志坂圭のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
シリーズ2
七尾姉さんは、吉原、河岸見世「千歳楼」の主。
数々の伝説、武勇伝、失敗談で語り継がれている元花魁。
何かと、吉原の騒動に巻き込まれ、その騒動の解決と引き換えに、幾許かの金子を貰っている。
今回は、
妓楼の二階が焼け、焼死体となった、女郎が、成仏出来ず、幽霊となって、下手人探しを頼む。
ある妓楼で、客が首を捥ぎ取られ死んでいた。
日本堤で、七尾姉さんの昔の馴染み客で、綿問屋の大旦那が、道中刺しで胸を刺され、殺されていた。
小火事件の後、居続けの客が殺されていた。
見事解決した七尾姉さん。
しかし、成仏出来ず、七尾姉さんの周りをウロウロする、元禿・たまき。そして、くノ一のハルとの -
Posted by ブクログ
元花魁の七尾姉さんは、落籍されたが、旦那が亡くなり、また、吉原に舞い戻り、千歳楼という見世を営んでいる。
4年前に禿として来た・たまきが、2年前に、風邪が元で、呆気なく死んでしまい、金福寺の快源和尚のお経が「ありがたくなかった」という理由で、未だ、成仏せず、時々、七尾姉さんの元にやってきて、何かと、手伝っていく。
「お経がありがたくなかった」と言うより「姉さんが心配でまだまだしばらくは成仏できそうにない」と言うのが本心のよう。
お酒に目が無く、少し天然で、人情深い七尾姉さんが、吉原で起こる、悩み事や、難事を解決していく。
物語は、七尾姉さんと一緒に吉原に売られて来て、一年目に呆気なく死んで -
Posted by ブクログ
第1回 本のサナギ賞大賞
飢饉により、悲惨な状態の村から吉原へ、口減らしの為売られ、吉原のしきたりに、半ば抗いながら、半ば受け入れながら、花魁へと成長する、駒乃の一生。
駒乃9歳、8両2分で、吉原に売られる
「しのほ」と名付けられ、翡翠花魁の抱えの禿になる
14歳、新造となり「明春」と改名
翡翠花魁、落籍
それにより「明春」は、花魁となり「艶粧」と改名
吉原の火事のどさくさで、客と足抜けを試みるが、
失敗して、連れ戻される。
抱え禿「なつめ」の死
キリスト教との出会い
飯島林太郎との足抜け成功
林太郎と二人での長崎への旅
キリシタンへの改宗
村へ残した母親の再婚相手との出会い
弟の無事
労咳 -
Posted by ブクログ
本のサナギ賞という文学賞の第一回大賞作。「書店員が世に出したい新作」と言うことで。趣向が面白そうだし、どのくらいのレベルだと大賞になれるのかというのが気になって。
同じ舞台の小説として宮木あや子さんの「花宵道中」を読んでしまっていたので、どうしても比べてしまうなぁ。あの文章のリズム感や単語選びのセンス、心理表現に比べると、どうしても薄味に感じてしまう。イベントも、新造出しとか初夜火事足抜け等々と申し訳ないけど一度読んでしまったテーマで、淡々と流れてしまった感。カクレのあたりは目新しかったな!
花魁の階級とか、吉原の状況とか、キャラクター以外の部分をしっかり説明することで、想像の基礎のところを共