痴漢外来 ──性犯罪と闘う科学

痴漢外来 ──性犯罪と闘う科学

825円 (税込)

4pt

痴漢は犯罪であり、同時にその一部は「性的依存症」という病気でもある。東京都心のとある精神科クリニックで開かれる、通称「痴漢外来」。ここでは性的依存症の「治療」プログラムによって、通常30%台と言われる痴漢の再犯率を3%にまで抑えている。痴漢行為を行うのは、どんな人なのか。彼らに共通する「認知のゆがみ」とはなにか。どうすれば痴漢をやめさせることができるのか。最新の研究成果に基づき、痴漢をはじめとする性犯罪・性的問題行動の実態に迫る。

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痴漢外来 ──性犯罪と闘う科学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年09月20日

    依存症の中でも性的問題行動の治療に関わる著者。痴漢(全てではないが)を依存症の観点から見ること自体、新しい知識だった。
    読んでいくと、加害者の治療・再犯の予防が必要と著者が強く訴えることに納得できる。治療と聞き、加害者を守るのかと反感を感じた人ほど本書を読んで欲しい。新しい被害や再被害を防ぐ視点が社...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年05月15日

    新しい世界を覗いたような感覚でした。
    犯罪心理学の中でも、
    性犯罪は特に難しい分野なのですね。

    科学的に、倫理的に、そして人情を捨てずに、
    ひととかかわっていきたいとおもいました。

    全ての人が出来るだけよりよく生きるための指南書としても、良いと思います。

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    Posted by ブクログ 2021年11月02日

    性にまつわる問題は難しい。特にそれが問題行動にまで発展した場合。本書は性犯罪の加害者、性的依存症、強迫的性行動症に加えて性犯罪被害者の現状に触れ、現段階での科学的な到達点からその治療や寄り添い方を示している。センセーショナルに報道されたり、感情的な取り扱いをされがちな分野だけに冷静で温かな対応が必要...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年10月20日

    とにかく加害者被害者ともに壮絶な体験をしている。それらを知ることが出発点だろう。

    以下メモ
    性犯罪の再犯率は5%。しかし痴漢や盗撮の再犯率は30~50%ほどある。厳罰化は再犯率を増加させるというエビデンスもある。(適正化は必要だか)
    DSM5にもICD10にも疾患(パラフィリア障害群)として分類さ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年07月13日

    冒頭に"治療を伴わない刑罰は再犯防止効果がない"とあったが、重要な指摘だと感じた.性依存症の存在を否定する学者らの言い訳を、地道に確実に乗り越えて、再犯率の低下を得ている事実は素晴らしいことだ.フロイトの精神分析の欠点や過ちを認めないで、古い知識に拘泥している学者の存在を指摘して...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月01日

    ■強い意志を持つこと,我慢することは確かに重要。反省ももちろん重要。しかし,それで収まるなら苦労はなく,むしろそれで収まるくらいならそもそも依存症ではない。圧倒的な衝動に突き動かされて理性や意志の力がなぎ倒されてしまうのが依存症の本質。
    ・脳が乗っ取られたような状態になり意志の力では太刀打ちできなく...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月23日

    タイトルは「痴漢外来」だが、痴漢を含む様々な性犯罪・性的依存症について、様々な角度から言及しており、大変参考になった。

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    Posted by ブクログ 2022年09月15日

    痴漢を処罰するだけではなくて、性的依存症の治療をする。それが、被害者をうまないことに繋がる。確かに其の通りだと思った。こういう活動が広がっていくといいな。

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    Posted by ブクログ 2022年01月11日

    加害者の治療をもっと真剣に行っていくべきだと思う。それは加害者を守っているわけではなく、結果的に性犯罪被害を無くすことにつながる。
    性犯罪だけではなく、加害者が生まれないように、再犯しないように、治療を行うことが重要



    *性犯罪者のリスクファクター
    ①反社会的行動歴、②反社会的交友、③反社会的態...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月23日

    性犯罪者をどう処するか、というのは「荒れる」議論になりがちだ。被害者に与えるダメージの大きさから、感情的な処罰が提言されることも多い。

    しかし、厳罰化には抑止も再販防止の効果もなく、永久に施設に入れる(実際米国にはそういう施設がある)のは税金がかかりすぎる。

    データが取りにくいなか、現状で最も効...続きを読む

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