原田隆之のレビュー一覧

  • サイコパスの真実

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    映画やフィクションも相まって、サイコパスという言葉のイメージが肥大化しているが、マイルドなサイコパスも含めればかなりの数がいると思う

    東アジアは歴史的背景から割合としては少ないが、それでも過去の戦争などを鑑みれば一定程度のサイコパスが必要なシーンはあるのだろう

    話の展開がスムーズでとても読みやすい本であった

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    2026年07月21日
  • サイコパスの真実

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    サイコパスとは何か、なぜサイコパスになるのか、サイコパスの恐れるべきところ、サイコパスの恐れるべきではないところを、きちんと伝えてくれて、理解が深まった。また第六章と終章の問題提起の叙述によって、深く社会、人間、ヒトという種について考えさせられた、読んで良かった!

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    2026年04月01日
  • サイコパスの真実

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    「このような(相手を魅了する)特徴を備えた者だからこそ、サイコパスは、連続殺人事件のような特異な事件を起こすことができるのだ。連続殺人事件を犯すためには、数多くの被害者を言葉巧みに誘い出して魅了することができなければならない」
    恐ろしい、シリアルキラーというイメージのサイコパス。本書では、サイコパスの特徴、原因などを科学的に解説するが、サイコパスの責任能力の議論では「自己とは何か」を問うたり、人類全体の遺伝子プールとしてサイコパスが現代にも存続している可能性に言及したり、ヒトラーを選んだようにサイコパスを指導者に選ばないようにする必要性を訴えたり、と単なる科学的な側面だけでなく哲学や社会についても考えさせられる良い本であった。

    サイコパスの発生率が一般社会で1%であるのに対し、組織内の指導的地位にいるものに占める割合は、4%にも上る。アメリカやカナダではビジネス・スキャンと呼ばれる職場用サイコパス・チェックリストを用いる会社が増えており、その結果、上司のサイコパス特性が強かった者は、職場のストレス、仕事・家庭の軋轢が大きく、仕事の満足度が極めて低かった。また、ホワイトカラー犯罪や企業犯罪とも関連が深い。このような問題に対して、組織の問題性に焦点が当てられる事はあっても、個人のパーソナリティ、特にサイコパス特性に言及される事はないが、組織の分析と同時に個人の分析も重要である。これからの企業や組織の危機管理対策の一つとして、健康診断やストレスチェックと同様に、ビジネス・スキャンなどを用いて、心の健康状態の実施を考慮する余地はある。これにより、リスクの高い者を相応しくない地位につかせることを効率よく回避できる。

    サイコパスを反社会性と能力の高低から「成功したサイコパス」「よいサイコパス」「凶悪犯罪者」「軽犯罪者」の4パターンに分類している。かつて高校の或る同級生に違和感を感じていたが、まさしく「よいサイコパス」に該当する事にゾッとした。対人因子(表面的な魅力、尊大な自己意識、他者操作性、病的な虚言癖、長続きしない婚姻関係)、感情因子(良心の呵責や罪悪感の欠如、浅薄な情緒性、自己の行動に対する責任のなさ)、生活様式因子(衝動性、刺激希求性、行動コントロールの欠如、現実的で長期的な目標欠如、無責任性、寄生的ライフスタイル)全てに当てはまる。彼は開業医の家に生まれ、生育環境が良かったためか、幸い反社会性因子を持つことなく「個性的で魅力的な人」と見なされていたが、付き合いが長くなればなる程、周囲の人は彼の他者操作性や数々の嘘に疲れて彼から離れていった。サイコパスは遠い世界の話ではないと実感した。

    サイコパスは遺伝プラス環境の2つの要因があり、遺伝的特性を持つ者が必ずサイコパスになる訳ではない。40年間の長期追跡研究では、「父親の不関与」「身体的ネグレクト」「父親または母親が犯罪者であること」「世帯収入の低さ」などが環境要因として有意に差があり、特に「父親の不関与」に関しては6.5倍もの差があった。しかしながら、サイコパスの形成には生物学的要因の方が大きい。環境要因についても、自分が選ぶ環境は本人の遺伝子が選んでいるという指摘は目から鱗の考え方だった。
    死刑制度は「罪を恐れない」「罪の効果がない」サイコパスに対する抑止効果はない。また、恐ろしいのはサイコパスに対し適切でない治療を行った場合、却って再犯率は上がり、学んだ事を悪用し次の犯罪に役立てている。適切な治療を施す仕組みを整えて欲しいと思う。

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    2025年07月28日
  • 入門 犯罪心理学

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    ニュースで犯罪者、特に性犯罪者について知るとカッとなるけれど、今後は少し穏やかになれそう。

    この本では犯罪者をどのように治療するかが書かれている部分があるけれども、そこは犯罪者でなくても参考になる部分があると思う。

    テレビやインターネットのニュースではエンタメ要素を過剰に演出している部分もあるから、見極められたらいいなと思う。

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    2025年07月07日
  • 入門 犯罪心理学

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    きちんとしたデータの蓄積・解析をしない限り、
    犯罪者の傾向も心理も何も理解できないし、
    再犯防止にもつながらない。
    大きな犯罪が起こると
    「○○が原因である」というように、
    原因を簡潔に決めつけてしまう報道傾向があるが、
    要素は複雑に絡み合っているのであり、
    そこをきちんと踏まえていかないと何も進まない。
    入門書として、とても適切であると思う

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    2025年05月02日
  • 入門 犯罪心理学

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    隠れた名書
    本のタイトルから海外ドラマ『クリミナル・マインド』などに代表されるプロファイリングや犯罪行動心理が語られる書籍かと思われるが、その実それらの話が語られるのはたった3、4章しかない
    しかしながら本書は受刑者へのカウンセリングを通じて如何にして再犯を防ぐ事をネックに置いており、現在の刑事罰の厳罰化にモノを申す内容となっており中々に見応えがある
    特に昨今における犯罪物の動画に関するコメントは目に余る物があり、それらのコメントに対する異議を申し立てられる内容とも言え現在の犯罪に関して興味がある人間は手に取っておきたい書籍と言える

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    2024年12月15日
  • 痴漢外来 ──性犯罪と闘う科学

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    依存症の中でも性的問題行動の治療に関わる著者。痴漢(全てではないが)を依存症の観点から見ること自体、新しい知識だった。
    読んでいくと、加害者の治療・再犯の予防が必要と著者が強く訴えることに納得できる。治療と聞き、加害者を守るのかと反感を感じた人ほど本書を読んで欲しい。新しい被害や再被害を防ぐ視点が社会に広まって欲しいと思う。

    また、専門家の性犯罪再犯リスクのアセスメント的中が50%と言う話から「高い金を払って専門家を雇うくらいならば、ワールドカップのときに予想を次々と的中させたタコでも飼っておいたほうがよいだろう」に笑った。
    批判的な一般人の意見はまだしも、経験則や感情のみで動く自称ベテラン専門家の存在が、支援や治療の邪魔になるのかもしれない。

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    2023年11月09日
  • 入門 犯罪心理学

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    加害者は罰するべきという従来の考えを脱却し、加害者に今後再犯させないためにはどうするべきかに焦点を当てた本。専門用語を使う際には必ず説明があるので、初心者にもやさしい。

    犯罪者で一括りにするのではなく、どうして犯罪に走ったのか、再犯しそうかそうでないかなどで細分化していき、細やかに治療を行うことで再犯率の低下につなげることができる。

    個人的に、わずかな人達だけで6割もの犯罪がなされているというデータが衝撃だった。

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    2023年06月28日
  • 痴漢外来 ──性犯罪と闘う科学

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    新しい世界を覗いたような感覚でした。
    犯罪心理学の中でも、
    性犯罪は特に難しい分野なのですね。

    科学的に、倫理的に、そして人情を捨てずに、
    ひととかかわっていきたいとおもいました。

    全ての人が出来るだけよりよく生きるための指南書としても、良いと思います。

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    2022年05月15日
  • 入門 犯罪心理学

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    人はなぜ犯罪を犯すのか。
    どうすれば再犯が減るのか。
    という内容ではありませんでした。

    むしろ
    科学的な根拠に基づいて、人々が幸せに暮らせる社会を作るためにはどうすればいいか。
    という方が近いです。

    教育学もこのように、正しくアップデートして行かないといけないと思いました。

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    2021年12月29日
  • サイコパスの真実

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    心理学的視点からだけでなく、脳科学的、生物学的、社会学的側面など様々な角度でサイコパスというものを分析している。そのため、終始新鮮な気持ちで読むことができる。

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    2021年12月10日
  • 痴漢外来 ──性犯罪と闘う科学

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    性にまつわる問題は難しい。特にそれが問題行動にまで発展した場合。本書は性犯罪の加害者、性的依存症、強迫的性行動症に加えて性犯罪被害者の現状に触れ、現段階での科学的な到達点からその治療や寄り添い方を示している。センセーショナルに報道されたり、感情的な取り扱いをされがちな分野だけに冷静で温かな対応が必要だと感じた。

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    2021年11月02日
  • 痴漢外来 ──性犯罪と闘う科学

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    とにかく加害者被害者ともに壮絶な体験をしている。それらを知ることが出発点だろう。

    以下メモ
    性犯罪の再犯率は5%。しかし痴漢や盗撮の再犯率は30~50%ほどある。厳罰化は再犯率を増加させるというエビデンスもある。(適正化は必要だか)
    DSM5にもICD10にも疾患(パラフィリア障害群)として分類されている。(ICD11では「強迫的性行動症」が新たに追加)

    性犯罪のリスクファクターはその他の犯罪と基本的に変わらない。(反社会的な行動歴、交友、態度信念、パーソナリティ。教育や仕事上の問題、家族葛藤、物質使用、不適切な余暇活用。)

    犯罪者治療には「RNR原則」というものがある。リスク原則は、リスクに逢わせて治療強度を変えるという原則(低リスク者に強い治療をすると再犯リスクがあがる)。

    性的依存症の難しいところは他の依存症と違って被害者が生じること。だからリラプス(再発を意味する)をなんとしても避けねばならない。
    思考ストップ法などコーピングを学習する。

    性的強迫症者の自助グループもある。SCAという。

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    2020年10月20日
  • 痴漢外来 ──性犯罪と闘う科学

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    冒頭に"治療を伴わない刑罰は再犯防止効果がない"とあったが、重要な指摘だと感じた.性依存症の存在を否定する学者らの言い訳を、地道に確実に乗り越えて、再犯率の低下を得ている事実は素晴らしいことだ.フロイトの精神分析の欠点や過ちを認めないで、古い知識に拘泥している学者の存在を指摘していたが、どの世界でも常に新しい知識を吸収する努力は絶対必要だと感じた.性依存症にはパラフィリア障害と脅迫的性行動症があるとの指摘で、前者には痴漢や盗撮、後者には過剰なセックスやマスターベーション、風俗店通いを例示していたが、いずれも治療可能だと強調している.参考になった.

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    2020年07月13日
  • 痴漢外来 ──性犯罪と闘う科学

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    ■強い意志を持つこと,我慢することは確かに重要。反省ももちろん重要。しかし,それで収まるなら苦労はなく,むしろそれで収まるくらいならそもそも依存症ではない。圧倒的な衝動に突き動かされて理性や意志の力がなぎ倒されてしまうのが依存症の本質。
    ・脳が乗っ取られたような状態になり意志の力では太刀打ちできなくなる
    ・意志の力に訴えかけ反省を促す「処罰」だけではこの問題を解決できない
    ■痴漢の再犯率は30%とされているところ,痴漢外来で治療を受けた人の再犯率は3%弱。
    ■DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル)やWHO(世界保健機関)の国際疾病分類(ICD-11)には「窃触障害」という疾患がリストアップされている。
    ・DSM-5ではその主な症状として「同意していない人に触ったり身体をこすりつけたりすることから得られる反復性の強烈な性的興奮が,空想,衝動又は行動に現れる」障害と記載されている
    ■窃触障害の診断基準
    ・少なくとも6か月間にわたり,同意していない人に触ったり身体をこすりつけたりすることから得られる反復性の強烈な性的興奮が,空想,衝動又は行動に現れる
    ・同意していない人に対してこれらの性的衝動を実行に移したことがある,又はその性的衝動や空想のために臨床的に意味のある苦痛,又は社会的,職業的又はほかの重要な領域における機能の障害を引き起こしている
    ■窃触障害はDSM-5では「パラフィリア障害群」と呼ばれる一連の性的障害の中に含まれている。
    ・対象の逸脱としては,子供,動物,物(下着や靴など)に対して性的欲動を抱くケースがある
    ・小児性愛(ペドフィリア)
    ・動物性愛(ズーフィリア)
    ・フェティシズム障害(対物性愛)
    ・手段の逸脱としては,窃触障害が代表的なもの。加えて露出障害,窃視障害(のぞき・盗撮)
    ■嗜癖性障害群
    ・行動的依存症:ギャンブル,ゲーム
    ・物質依存症:アルコール,薬物,たばこ
    ■性的依存症の診断基準
    ・渇望・とらわれ:特定の性的行動をしたいという強迫的な欲求を抱いている。また,常に性的とらわれ,ファンタジーを抱いている
    ・コントロール障害:その行動をしてはいけない,やめたいとわかっていても抵抗できない。その行動がネガティブ行動を繰り返してしまう
    ・頻度の増大:物質依存でいうと耐性に当たる症状であり,その行動の頻度が増大する。多くの時間を性的行動とその準備に費やす
    ・臨床的問題:性的行動は重大な心理・社会的問題を引き起こしている
    ■病気であるとみなされるのは次の二つを満たしたときのみ。
    ・パラフィリア障害の場合,その性的対象や手段に逸脱や異常があるだけでなく,それが反復的になされる場合
    ・強迫的性行動症の場合,性的衝動や行動の統制が欠如しているだけでなく,それによって本人が著しい苦痛を抱いているという場合
    ■性犯罪のリスクファクター(危険因子)
    ・一般犯罪のリスクファクターのセントラルエイト
    ①反社会的行動歴
     発達早期から反社会的行動を行っている
    ②反社会的交友
     反社会的傾向を有する者との交友がある
    ③反社会的態度・信念
     規範の無視や暴力の肯定など反社会的な価値観,態度,認識を有している
    ④反社会的パーソナリティ
     共感性欠如,冷酷性,残忍性,自己中心性,自己統制力欠如などの傾向を有している
    ⑤教育・仕事上の問題
     教育・職業上の成績が不良である。怠休,無職の状態にある,学校や職場での対人関係に問題がある
    ⑥家庭葛藤
     家庭内に葛藤がある。家族関係が不良である。しつけ不足
    ⑦物質使用
     アルコール,違法薬物を使用している
    ⑧不適切な余暇活用
     建設的な余暇活動を行っていない
    ■性犯罪特有のリスクファクター
    ・性的逸脱
    ・反社会的態度
    ・不適切な性的態度
    ・親密性の欠如
    ・小児期の環境不全
    ・一般的な心理的問題
    ■性犯罪治療の三原則
    ①リスク原則
     再犯リスクに応じて治療強度を変える
    ②ニーズ原則
     リスクファクターのうち動的なものを治療の標的とする。動的なものとはセントラルエイトでいえば「犯罪歴」以外の7つ
    ③治療反応性原則
     治療法を選択する際には相手が反応(変化,改善)するような方法を選らぶ
    ■「引き金」(性的欲求のスイッチを入れてしまうもの)を回避することが現実的に困難であれば,次善の策として「引き金」に対する効果的な対処法(コーピング)を考えて実行してもらう。場合によってはスムーズに実行できるようになるまで練習が必要なものもある。これをコーピング訓練と呼ぶ。
    ■渇望へのコーピングで一番多用されるものが「思考ストップ法」である。これはあらかじめ手首に輪ゴムをつけておいて,渇望が生じ始めたと気づいたら即座にその輪ゴムをパチンと弾く。すると一瞬痛みの方に気がそれる。その数秒の余裕を使って何か15分以上集中できる別の行動を開始する。
    ・なぜ15分かというと,どんな渇望も生理的には15分も続かないから
    ■性犯罪者のタイプ(自己統制のタイプ)
    ①回避受動型(統制力不足)
     性犯罪をやめたいとの思いはあるが,統制できない
    ②回避積極型(不適切な統制)
     性犯罪をやめたいとの思いはあるが,誤った統制をしている
    ③接近自動型(統制力欠如)
     認知的・行動的問題が大きく,刺激に誘発され衝動的に犯行に至る
    ④接近確信型(統制の意図がない〔逆に十分に統制の取れた犯行をする〕)
     確信と十分に練られた計画によって性犯罪に至る
    ■被害の前や最中で抵抗したり大声を上げたりすることは不可能である。
    ・混乱のあまり相手に心理的に支配されたような状態に陥って自分の行動を制御することができなくなる。結果,相手の思うままになってしまう
    ■体だけでなく恐怖心から文字どおり頭の中が真っ白な状態になりしばらく意識が飛んでしまうようなことが起こる
    ・これは,心理学的には「解離」と呼ばれ一種の変性意識状態である
    ■解離状態の時の主な症状
    ・受け答えが自動的
    ・動きが止まり,視線が一転を見つめている
    ・無表情になっている
    ・感情表出が乏しく淡々と話をする
    ・目が半開きになっている
    ・まばたきが多い
    ・寝てしまう
    ・被害の話をしているにもかかわらず,にこにこ笑っているなどその場に不適切表情をしている

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    2020年03月01日
  • サイコパスの真実

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    興味本位で取り上げられがちなサイコパスをしっかりとエビデンスに基づいて解説した良書。筆者の広範な知識となによりも実践に裏打ちされた解説は説得力がある。アプローチの方法も多様で飽きさせない。

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    2020年02月10日
  • 心理職のためのエビデンス・ベイスト・プラクティス入門 エビデンスを「まなぶ」「つくる」「つかう」

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    論文を読んで、自分の地肉にしていきたい人にとてもおすすめ。
    論文の種類とか、質とかがわかるようになる。

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    2019年01月31日
  • サイコパスの真実

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    学術的視点から綴られた、サイコパスについての一冊。
    著者による考察もあるが、ほとんどが研究の歴史と結果や事実の紹介です。
    淡々と驚きの真実が語られ、情報量の多い新書という印象を受けました。
    日本で起きた最近のものを含む犯罪もサンプルとされています。
    18歳になった男性に脳スキャンとDNA検査を義務付ける「ロンブローゾ・プログラム」によって、潜在的な犯罪者が隔離・治療を強制される未来を想像しました。
    提唱者エイドリアン・レインに興味を持つ切っ掛けになりました。

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    2018年05月16日
  • 入門 犯罪心理学

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    重大犯罪が発生すると、犯人の生育歴も含めた報道がされることもあるけれど、覗き趣味を満足させる程度の報道でしかないように感じる。こういう知識を付けたら、また違った見方ができるのではないかと思って借りた。自分の身を守る役にも立つではという期待もある。あとはこういう本もあるんだ、という好奇心。

    ありふれた事件は報じられない。たくさん起こっているのに、いちいち報じていたら、きりがないから。面白くもないし。ありふれた事件にはニュースバリューがない。だから報じられない。
    私たちがニュースやワイドショー、週刊誌などで接する「犯罪」は、報道用に作られた「ストーリー」であって、事実とは異なっている可能性が多い。
    私たちは犯罪もエンターテイメントとして享受している。

    では、犯罪の事実とは?犯罪は人間の一側面を表している。犯罪の事実は人間の事実だ。

    人間の行動は、生物学的要因(遺伝負因や器質的要因)と環境的要因(家庭、学校、社会)との相互作用による。様々な原因が複雑に絡み合って作用して、人間の行動は導き出される。人間の行動の原因を、目立った少数の原因にして単純化して説明しようとしても、正しい理解はできない。


    自己統制力とは、自分の欲求や感情をコントロールする力のこと。これが欠如しているのは、犯罪の危険因子だと考えられている。
    ある種の遺伝的負因を持つ子供は、自己統制力が弱くなると分かっている。特にその遺伝的負因としては、脳の高次機能を司る部位の構造や機能の欠陥など、神経心理学的な要因が考えられている。
    しかし、その遺伝的負因は、恵まれた環境で育った場合は、影響力を発揮しにくく、逆に不適切なしつけを受けた場合にのみ影響が現れる。
    遺伝子単独でも、環境要因単独でも影響は限られているが、双方が合わさった時、その相互作用によって自己統制力は強まり、あるいは疎外される。
    これは犯罪傾向だけでなく、様々な人間の特質にも当てはまる。本人が生まれ持った生物学的脆弱性に、環境からのストレス要因が作用して、ある種の傾向が発現するメカニズムを、ストレス脆弱性モデルと呼ぶ。
    どのような種類の行動であっても、まず遺伝的な要因、持って生まれた生得的な要因の影響を受ける。しかし、同じ生物学的基盤を有していても、環境からの影響によってそれがどの程度発現するかは異なってくる。
    また、生物学的脆弱性を持っていると、環境からのネガティブな影響を受けやすいという場合もある。同じ環境の中にあっても、生物学的な素地によって、その影響の度合いが異なってくる。


    人は成長の過程で周囲の環境から多くを学び、人間としての振る舞いを身につける。そのプロセスを「社会化」と呼ぶ。幼児期の重要な社会化の担い手は、両親を筆頭とした家族だ。学齢期に進むにつれて、友人からの影響が大きくなり、また家族以外の大人からの影響も受けるようになる。
    幼い頃は物理的な近接が友だち選択の条件だったが、成長に従って、自らが友人を選択するようになっていく。その結果、行動様式や価値観が近い者同士の交友になっていく。
    社会化のプロセスは、社会的学習と強化によって進む。周囲の人の行動を見て学び、自分の行動に取り入れる。相手の価値観や集団の規範に合致する行動を取れば、賞賛され強化される。逆に、それらにふさわしくない行動を取れば、叱責や批判の対象となる。
    社会化の過程は、その人のパーソナリティーや認知を形成する上でも重要だ。


    イスラエル生まれの犯罪学者カスピ(Avshalom Caspi)は、モノアミン・オキシダーゼA遺伝子(Monoamine Oxidase A: MAOA)の活性が低い子供が虐待を受けた場合、非行が出現しやすくなるが、そうでない子供は虐待を受けても非行に至らないケースが多いことを発見した。(2002)MAOA遺伝子は攻撃性や衝動性を抑える働きをする。MAOA遺伝子活性が高いと、劣悪な環境が非行などの問題行動となって現れることから子供を守ってくれる。MAOA遺伝子活性の高低が影響するのは、生育環境が劣悪であった場合のみで、生育環境に問題がなかった場合は、遺伝子の影響も見られない。遺伝と環境の相互作用で、犯罪行動の出現が変わってくる。虐待と非行に関連があるという定説は、非常に単純で物事の一面しか見ていない迷信だ。 p.157~ 虐待と非行との関連

    MAOA遺伝子の活性が低い者は、高い者の半分程度しか居ない。虐待の影響を受けない者の方が多い。苦しむのは、他人を苦しめたり傷つけたりすることとは関係がない。
    「被虐待体験とMAOA遺伝子欠如の双方を有する者は、人工全体の約12%ほどであり、その中の比較的少数の人びとが世の中の犯罪全体の44%に関係している。これは、モフィットの生涯継続型犯罪者を思い出させる数値でもある。生涯継続型犯罪者には遺伝負因が影響していることは先に述べたが、MAOA遺伝子欠如はその候補の一つだと言える。」p.160


    覚醒剤依存は世界的には新しい社会問題なんだ。

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    2017年07月06日
  • 入門 犯罪心理学

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    犯罪心理学の流れだけでなく、日本での犯罪者治療の現状も書かれており、私のように専門的知識がないものにはとてもわかりやすく読むことができた。

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    2016年06月23日