貴戸理恵のレビュー一覧

  • 10代から知っておきたい あなたを丸めこむ「ずるい言葉」

    Posted by ブクログ

    同調圧力はほとんどいじめに近いと思います。

    多くの部分で共感しました。

    たくさんの10代の人たちに読んでもらいたいです。

    0
    2025年01月22日
  • 女子読みのススメ

    Posted by ブクログ

    子供にとっては学校だけが世界に見えてしまう。そしてその学校という枠から逃げるという発想を描くことは難しい。学生時代にこの本を読んでいたらもう少し楽に学校生活が送れていたかもしれない。子を持つ親としては自分の子供にも読んでもらいたい本である。

    0
    2023年06月21日
  • 平成史【完全版】

    Posted by ブクログ

    1989年に始まった平成時代は、30年後の2019年に幕を閉じた。本書は平成が終わり、令和が始まった2019年に、平成史を書くという試みのもとに編まれた本である。編者は小熊英二、それ以外に7人の執筆者が参加している。最初に小熊英二が、「総説」を書き、以降、政治・経済・地方と中央・社会保障・教育・情報化・外国人/移民・国際環境とナショナリズムというテーマで、それぞれの専門家が執筆している。

    小熊英二は、「総説」の中で、平成について下記のように述べている。
    【引用】
    「平成」とは、1975年前後に確立した日本型工業社会が機能不全になるなかで、状況認識と価値観の転換を拒み、問題の「先延ばし」のため

    0
    2022年12月24日
  • 平成史【完全版】

    Posted by ブクログ

    厚みがすごい。平成という時代が多様な時代であったためか、中身は骨太な思想がひとつ詰まっているというより、ぺらぺらな印象がしてしまうが、そのぺらぺらな時代をよくこのようにまとめ切ったな、という雑感をもった。日本のインターネットはタイムマシン的であり、アメリカの発展をなぞるようなものだという濱野智史の主張や、小熊英二のいうような、昭和のハコモノ的な、工業的な発展から、平成は情報通信的な、細かい技術的な発展があり、目に見えやすい変化ではなかったという指摘は興味深い。

    0
    2020年08月19日
  • 「コミュニケーション能力がない」と悩むまえに 生きづらさを考える

    Posted by ブクログ

    ブックレットだが内容は見た目は立派で中身さっぱりな新書版より濃縮されておりとても良い。こういう社会学者が増えると日本の未来は明るいと思いました。中でも最初の「〇〇力」の問題と不登校から見る「関係的な生きづらさ」が読ませます。

    0
    2017年05月21日
  • 10代から知っておきたい あなたを丸めこむ「ずるい言葉」

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「みんなでやることに意味がある」「世の中そういうものでしょ」などつい使ってしまいがち、聞きがちな「ずるい言葉」を漫画や文章で説明した本。
    理想論的なところはあるが、惰性で言葉を使うのではなく、自分の違和感を大切にして言葉を発していきたいと思う一冊だった。

    特に「負担は平等に」という考えや、「相手の気持ちが分からないから他者を傷つけるのではなく、それがどれほど致命的か直感的に知っているからこそあえてやる」残酷さはこの社会で過ごす私たちは肌で感じているのではないだろうか。本書はそういった無意識の違和感を言語化しており、その上でどのように返すのがいいか、どのようにこの思考から抜け出すかを作者なりの

    0
    2024年01月29日
  • 女子読みのススメ

    Posted by ブクログ

    女性作家による女性が主人公の小説を読み解き、今を生きる少女たちの生きづらさや葛藤を浮き彫りにする。
    教室、恋愛、家族、大人をキーワードに導き出されるものは、どうしようもない現実。しかしその先には希望もあることも示唆する。その力が小説にはある。

    0
    2024年01月14日
  • 10代から知っておきたい あなたを丸めこむ「ずるい言葉」

    Posted by ブクログ

    ほんとに嫌いです、ずるい言葉。
    多数派に胡座をかいた、ずるい言葉。
    嫌いだからこそ、自分がふと使ってはいないか
    強く意識していきたい。
    そして「抜け出すための考え方」を
    広く共有していきたい。

    0
    2023年09月23日
  • 女子読みのススメ

    Posted by ブクログ

    こういう、本から色々なことを読み解く新書は好き。
    本の文章を分析することで、自分にとって救われるようなことが書いてあると分かる。

    今、ローティーンの自分が読んで感じることと、時間が経ってから読んで感じることは違うと思う。
    でも、「女の子」がどういう風にこの「社会」を生きていくのか、生き抜くことが出来るかというのは変わらないと思った。

    0
    2022年05月01日
  • 「コミュニケーション能力がない」と悩むまえに 生きづらさを考える

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    薄い、平易なのに、濃厚。

    「コミュ力」を個人の問題とせず、かつ社会の問題にも押し込み切らず、「関係性」の問題として「関係的な生きづらさ」から丁寧に検討していく姿勢を示す。

    主に不登校を題材としていくのだが、不登校の推移の3期間分類といい、生きづらさを巡る議論の(①キャリア/②弱さ)×(A市場/B社会/C当事者)のマトリクス・6象限分類―更に①-C:「選んだ、でも追い込まれた」議論の不在への注目といい、分析が鮮やか。

    「選べない出会い」というキーフレーズによる「歯止めをかけるべき効率性」「かけるべきコスト」という主張も説得力あり。

    上記を経ての最終章の一人称語りからは、真摯な姿勢が伝わっ

    0
    2021年02月18日
  • 平成史【完全版】

    Posted by ブクログ


    日本の平成を、政治・経済・地方自治・社会保障・教育・情報化・移民政策・ナショナリズムの観点からまとめた本。

    総じて言うなれば、日本の平成とは、変化するさまざまな環境に対して、昭和の枠組みをその場しのぎで改変することで対応してきた時代であり、その綻びがあらわになってきた時代といえる。

    重要な観点は、ポスト工業化における個人化。昭和はある意味一定のライフコースしか想定しておらず、そこから漏れ落ちた人々に対しては想定をしていなかった。だからこそ、こうしてそれぞれの観点からまとめてみると、ちぐはぐな対応に見えてしまう。

    システムは入れた途端陳腐化するが、それは全ての精度に対しても言えるのかもし

    0
    2020年03月15日
  • 「コミュニケーション能力がない」と悩むまえに 生きづらさを考える

    Posted by ブクログ

    コミュニケーション能力って、場や相手によって発揮できたり、できなかったりする。「ある人が魅力を発揮する関係性がある」ことがコミュニケーション能力というのには納得。それなのに、なんだか個人個人の能力みたいな言われ方をしてますね。
    後半は話が小難しくなって読み飛ばしたけれど、中盤の昔の不登校は経済的な事情だったのに対し、今は理由なく学校に行かないというのも興味深い。昔は学校は社会に参画する為の希望に満ち溢れた場。今は、、、? 今の学校の必要性も考えさせられる。

    0
    2018年12月02日
  • 女子読みのススメ

    Posted by ブクログ

    7歳から12歳まで学校に行かず家で過ごし本を読みまくった著者が、思春期の女の子の心の中を探るキッカケとなるような本を紹介してくれてます。
    内容はみな、けっこう重いです。でもだからこそいいのかもしれません。世の中にはいろんな家庭があり、いろんな人生があるんだよと。

    自分とは真逆の真面目な本ばかりの巻末のリストの中に『臨死‼︎江古田ちゃん』を見つけて急に親近感を覚えました。
    江古田ちゃんはムスメも大好きです(笑)

    あと表紙のイラストが最高。
    物語を読むときは、女の子はだれでもお姫さまになれるんです。

    0
    2015年10月09日
  • 女子読みのススメ

    Posted by ブクログ

    自分のことはもちろん、周囲との付き合い方について考え、悩み、一番大きな変化の時期である思春期の女子たち。そんな彼女たちを対象に、「学校」「恋愛」「家族」そして「自分自身」にそれぞれ章立て、多くの本を紹介しながら女子の生き方を考えていく。

    こうあるべきといった表現は一切なく、女子に寄り添い、乗り越え方を一緒に紐解いてく。ひとりで抱え込みがちなぐるぐるした感情も「それでいい」とまるっと肯定してくれる姿勢に、きっと思春期の時期に読んで良かったと思える本が見つかるはずです。
    巻末には引用した作品+αがまとめられたブックリストが掲載。多彩な選書で興味深い(まさかの『江古田ちゃん』!乙女とは裏腹に逞しく

    0
    2017年12月19日
  • 女子読みのススメ

    Posted by ブクログ

    大人になるまでに
    十代の頃は不安でいっぱいだった。
    溢れる自意識をコントロールできず、些細なことで傷つき、必死でもがいているがその方法が間違っている事にさえ築かず、それを指摘するものを糾弾する。
    痛々しい。
    だが、その結果なんとか折り合いを付けられる場所を見つける。

    私の悩みは誰よりも深くて特別!!とおもいながら、内容は恋愛、友人、家族、将来というカテゴライズされたものばかり。
    だからこそ、色々な解決方法がある。
    その一つの方法が読書だ。
    著者がこれまで触れてきた本の中から、十代の悩みに答えられるであろう本をピックアップ。

    第二章の「恋愛」は大人になっても悩みの種。
    恋愛小説やマンガがずっ

    0
    2015年03月18日
  • 女子読みのススメ

    Posted by ブクログ

    『生き辛さ』を感じる女子のためのブックリスト。
    けっこう読んでない本ばかりだったので、少しずつ制覇していきたいなぁ。

    0
    2013年11月26日
  • 「コミュニケーション能力がない」と悩むまえに 生きづらさを考える

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    岩波ブックレットシリーズ。時代の変化に伴って、モノ作りからサービス業への職業スキルの転換があり、それに従い、社会性やコミュニケーション能力というものが話題になる機会が増えた。社会性とコミュニケーションの障害である自閉症も、その軽症型を含めたスペクトラムとしての疾患概念が認知されて久しい。
     筆者は不登校やひきこもりの背景にあることを「関係性の生きづらさ」とし、その原因を考える。生きづらさのタイプを、1)学校や仕事などのキャリア, 2) 病、障がい、老い、性嗜好などの弱さ の2つに分類し、さらにA) 市場原理、B)社会の仕組み C) 当事者性 の3つの重視する立場を定義して、生きづらさを理解する

    0
    2013年08月11日
  • 「コミュニケーション能力がない」と悩むまえに 生きづらさを考える

    Posted by ブクログ

     不登校についての捉え方、考え方の手がかりが多数示されていると思います。
    特に当事者を理解しようとする側(社会)の価値観に不足しがちな視点についてはなるほどと思いました。
    文体に丁寧な説明の配慮があるように思いました。

    0
    2012年06月07日
  • 「コミュニケーション能力がない」と悩むまえに 生きづらさを考える

    Posted by ブクログ

    「できる」のに「できない」ゆえの生きづらさ。
    「○○力」という言葉はすべての責任を個人のなかに見出そうとする。
    理解できないのは、理解するための文脈がないから。
    「頑張って耐えて働く俺ら」が「怠けてる奴ら」に憎悪を抱くのは紙一重の場所にいるから。理解できてしまう故に理解したくなくて憎悪する。

    「私」の立場をあえて「私たち」に置く部分と「彼ら」だった頃を捨てずに書く部分を分けつつも繋がっているのがいい。
    どちらもどこかの誰かではない「私」。

    0
    2011年05月31日
  • 「コミュニケーション能力がない」と悩むまえに 生きづらさを考える

    Posted by ブクログ

    この本は、題の「コミュニケーション能力」より、むしろ副題の「生きづらさを考える 」の方が、内容をよく表していると思う。
    現在の「生きづらさ」を抱えた人について、その原因を社会にも個人にも還元することなく、それらの相互関係の問題という視座から探っていっている。

    0
    2011年05月08日