【感想・ネタバレ】セーラームーン世代の社会論のレビュー

あらすじ

本書は、「セーラームーン世代」を分析する本です。『セーラームーン』に登場した敵の主張には、セーラームーンたちの「正義」が隠れており、さらにセーラーチームの日常は、現在のアラサー女子の仕事観や、女性観などに多大な影響を及ぼしています。また、月野うさぎを分析すれば、セーラームーン世代の恋愛観までもが浮き彫りに……。
「『セーラームーン』ってこんなに深かったの!?」と思わずにはいられない読み応えたっぷりの1冊!

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Posted by ブクログ

『ムーンライト伝説』を聞けば、たちまち少女の頃に立ち戻り、今でも大きく胸を高鳴らせることができるほどに、どっぷりと「世代」だった私。
セーラームーンによって、幼少期のうちに無意識に築かれていた、今の私に繋がる価値観を解明していくことで、自分のルーツを辿っているような感覚にさえなりました。

そう、"メイクアップ"は"変身"なんだよ!笑
身だしなみでも、誰かのためにするものでもなく、ありのままの自分をほんのちょっと変身させるもの。

今日も私は"変身"して、仲間と一緒に社会の手強い奴らと格闘して、時々男性の手助けを借りたりしながらも、最終的には自分自身の力で道を切り拓く。まさに、セーラームーンが根付いてた。笑

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

さくっと読めた。少し強引な意味づけの箇所があることは否めないが、それでも時代を反映していておもしろい本だと思った。学生時代に出会っていたら、研究対象にもなったかもしれない。

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2015年07月06日

Posted by ブクログ

「アラサー女子は、なぜこれほどまでに、欲張りで、自由奔放で、ワガママなのか?」
2015年刊なので、ここでの「アラサー女子」は、1982〜93年生まれ…本書で言うところの「セーラームーン世代」(つまり、アニメ版『セーラームーン』に夢中だった世代)にあたる。
私自身テレビアニメは熱心に観ていなかったけど、「欲張り」「ワガママ」…というのは、聞き捨てならんなー笑

しかしよくよく紐解いてみると、「欲張り」や「ワガママ」というのは、「ガツガツしている」のとはニュアンスが違っていた。
自分らしく堂々と生き、大事な瞬間は自分の力でキメる。もちろん、オシャレや友情・恋愛にも一切妥協しない。(バブル期世代は、「男性に負けない」と女を捨てる覚悟でプライベートを諦めてきた…という対比が、なんだか残酷だった)
全部叶うかどうかは別にして、周囲の同世代が持つのと変わらない価値観だと思った。

熱心に観ていなかったせいか、5シリーズに渡って放送されていたことや敵の名前など、そのへんは完全に一見さんだった。というか、(私と同じ)小学校に上がる前の女児だった子たちも、記憶が曖昧なのではなかろうか。
中でもストーリーや主人公 月野うさぎの成長過程は、「そんな綿密に練られていたのか…!」と、驚きの連続だった。敵が地球を狙う理由や登場人物らの決断と、年端もいかない女の子たち(中2〜高1)が置かれたシビアな状況に、今さら戦慄したりもした。

「セーラーチームの愛おしい日常を毎週、日常風景のように見ていた女児たちは、『女子の友情』の最高の理想系を、浴びるように刷り込まれた」(P 103)

うさぎ以外の戦士及び友人たち(亜美・レイ・まこと・美奈子)は、うさぎのために身を犠牲にしている。一人(それも泣き虫でおっちょこちょいで、みんなに守られてばかりのお姫様っ子)に振り回されて、可哀想…
少し成長すると、私は彼女たち「セーラーチーム」をそのようにみなしていた。ところが皆、うさぎのことを心底大切に想っていて、おまけに彼女といる時の自分が好きでいるっぽいのだ。ファッションや恋愛観の違いも様々で、そこまで仲間意識に縛られた感じもしない。
というのも、うさぎと出会う前は皆孤独で、自分自身だったり本音を打ち明けるような友達がいなかった。うさぎが皆を結びつけたのだ。たとえ彼女絡みの戦いがそれぞれのやりたいことを阻んでも、そこはすっぱり諦めず、むしろ希望をもって未来へと託していたりもする…。

「衛(まもる)は結局のところ、”守ってやっている”はずのセーラームーンに依存している」(P 113)

それにうさぎは、私が思うほど「お姫様っ子」ではなかった。
究極の母性、そしてゆくゆくは究極の神性へと飛躍していくというのだ。(確かにシリーズ後期のコスチュームでは、天使の羽が生えていたわ…!) 母性と神々しさで仲間を、果ては敵を包み込み、浄化する。「守ってやっている」はずの「まもちゃん」…地味に名前負けしとるがな笑
そう考えると、彼女たち(特にうさぎ)の生き様を吸収した「セーラームーン世代」って、何の違和感もなくちゃっかりしていることになる。それなら、もーちょい熱心に観ておくんだったな。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

#本 #読書 #セーラームーン世代の社会論 #美少女戦士セーラームーン
発売当初、気になっていた本。内容はそれほど重くなく、サクッと読めました。
私はこの本のセーラームーン世代よりは少し上になりますが、いや、でも私だってセーラームーン世代……

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2022年02月11日

Posted by ブクログ

著者の所感ぽい感じは否めないけど、面白くはあり一気読み。
セーラームーンで培った、だけじゃなく、なぜセーラームーンが生まれたか、を語ったものも読みたい。

まだまだセーラームーンの謎は解けない。

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2021年08月21日

Posted by ブクログ

セーラームーンを見てこなかった私に取ってはなかなか共感しづらいポイントも多くありましたが、一つのアニメをここまで掘り下げ、しかも社会情勢と結びつける筆者の想像力と洞察力には感服しました。

セーラームーンに限らず、私たちは幼少期に見ていたアニメ、読んでいたマンガなどから多大なる影響を受けていることを再認識させられる一冊でした。

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2020年09月21日

Posted by ブクログ

○ありのまま自分・全肯定
○のび太とドラえもん(団塊ジュニア〜)⇔うさぎとルナ(アラサー)
万能の他者を探す⇔自己変革・進化
魚を与える⇔釣り竿を与える
○かわいさや少女性に商品価値があることに気づいた上でかわいげをキープし続ける
○母娘共演の物語構造→母性感の獲得・博愛主義(敵も親友たちも彼氏も娘も)
○80年代のナウシカ、90年代のうさぎ
高潔×美少女×母性×神性

○女子の欲望すべて(⇔男受け)
egg,SPEED,プリクラ,ASAYAN
○同タイミングに3つの世代のシンボルとなった赤名リカ・森高千里・セーラームーン
○LGBTや多様な愛への寛容性

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2017年03月18日

Posted by ブクログ

アラサー向きのマーチャンダイジングとして再ブームに火がついたセーラームーン。踊らされているということも自覚しているけれども、やっぱりセーラームーンは1987年生まれの私には懐かしい思い出がいっぱい詰まっており、避けることはできないアニメなんだと最近改めて思わされている。さて、そうはいってもほとんど忘れていたよね、敵チームの名前とか、ストーリーとか。この本読みながら、ネッとで画像検索などしては思い出して納得したり。実際のアニメや漫画イラスト使えないのは、、まぁ仕方がありません。たくさんの権利問題の壁を乗り越えなければならなくなる。。
内容はけっこう全体的に楽しめました。なんとなく対象世代に媚び売ってるような気がしないでもないけれど。実際わたしたち世代がそういう価値観を持っているかは定かではいけれど、理論としては面白いと思いました。

それにしても。。たしかに、変身解除シーンや、SEEDの歌詞にはびっくり。子ども向きアニメのわりにLGBTのキャラデザは豊富だし!その頃のシリーズはもう観ていなかったけれど、前世女性で現世男性(あくまでも身体の話)って!!!画期的でしょ。

まぁ、わたしは少女時代に観ていただけなので楽しく読めたけれど、本当のセーラームーンファンには物足りない考察かもしれない。

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2016年06月23日

Posted by ブクログ

気になって買ってしまった時点で、出版社の手のひらで踊らされてしまったのかも。

アラサー女子をセーラームーン世代と名付け、幼少期に視聴していたアニメ・セーラームーンからその世代の特徴を探す本。

幼稚園~小学校低学年までセーラームーンは見ていたが、あれだけ記憶に大きな容量を占めるセーラームーンのアニメが5年しかやっていなかったことに驚いた。プリキュアよりも短いんだ。
また敵サイドの事情など、小さい頃は全く気にしていなかった裏物語があったことに驚き。緻密な世界観の元に作られていたとは。

アニメ・セーラームーンから世代を読み解こうというアイディア自体は面白いと思う。本書がターゲットとしているセーラームーン世代に自身がドンピシャなので、結構楽しみにしていたのだが、本書の指摘はほとんど的外れ。世代ど真ん中の私が言います。「そんな深いことを考えてちびっ子はアニメを見ません」。

作中に引用されているインタビューの方がよほど的を射ている。セーラームーンは、女の子の憧れがたくさん詰まっていたから、女の子を惹きつけたんです。小さい頃の私の夢はお姫様だったし、大きくなったら黒猫のルナが迎えに来てセーラームーンになれるんだと信じていました。裏表紙側の帯に書かれている反響の声の方がよほど同意できる(そもそも反響も、半分くらいは作者の的外れを指摘する声ですし)。
カラオケで「乙女のポリシー」を熱唱なんて、やったこともないし、やってる人を聞いたこともない。SPEEDが性的歌詞を歌っているなんて意識したこともない。

セーラームーンという懐かしいコンテンツを思い出させた事には感謝するが、評論としては的外れ。だが話題になって売れただけ、出版社としては思惑通りなのだろう。

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2015年09月20日

Posted by ブクログ

90年代始め、子供と一緒にセーラームーンを見て育った親としては、なかなか懐かしくて面白かった。けど、分析自体は結構?って感じ。ともかく懐かしいから良し。2015年NHK BSで再放送をやってるけど、全部やるんだろうか??? と云いながら子供もいなくなったのに見てます ^_^

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2015年08月22日

Posted by ブクログ

懐かしかった。
言ってることはまぁわからなくもないけど無理やり感も。。。というか興味がなかった…。。。
はぁそうですか、と。。。
読んどいて申し訳ないな。。

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2015年08月06日

Posted by ブクログ

「セーラームーン世代」というタイトルを見て、即座に心の中で「私のこと?」って思って手に取ってみた。

セーラームーンの深読みがすごい!
あのキャラクターの、この台詞から読み取れるものとは…

セーラームーンのキャラクター設定とは。。。

セーラームーンのストーリーに母性愛やらLGBTが含まれていたとは・・・(本当かどうか分からないけど筆者分析による)
子供だったから素直に受け入れていたのか、テレビの世界だから違和感なく見ていたのかは覚えていないけど、今考えると実は深い!?

何かの役に立つわけではないけど、セーラームーン世代として、読めて良かった!
女の子が強くなっていったのもこの頃からって言うのも納得できる!

ちなみに、私はジュピター派でした。笑
そして、セーラームーンがまた見たくなった。

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2015年07月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

セーラームーン世代と呼ばれる世代のため、読んでみた。タイトルにある社会論というのはほんの少しの絡みで、大半がアニメ セーラームーンシリーズの考察的なものになっている。著者である稲田豊史氏はどれだけ、セーラームーンを見入っているのだと思ってしまうほど、セーラームーンに詳しい。そのおかげで、幼少期の懐かしさに浸る事が出来たのも事実である。

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2015年07月05日

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