていることを意識したことはなかった。

    シルクロードと地中海の時代から大航海時代への変遷とか、あまり各地の動きを踏まえて説明できるほどには理解していないけれど、またいろいろな本を読んで少しずつ把握していきたいと

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    2019年09月24日
  • 世界システム論で読む日本

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    著者の山下氏は、社会学と経済学をあわせた「世界システム論」を始めたE・ウォーラーステイン氏に、直接学んだ唯一の日本人だそうだ(wikipediaより)。

    世界システム論(全4巻予定で、まだ未完結)では扱われていない日本の立ち位置を著者が定義し、長い16世紀の西欧が日本に影響されたのではなく、世界全体の各地域で16世紀から新たな世界システムを構築している考えを述べているのが、本書の売りだと思う。

    世界システム論の基本用語がわからないと理解できないので、世界システム論が分からない人はそれを読むべきだと思う。その中で、ブローデルの「地中海」、ポランニーの「大転換」などの理論もわかるとわかりやすい

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    2012年10月14日