入門 犯罪心理学

入門 犯罪心理学

ビジネス・実用
968円 (税込)

4pt

近年、犯罪心理学は目覚ましい発展を遂げた。無批判に信奉されてきた精神分析的をはじめ実証性を欠いた方法が淘汰され、過去の犯罪心理学と訣別した。科学的な方法論を適用し、ビッグデータにもとづくメタ分析を行い、認知行動療法等の知見を援用することによって、犯罪の防止や抑制に大きな効果を発揮する。本書は、これまで日本にはほとんど紹介されてこなかった「新しい犯罪心理学」の到達点を総覧する。東京拘置所や国連薬物犯罪事務所などで様々な犯罪者と濃密に関わった経験ももつ著者が、殺人、窃盗、薬物犯罪、性犯罪などが生じるメカニズムを解説し、犯罪者のこころの深奥にせまる。

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入門 犯罪心理学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ニュースで犯罪者、特に性犯罪者について知るとカッとなるけれど、今後は少し穏やかになれそう。

    この本では犯罪者をどのように治療するかが書かれている部分があるけれども、そこは犯罪者でなくても参考になる部分があると思う。

    テレビやインターネットのニュースではエンタメ要素を過剰に演出している部分もあるから、見極められたらいいなと思う。

    0
    2025年07月07日

    Posted by ブクログ

    きちんとしたデータの蓄積・解析をしない限り、
    犯罪者の傾向も心理も何も理解できないし、
    再犯防止にもつながらない。
    大きな犯罪が起こると
    「○○が原因である」というように、
    原因を簡潔に決めつけてしまう報道傾向があるが、
    要素は複雑に絡み合っているのであり、
    そこをきちんと踏まえていかないと何も進まない。
    入門書として、とても適切であると思う

    0
    2025年05月02日

    Posted by ブクログ

    隠れた名書
    本のタイトルから海外ドラマ『クリミナル・マインド』などに代表されるプロファイリングや犯罪行動心理が語られる書籍かと思われるが、その実それらの話が語られるのはたった3、4章しかない
    しかしながら本書は受刑者へのカウンセリングを通じて如何にして再犯を防ぐ事をネックに置いており、現在の刑事罰の厳罰化にモノを申す内容となっており中々に見応えがある
    特に昨今における犯罪物の動画に関するコメントは目に余る物があり、それらのコメントに対する異議を申し立てられる内容とも言え現在の犯罪に関して興味がある人間は手に取っておきたい書籍と言える

    0
    2024年12月15日

    Posted by ブクログ

    加害者は罰するべきという従来の考えを脱却し、加害者に今後再犯させないためにはどうするべきかに焦点を当てた本。専門用語を使う際には必ず説明があるので、初心者にもやさしい。

    犯罪者で一括りにするのではなく、どうして犯罪に走ったのか、再犯しそうかそうでないかなどで細分化していき、細やかに治療を行うことで再犯率の低下につなげることができる。

    個人的に、わずかな人達だけで6割もの犯罪がなされているというデータが衝撃だった。

    0
    2023年06月28日

    Posted by ブクログ

    人はなぜ犯罪を犯すのか。
    どうすれば再犯が減るのか。
    という内容ではありませんでした。

    むしろ
    科学的な根拠に基づいて、人々が幸せに暮らせる社会を作るためにはどうすればいいか。
    という方が近いです。

    教育学もこのように、正しくアップデートして行かないといけないと思いました。

    0
    2021年12月29日

    Posted by ブクログ

    重大犯罪が発生すると、犯人の生育歴も含めた報道がされることもあるけれど、覗き趣味を満足させる程度の報道でしかないように感じる。こういう知識を付けたら、また違った見方ができるのではないかと思って借りた。自分の身を守る役にも立つではという期待もある。あとはこういう本もあるんだ、という好奇心。

    ありふれた事件は報じられない。たくさん起こっているのに、いちいち報じていたら、きりがないから。面白くもないし。ありふれた事件にはニュースバリューがない。だから報じられない。
    私たちがニュースやワイドショー、週刊誌などで接する「犯罪」は、報道用に作られた「ストーリー」であって、事実とは異なっている可能性が多い。
    私たちは犯罪もエンターテイメントとして享受している。

    では、犯罪の事実とは?犯罪は人間の一側面を表している。犯罪の事実は人間の事実だ。

    人間の行動は、生物学的要因(遺伝負因や器質的要因)と環境的要因(家庭、学校、社会)との相互作用による。様々な原因が複雑に絡み合って作用して、人間の行動は導き出される。人間の行動の原因を、目立った少数の原因にして単純化して説明しようとしても、正しい理解はできない。


    自己統制力とは、自分の欲求や感情をコントロールする力のこと。これが欠如しているのは、犯罪の危険因子だと考えられている。
    ある種の遺伝的負因を持つ子供は、自己統制力が弱くなると分かっている。特にその遺伝的負因としては、脳の高次機能を司る部位の構造や機能の欠陥など、神経心理学的な要因が考えられている。
    しかし、その遺伝的負因は、恵まれた環境で育った場合は、影響力を発揮しにくく、逆に不適切なしつけを受けた場合にのみ影響が現れる。
    遺伝子単独でも、環境要因単独でも影響は限られているが、双方が合わさった時、その相互作用によって自己統制力は強まり、あるいは疎外される。
    これは犯罪傾向だけでなく、様々な人間の特質にも当てはまる。本人が生まれ持った生物学的脆弱性に、環境からのストレス要因が作用して、ある種の傾向が発現するメカニズムを、ストレス脆弱性モデルと呼ぶ。
    どのような種類の行動であっても、まず遺伝的な要因、持って生まれた生得的な要因の影響を受ける。しかし、同じ生物学的基盤を有していても、環境からの影響によってそれがどの程度発現するかは異なってくる。
    また、生物学的脆弱性を持っていると、環境からのネガティブな影響を受けやすいという場合もある。同じ環境の中にあっても、生物学的な素地によって、その影響の度合いが異なってくる。


    人は成長の過程で周囲の環境から多くを学び、人間としての振る舞いを身につける。そのプロセスを「社会化」と呼ぶ。幼児期の重要な社会化の担い手は、両親を筆頭とした家族だ。学齢期に進むにつれて、友人からの影響が大きくなり、また家族以外の大人からの影響も受けるようになる。
    幼い頃は物理的な近接が友だち選択の条件だったが、成長に従って、自らが友人を選択するようになっていく。その結果、行動様式や価値観が近い者同士の交友になっていく。
    社会化のプロセスは、社会的学習と強化によって進む。周囲の人の行動を見て学び、自分の行動に取り入れる。相手の価値観や集団の規範に合致する行動を取れば、賞賛され強化される。逆に、それらにふさわしくない行動を取れば、叱責や批判の対象となる。
    社会化の過程は、その人のパーソナリティーや認知を形成する上でも重要だ。


    イスラエル生まれの犯罪学者カスピ(Avshalom Caspi)は、モノアミン・オキシダーゼA遺伝子(Monoamine Oxidase A: MAOA)の活性が低い子供が虐待を受けた場合、非行が出現しやすくなるが、そうでない子供は虐待を受けても非行に至らないケースが多いことを発見した。(2002)MAOA遺伝子は攻撃性や衝動性を抑える働きをする。MAOA遺伝子活性が高いと、劣悪な環境が非行などの問題行動となって現れることから子供を守ってくれる。MAOA遺伝子活性の高低が影響するのは、生育環境が劣悪であった場合のみで、生育環境に問題がなかった場合は、遺伝子の影響も見られない。遺伝と環境の相互作用で、犯罪行動の出現が変わってくる。虐待と非行に関連があるという定説は、非常に単純で物事の一面しか見ていない迷信だ。 p.157~ 虐待と非行との関連

    MAOA遺伝子の活性が低い者は、高い者の半分程度しか居ない。虐待の影響を受けない者の方が多い。苦しむのは、他人を苦しめたり傷つけたりすることとは関係がない。
    「被虐待体験とMAOA遺伝子欠如の双方を有する者は、人工全体の約12%ほどであり、その中の比較的少数の人びとが世の中の犯罪全体の44%に関係している。これは、モフィットの生涯継続型犯罪者を思い出させる数値でもある。生涯継続型犯罪者には遺伝負因が影響していることは先に述べたが、MAOA遺伝子欠如はその候補の一つだと言える。」p.160


    覚醒剤依存は世界的には新しい社会問題なんだ。

    0
    2017年07月06日

    Posted by ブクログ

    犯罪心理学の流れだけでなく、日本での犯罪者治療の現状も書かれており、私のように専門的知識がないものにはとてもわかりやすく読むことができた。

    0
    2016年06月23日

    Posted by ブクログ

    犯罪心理学の専門家として、様々な機関で活動してきた著者による、「真っ当な」犯罪心理学入門。

    科学的エビデンスに基づいた犯罪理解、犯罪対策の重要性を説く。
    従来の心理学(たとえば、フロイト流の精神分析やロールシャッハテスト)が、いかにエビデンスに基づかない「似非科学」であったかがよくわかる。

    難解な専門用語などは使わず、具体例豊富かつ科学的エビデンス(根拠)に基づいた記述のため、とても読みやすく腑に落ちやすい。

    0
    2016年04月10日

    Posted by ブクログ

    心理学系で見知らぬ人の本を読むのは大きな冒険だが、アンチフロイトでDSMとか言ってるし大丈夫そう。序盤は膨大なデータとか言いながら出典出てこないしダメかと思ったが…
    犯罪者について、心理学については慎重にエビデンスから言えることのみを扱っており良心的だったが、そこから外れると無根拠な断言がやたらと目立ったのは気にしすぎだろうか… まあ本筋とは関係ないところだけどね。
    統計的に確かと言える犯罪者になりやすい要因、再犯しやすい要因はどのようなもので、どうやったらそれを治せるかについて、など。

    0
    2015年04月08日

    Posted by ブクログ

    エビデンスに基づく犯罪に対する心理援助的な関わりとその方法が、とても丁寧に書かれていて、とても面白い。

    自分の仕事に役立ちそうだし、児童を相手にしているので、予防的に対応していく場面が多いと思うけど、再犯防止のために必要な要件とかを考えるエビデンスは、非常に参考になった。

    0
    2015年04月05日

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