原田隆之のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
<感想>
「入門」と銘打っているだけあって初心者向け。事例は少なめで、犯罪心理学という学問の概要解説といった趣きになっている。実際の犯罪事例から読み解く犯人の心理、みたいな内容を想像していたので少し期待とは違った。
<アンダーライン>
★★★★★(宅間と加藤の共通点)自分の痛みには過敏で、傷ついたり怒ったりしやすいが、その反面、人の痛みには驚くほどに鈍感だという点も共通している。それと関連して、両者ともに被害者意識がきわめて強く、他者を傷つけたり、困らせたりすることで仕返しをしようという態度が顕著な点も瓜二つである。
★★★事例B 自己評価がとても低いんです。万引きをして、タダで盗ってくると -
Posted by ブクログ
サイコパス→良心や不安、抑制が働かず社会的な悪とされる行為や振る舞いをしてしまう。
サイコパスの原因は生まれも育ちのどちらも関係。しかし遺伝によるものが強いと数々の実験から伺える。
一般社会にもサイコパスは存在する。人口の1%
もしかしたら自分もサイコパスかも
妊娠中の飲酒、喫煙、薬物摂取は体内の子供に致命的ダメージ
スティーブンピンカー→人類はどんどん平和になっている(暴力が減っている )
→サイコパスがより目立つように
→これから、サイコパスという性質により淘汰圧がかかるのかな。
サイコパスは自身がサイコパスである自覚や行動や発言に問題があるかもしれないという自覚がない事が多い→ -
Posted by ブクログ
サイコパス解説本。著者の原田氏は真面目な精神科医であり、本書は中野氏の本の100倍はマシ。ただやはりどうもなあサイコパスってそんなにいるのかしら。100人に1人って多すぎな推測でしょう。それにジョブズ氏やトランプ大統領など現実の人をサイコパスと決めつけるのはどうかなあ。もっとサイコパスな政治家いたでしょう?毛沢東やポル・ポトならわかりますよ。治療も紹介されているけど、治療されてしまったら、その人はそもそもサイコパスじゃないんでは??との疑問は消えない。サイコパス的性質を持つ人が大勢いて、中には環境によってその性質が顕在化したけれども、良い環境下ではその性質から抜けうるというのであればわかるんだ
-
Posted by ブクログ
ネタバレ【要約】
・エビデンスベーストな犯罪対策の流れにあり必要性であるということを訴える。
・その方法として犯罪心理学のモデル(先行刺激→認知→行動)と、モデル上重要な変数(効果量の大きい犯罪因子セントラルエイト)を指摘する。
【コメント】
・発達心理学ぽい考え方だなという印象。
・構造決定論的な社会学の立場からすると、アメリカの都市社会学等におけるもう少しマクロな議論との折り合いがどうなっているのか気になった。
・厳罰化は再犯の観点では意味がなく治療が必要というのは社会的包摂の流れと思われるので、貧困対策等の社会保障との関係も気になる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレここから何が言えるかというと、人間というものは、目立ったいくつかの事柄や、すぐに思いつくような事柄を関連付けて因果関係を想定しやすいということである。これを「関連性の錯誤」という。そして、統計的現象といった目立たない事柄、ちょっとやそっとでは思いつかないような事柄は、それが真の原因であっても無視されてしまう。
カーネマンは、「人間はおおむね合理的であり、その考えはまずまず理に適っているという人間観」がこれまでは広く受け入れられていたが、本当のところそれは誤りで、「ごく普通の人間の思考には系統的なエラーが入り込みやすい」と述べている。そして、その系統的エラーの代表的なものの一つが、今述べた関