ハジュン・チャンのレビュー一覧

  • 経済学レシピ―食いしん坊経済学者がオクラを食べながら資本主義と自由を考えた

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    著者の教養の高さがうかがえる。
    食べ物のエピソードと経済学の歴史や主張をわかりやすくまとめていて、読みやすかった。

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    2025年04月19日
  • 経済学レシピ―食いしん坊経済学者がオクラを食べながら資本主義と自由を考えた

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    結論の章から引っ張ったアドバイスは
    以下のとおり。

    その1 いろいろなものを幅広く食べよう。
    その2 こころを開き、新しいものを試そう。
    その3 材料の出所を確かめよう
    その4 想像力を働かせよう

    これ、食べ物や料理の話ですが、
    経済学についても上記なんだってさ。

    おもしろかったです。
    本筋よりも、ところどころの蘊蓄が。とっても!

    経済学は自分にとって、全然面白くないですが、
    この本のお誘いによって、
    少し態度が変わるかもしれません。

    この本は特に面白いので、
    2周目読みます。

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    2024年03月15日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    警告の書、世界経済という視点からグローバリズムという経済活動を検証する

    グローバリズムがもたらしたものは、経済の自立を失い、国家主権さえ失ってしまう状況である。
    EUは、グローバル資本主義のもとに完全な自由貿易、経済的国境の撤廃がもっとも進んでいる地域。
    圏内で関税をなくし、通貨を統合した。しかし、その結果なにが起きたか。各国は通貨の切り下げなど金融緩和や財政出動もできず、独自の産業政策も不可能になりました。
    EUでの勝者は、ドイツだ。ユーロ安でドイツの輸出産業は大いに潤った。経済危機に瀕した国々を低賃金で下請けのように使いユーロ圏がドイツにとって開かれた市場であることをフル活用している。

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    2023年11月14日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    ネタバレ

    現在の行き過ぎた(と個人的には思っている)グローバリズム、自由主義経済については懸念を感じている。という意味では自分は保守なんだと思う。一方で、本書にも書かれている通り、本来反対すべきグローバリズムを今の保守派が進めているのは、やっぱり謎。
    言葉の響きで単純に「よいもの」と思い込んでいるわけではないだろうし、必ずしも個人(および企業)が自己の利益のためのみに利用しているだけだもなさそうな。そんな謎に対する1つの考えも述べられています。
    個人主義、民主主義の行き過ぎ、識字率、劣化(本書ではエリート・指導層の劣化とあったが、国民全体の劣化ともいえるのではないか?)といったいろんな要素を絡めて考えて

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    2016年12月14日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    経済音痴の私にとって衝撃的。確かに今の世界は何かがおかしいとはぼんやりと感じていた。本書は、現代の格差の拡大や危機の恒常化の原因がグローバリズムにあり、それが社会を破壊していることを、5人の筆者が座談を通じてわかりやすく説いている。新自由主義(ネオリベラリズム)が制約のない自由として席捲し、隣国同士の経済戦争につながっていることは、EUに見られる。われわれは真の民主主義を守るために、各国がネーションごとにまとまり、独自に規制を定め、グローバリズムから脱却することが必要。しかし世界のエリートの大半はグローバリズムを正しい方向に導く道だと信じているとのこと。…ところで情報のグローバル化は避けられな

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    2016年07月09日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    ネタバレ

    グローバリズム、新自由主義を否定的に捉えた一冊。
    普段からグローバル至上主義とも言える風潮に浸っているため非常に新鮮な内容であった。

    本書を通じて、グローバリズムの弊害を以下のように捉えた。

    ・格差拡大
    国境を越えて経済活動がされるため、資本を持つ大企業が残り中小企業は潰れる。
    さらに大企業の中でも資本家と労働者の格差が広がる。
    (さらに生産量が増え供給力が上がることでデフレに繋がる)

    また、同様に大国が富み、小国は貧しくなる。(搾取される)
    本書では、「経済戦争」というワードが使われていたのが印象的。捉えようによっては経済を武器にした帝国主義なのではないか。

    ・伝統や人間関係の崩壊

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    2016年07月04日
  • 経済学レシピ―食いしん坊経済学者がオクラを食べながら資本主義と自由を考えた

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    経済学を料理と絡めて多面的に語ろうというところが野心的でステキ。
    経済といえばアメリカ(何せノーベル経済学賞受賞してるのは、ほとんどアメリカ)のところ、序章は「にんにく」、にんにくで経済を語ろうなんて突拍子な発想、読まずにはいられない、まずここにこの本の多くのエッセンスが詰め込まれていると思う。
    いろいろ全体バランスを考えながら補充した項目かな?と思うところもあり、章毎に面白さにバラツキがあるのもご愛嬌?
    一番驚いたのは、保育介護看護等アンペイドワークが「唐辛子」、当たり前すぎて認識されないものの代表が唐辛子だなんて、(書いてあることは馴染み深く納得ながらも)私にとって馴染みの薄い文化圏の人が

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    2024年03月25日
  • 経済学レシピ―食いしん坊経済学者がオクラを食べながら資本主義と自由を考えた

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    ネタバレ

    1980年以降、経済学は新古典派だけになってしまった。イノベーションや行動経済学も組み込まれた付け足しでしかない。
    アメリカでは奴隷は財産であり、貸付対象、担保にもなった。
    1791年ハイチ革命で、フランスに反乱を起こし1804年に独立国となった。ルイ14世はルイジアナから撤退し、アメリカがこれを購入して領土が広がった。ハイチ革命がなかったら、ルイジアナはフランス領のまま。
    資本主義と自由との関係は複雑、ときに両立しない。

    労働参加率は貧しい国の方が高い。タンザニアが87%、ドイツは60%。児童の労働率が高い。
    生産性の高さは環境によるもの。富裕国に移り住めば生産性が高まる。生産設備、高いイ

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    2024年03月19日
  • 経済学レシピ―食いしん坊経済学者がオクラを食べながら資本主義と自由を考えた

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    経済学の教養本で、料理を入り口にしてるので読み物としても楽しめる。
    結局印象に残ったのが料理の豆知識、って章も多くありますが笑
    楽しめます、一読して損はないです

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    2024年03月15日
  • ケンブリッジ式 経済学ユーザーズガイド―経済学の95%はただの常識にすぎない

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    リーマンショックによる大恐慌を改善方向にした国々で何が起きていたかというと,反緊縮財政を唱える政党を国民が勝利させていたという事実。つまり,国民が政治を変えた国。政治家が政治を担うのだけど,国民が任せっぱなしにしない国。


    *****
    歴史を学べばそんな失敗を絶対に避けられるとは言わないが,暮らしに関わるような政策を立案する前に,そこから教訓を汲む努力をするべきである。(p.45)

    経済学の議論に臨む際には,古の政治家/雄弁家キケロが残した問い―「誰が得をするのか」―を考えなければならない。(pp.415-416)

     時には,あからさまに一部の集団を利するような疑わしい仮定に基づいている

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    2023年04月07日
  • ケンブリッジ式 経済学ユーザーズガイド―経済学の95%はただの常識にすぎない

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    経済学の入門本だが、理論だけでなく経済学もカバーしている
    初学者が誰しも思う疑問に焦点が当てられており、内容自体も読みやすいと思う

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    2020年07月12日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    新自由主義とかいうものが何なのかもよく分かっていない状況で読んだ。

    経済に対する規制を外して、より開かれた状態にすること。そしてそれは、グローバリズムによって国外にも扉を開き、世界を組み込んだ市場経済を作り出す。労働力は自由に移動するし、企業はより広くマーケットを拡大できる!

    やたら持ち上げられる新自由主義に対する切り込み。めちゃくちゃ要約すると、輸出にばかり目がいって、短期的な利益ばかり出そうとするから、内需を生む賃金の上昇が起きない(コストとしか見なされないから、労働力に投資しない)。大金持ちは簡単に株式で富を増やすが、その会社がどうなろうが責任は持たない。格差は大きくなるし、賃金上が

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    2020年05月07日
  • ケンブリッジ式 経済学ユーザーズガイド―経済学の95%はただの常識にすぎない

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    この内容で、1800円プラス税はお買い得です。
    経済学の入門書としてもバランスよく、簡潔明瞭にまとめる筆さばきには、筆者の学識の高さがうかがえます。
    特に、第1部の「習うより慣れろ」では経済学を9つに分けた比較一覧表は必見です。また、あえて多数の経済学派を紹介した目的の1つとして、一般人が「他に選択の余地はない」という権力者に、きちんと反論できるためだそうですが、世の中に唯一正しい経済理論が存在しない以上、その判断はかなり困難を伴いそうです。むしろあとがきでも触れていますが、「ハンマーを持つ者には何でも釘に見える=特定の理論的視点から物事を見ようとすると視野狭窄になる」ようにならないための教養

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    2020年03月12日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    グローバリズムにより貧富の差は広がり格差社会がひずみをもたらす。保護主義を推奨する。
    必ず毎年利益を出し、年々GDPが上がっていくこと前提の経済の考え方に息苦しさを感じる点で、納得できるところが多い。

    が、グローバル化を止めてしまって、代わりに経済を発展することができるのか?というところに答えは見つからない。その思考自体が間違っているということなのだろうが。

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    2017年01月22日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    エマニュエル・ドット氏と日韓の論客がグローバル資本主義のの行方を語ります。バブルとその崩壊を繰り返し、大企業によるの寡占化、短期利益を求めての目先のパイの奪い合い、株主はクリックひとつでやめられるが従業員はそうはいかない、国家という枠内でのガバナンスの欠如などの問題を洗い出し、それでもネオリベラリズムを支持するのはエリートが内向きな小さなグループに閉じこもって統治を放棄していると糾弾。
    一般人もそれで良しとしてしまうのは、子供の頃貧しかった高齢者が今を豊かだと感じていることに加えて、ハンナ・アーレントの「全体主義の起源」を挙げて論じている。
    2014年6月発売の本書ですが、ドット氏の「新自由主

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    2016年12月31日
  • ケンブリッジ式 経済学ユーザーズガイド―経済学の95%はただの常識にすぎない

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    経済学理論は得手不得手があるから、使い分けが必要。カクテルのように混ぜて使えというのはなるほど!という感じ。経済学史を概説して、それぞれの流派の得手不得手を紹介する第一部はとくに秀逸。

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    2016年04月16日
  • ケンブリッジ式 経済学ユーザーズガイド―経済学の95%はただの常識にすぎない

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    114経済学の95%はただの常識に過ぎない
    ・資本主義:自家消費や政治的義務(社会主義)のためにではなく、利潤を追求して生産が整う経済
    ・様々な経済理論を正しく理解するためには、資本主義がどう発展してきたかを知る必要がある←経済理論の有効性は時と場合による
    @cpa_1992
    ・先進資本主義経済が最も急成長していたのは、規制が多く重税が課されていた1950年代から1970年代だった→経済成長のために減税と行政改革は必要?
    →事実は空想よりも強し
    @cpa_1992
    ・19世紀の西欧諸国による資本主義の発展とその派生物は、自由貿易と自由市場の拡大のおかげではない、保護主義政策のおかげ?
    ・ト

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    2016年03月15日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    トッドの部分を抜き読みするだけでも、現代国際社会の問題点の一端を知る事ができる。

    『有効な手立てを打ちたいなら、方向転換を成功させるには、まず次の事実を受け入れなければなりません。多くの人は受動的で、現状に対して協力的であり、とりわけ高年齢層はそうだということです』

     日本の現状を言い当てているのか…

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    2015年01月04日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    グローバル化とよく叫ばれる中でグローバル化を分かりやすく批判的のとらえた一冊。
    読み進める前には国境が取り払われ、規制緩和が進む現代において、保護主義的な政策の重要性を説くのは一見ナンセンスに感じた。でも違った。決して保護主義政策をとって自国を鎖国状態にするということを主張しているのではなく、グローバル化の負の影響にも目を向ける必要性を訴えているように僕は感じた。なぜグローバル化が発生したのか?どうしてこれほど現代はグローバル化を謳うのか?グローバル化の正・負それぞれの影響は何か?こういった点を理解し、グローバル化の本質にせまる理解をしておくことが現代経済を見つめるためには必要だと感じた。

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    2014年11月29日
  • グローバリズムが世界を滅ぼす

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    自由貿易で世界経済が復活するということに対して警告を発する。世界の経済成長率が、新自由主義が勃興する前後で約3%から1.5%へと落ちている事実など、必ずしも寄与していないという。日本では、小泉政権、そして安部政権でも、これを称賛する動きがあったのも事実。企業が儲かれば、法人税も沢山入り、国も潤うかもしれない。しかし、利益の代償として働く者の給料が減ってしまっては、企業栄えて、国滅ぶにならないだろうか。一部の富裕層のために、それはあるというのは、アメリカ、西欧を見て納得してしまう。自由主義という言葉から連想するのは、解放、個人かもしれないけど、成熟した個人ばかりの社会とは限らない。むしろ、大多数

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    2014年09月22日