稲田豊史のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレドキュメンタリーが、より恣意的である、ということは百も承知。それを、分かりやすく実例を通じて解説してくれている。
やはり鑑賞済の作品は良く分かる。
『主戦場』などは、なるほど、と大きく首肯しながら読んだ。
また、被写体との距離、関係性の濃淡で捉え方が異なってくるという指摘も面白かった。
確かに、日本人が撮る日本の姿と、他国の人による切り取り方は明らかに異なるだろう。
それが、何を意図し、結果、何が見る側に伝わるかは、送り手の予想を超えることも、ままあろうかと思うが。
見る側は、そうした、制作サイドの意図や、被写体との関係性や、見せ方の技巧をよく吟味しつつ作品を理解する必要があるし、結局、作品は、送り手と受け手の共作とも言えるものである、という思いを新たにする。
ドキュメンタリー、セルフドキュメンタリー、モキュメンタリーに加え、お笑いの現場にまで言及したのも意外性があった。「しこみ」はどこまでフィクションかという議論は面白い。
確かに、笑いは、現場で起こる予想外のハプニングが一番、笑える。笑わせることを意図した制作サイドにとって、そのファクト(ハプニングという事実)は、どこまでフィクションか? なかなか、興味深い、問題提起だ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画、マンガ、小説、歌などのフィクションに描かれた
女性性(オトメゴコロ)を読み取り、分析を試み、
文科系中年(男)が学ぶべきエッセンスを示す
という内容。
かなり偏っているな、とは感じるものの
当たっていなくはない、とも思う。
特に、今まであまり見なかったものとして
高キャリア女性について、なかなか正確な気がする
●キャリア女性がパートナーに望むのは
キャリア後の孤独を埋めるパーツ
●良好な夫婦関係とは良好な雇用関係
快適な家庭とは快適な職場
この本から学ぼうとする文科系中年男性は
学ぶものより、失う希望の方が大きいだろうな・・
ただ、本、映画、マンガの紹介本として読むと
かなり面白くて、とても役に立ちます! -
Posted by ブクログ
これまで男性側から離婚の話をじっくり聴く機会なんてなかったので、興味津々で読みました。
でも、結局のところ経緯や理由には顕著な性差はさほどなくて、やっぱり個々に抱える問題なんだなというのが正直な感想です。
ただ、こういうインタビューに答えてくれて本にも載せられるくらいだからなかなかのクズ(本人ないしは元配偶者)が集結してるのが、あくまでも他人事としてなので面白かったです。
個人的には重回帰分析を用いて妻の不貞のスケジュールを炙り出した人の話が一番読みごたえありました。
あとやっぱり「不倫にはカカオトーク」っていうのは都市伝説(?)ではないのだと変なとこで感心。 -
Posted by ブクログ
○ありのまま自分・全肯定
○のび太とドラえもん(団塊ジュニア〜)⇔うさぎとルナ(アラサー)
万能の他者を探す⇔自己変革・進化
魚を与える⇔釣り竿を与える
○かわいさや少女性に商品価値があることに気づいた上でかわいげをキープし続ける
○母娘共演の物語構造→母性感の獲得・博愛主義(敵も親友たちも彼氏も娘も)
○80年代のナウシカ、90年代のうさぎ
高潔×美少女×母性×神性
○女子の欲望すべて(⇔男受け)
egg,SPEED,プリクラ,ASAYAN
○同タイミングに3つの世代のシンボルとなった赤名リカ・森高千里・セーラームーン
○LGBTや多様な愛への寛容性 -
Posted by ブクログ
アラサー向きのマーチャンダイジングとして再ブームに火がついたセーラームーン。踊らされているということも自覚しているけれども、やっぱりセーラームーンは1987年生まれの私には懐かしい思い出がいっぱい詰まっており、避けることはできないアニメなんだと最近改めて思わされている。さて、そうはいってもほとんど忘れていたよね、敵チームの名前とか、ストーリーとか。この本読みながら、ネッとで画像検索などしては思い出して納得したり。実際のアニメや漫画イラスト使えないのは、、まぁ仕方がありません。たくさんの権利問題の壁を乗り越えなければならなくなる。。
内容はけっこう全体的に楽しめました。なんとなく対象世代に媚び売ってるような気がしないでもないけれど。実際わたしたち世代がそういう価値観を持っているかは定かではいけれど、理論としては面白いと思いました。
それにしても。。たしかに、変身解除シーンや、SEEDの歌詞にはびっくり。子ども向きアニメのわりにLGBTのキャラデザは豊富だし!その頃のシリーズはもう観ていなかったけれど、前世女性で現世男性(あくまでも身体の話)って!!!画期的でしょ。
まぁ、わたしは少女時代に観ていただけなので楽しく読めたけれど、本当のセーラームーンファンには物足りない考察かもしれない。 -
Posted by ブクログ
気になって買ってしまった時点で、出版社の手のひらで踊らされてしまったのかも。
アラサー女子をセーラームーン世代と名付け、幼少期に視聴していたアニメ・セーラームーンからその世代の特徴を探す本。
幼稚園~小学校低学年までセーラームーンは見ていたが、あれだけ記憶に大きな容量を占めるセーラームーンのアニメが5年しかやっていなかったことに驚いた。プリキュアよりも短いんだ。
また敵サイドの事情など、小さい頃は全く気にしていなかった裏物語があったことに驚き。緻密な世界観の元に作られていたとは。
アニメ・セーラームーンから世代を読み解こうというアイディア自体は面白いと思う。本書がターゲットとしているセーラームーン世代に自身がドンピシャなので、結構楽しみにしていたのだが、本書の指摘はほとんど的外れ。世代ど真ん中の私が言います。「そんな深いことを考えてちびっ子はアニメを見ません」。
作中に引用されているインタビューの方がよほど的を射ている。セーラームーンは、女の子の憧れがたくさん詰まっていたから、女の子を惹きつけたんです。小さい頃の私の夢はお姫様だったし、大きくなったら黒猫のルナが迎えに来てセーラームーンになれるんだと信じていました。裏表紙側の帯に書かれている反響の声の方がよほど同意できる(そもそも反響も、半分くらいは作者の的外れを指摘する声ですし)。
カラオケで「乙女のポリシー」を熱唱なんて、やったこともないし、やってる人を聞いたこともない。SPEEDが性的歌詞を歌っているなんて意識したこともない。
セーラームーンという懐かしいコンテンツを思い出させた事には感謝するが、評論としては的外れ。だが話題になって売れただけ、出版社としては思惑通りなのだろう。 -
Posted by ブクログ
「セーラームーン世代」というタイトルを見て、即座に心の中で「私のこと?」って思って手に取ってみた。
セーラームーンの深読みがすごい!
あのキャラクターの、この台詞から読み取れるものとは…
セーラームーンのキャラクター設定とは。。。
セーラームーンのストーリーに母性愛やらLGBTが含まれていたとは・・・(本当かどうか分からないけど筆者分析による)
子供だったから素直に受け入れていたのか、テレビの世界だから違和感なく見ていたのかは覚えていないけど、今考えると実は深い!?
何かの役に立つわけではないけど、セーラームーン世代として、読めて良かった!
女の子が強くなっていったのもこの頃からって言うのも納得できる!
ちなみに、私はジュピター派でした。笑
そして、セーラームーンがまた見たくなった。