太田浩一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい
Σ(゚Д゚)
なんだ…モーパッサンか…
奥さんに怒られてるのかと思った
「もう!父さん!」
はい、コツコツ光文社古典新訳文庫のお時間です
今回はモーパッサンの『脂肪の塊』です
おフランス文学ざます
ボンジュールマドモアゼール
シャトーブリアーン
フランクシナトラ―ン
ざます
実はこの『脂肪の塊』は先日読んだ月村了衛さんの『半暮刻』に登場する一冊なんです
主人公のひとりが過去に犯した罪と向き合い更生への道を歩み始めるきっかけとなった、物語の中で非常に重要な位置を占める一冊なんですね
ほんまかいな?
まぁまぁ酷いことやってます
刑務所にも入って -
Posted by ブクログ
ついに…読み終えてしまった…!めちゃくちゃにおもしろくて、素晴らしい作品…
①ダンブルーズ氏の葬式における描写。
・フローベールの死に対するあっけない滑稽な描きかた。『ボヴァリー夫人』でも死人の扱いはさっぱり、淡々と扱う。死にゆくまでの肉体的な苦しみは丁寧に描くものの、死そのものに対する厳かな目線はない。
「小石まじりの土がかけられた。これでもう、だれひとりとしてこの男のことなど気にかけないのだろう。」
という文章に見られるように、死んでしまえばおわり、という達観した死生観がみられる。⇔だからこそ、生きている間の滑稽なまでの生にしがみつく動き、がおもしろい
・葬式の「形式」を批判。参列した人 -
Posted by ブクログ
コツコツ光文社古典新訳文庫シリーズでござい
今回はモーパッサンの中・短編集
あー、レビューを書き始めるまではフランス文学などにはこの先も縁がないであろう輩たちのために、一番長い中編の『遺産』のあらすじやらなにやら書こうと思っていたのだが、いざ書き始めたらやはりめんどくさいのでやめる、笑う
なんていうかね、人間の愚かしさみたいなんが内包されていたような気がしないでもない
そして、当時のパリで流行ってたんかい!ってくらいハッキリとした結末を書かずに終わる作品が多い
どっちにも取れる
後はお任せしますスタイル
この後主人公は幸せになったのかそれとも不幸せになったのか?おい、筋肉どっちなんだい? -
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Posted by ブクログ
1877年から1884年にかけての作品を収めた短編集。
なるほど、この「新訳」はとても読みやすい。新潮文庫のモーパッサン訳はやはりもう古びてしまっているのか・・・。日本語の世界がどんどん「簡単な」方向に推移してきたのだということを再確認した。
中編「脂肪の塊」は遥か昔読んだものだが、中身を全く覚えていないので面白く読んだ。ここでの人びとの娼婦に対する酷薄さは、集団心理に由来するものだろう。
エミール・ゾラは常に「破滅」への執拗な意志を持っているが、モーパッサンはそれほどでもない。同じように世間に対してペシミスティックな思いを抱いていたかもしれないが、モーパッサンには人情への肯定的な部分 -
Posted by ブクログ
モーパッサンによる、約150年前の短編、中編小説集。どれもとても興味深く読めたが、特に「遺産」と「パラン氏」がよかった。遺産は、夫婦と、それを取り巻く人間たちがめまくるしく変わっていくところに楽しさを感じ、落とし所がとても気になって一気に読んでしまう。一方、パラン氏の方は大きな変化はないがやはり結末がとても気になる展開。主人公の丁寧な心理描写によりより主観的に読めるからかもしれない。短編だが「難破船」も心惹かれる。手紙を受け取るところからの始まり方もいいですね。
古い小説に共通するが、本書もその時代をあじわうことが出来て良い読書時間を過ごせました。 -
Posted by ブクログ
冒頭は、これでもかというぐらい当時の様子が描写されている。
まさに、もう一つの主人公は19世紀(改造前の)パリ。
主人公フレデリックが、超賢くもとんでもない阿呆でもなく、ごくごく普通な(時に失敗する)人間なのが良い。
これから面白くなるー!というところで下巻に続く。
今のところ回収見込みが無さそうなお金の貸し借りと、見込み薄の恋愛と決闘しかしてないよ、フレデリック!
あと、光文社古典新訳文庫の表紙絵は、作品を読んで膨らんだイメージを描いているらしいんだけど、この青虫のような人間の絵は一体何を表してるんだろう。
あ、、もしかして蝶(成熟した中年男性)になる前の、青くさいフレデリック自身を -
Posted by ブクログ
ネタバレこの作品を読むと、地元の同級生たちや、過去のバイト先にいたような、無責任で身勝手な人々のことを思い出す。
この話の舞台は、普仏戦争でプロイセンに敗北した1871年のフランス。プロイセン軍が戦勝国としてルーアンの町を占拠しているなか、知り合いのドイツ人士官のつてを辿り、町から出る許可を取りつけた人々が4頭立ての大きな乗合馬車を確保。メンバーは、10人。
ワイン問屋を営んでいる、悪知恵が働くお調子者のロワゾーとその妻。
紡績工場を3つ所有している錦糸業界の重鎮にして県議会議員のカレ=ラマドンとその妻。
ノルマンディー地方でも屈指の名門に属しているブレヴィル伯爵夫妻。
修道女ふたり。
民主主義者 -
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