志坂圭のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
面白い
あまり有名ではないのか?すごく面白いので是非読んでもらいたい。歴史ものは苦手だが寝る間を惜しんで読んだ。話もゆるむことなく進むので面白い。性的な描写などもあまりないため苦手な人でも読めると思う。花魁の人生を描いた作品だ。
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江戸時代の捕鯨のお話です。
権左はあまりにも大きく獰猛なマッコウクジラで、漁に失敗して多くの犠牲を出した経験から
勝山では権左を捕るのは禁じられた。
鯨漁には300人くらいの大きなチームで挑むんですね。
役割分担も細かく、手順もしっかり決まってる。
船も何艘にも分かれてたり、頭領以下の格付けもあったり。
そんな鯨漁の村で育った15歳の吾一は、父重吉のような頭領になりたいと思っていたのに、
父を亡くしただけではなく、父が掟に背き、被害を多く出したことで、
村八分となってしまう。
おまけに殺しの濡れ衣を着せられ、牢に入れられる羽目に。
そこで石工の徳次郎と、お調子者の和助に出会う。
殺しの容疑 -
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ネタバレ紅色の装丁のこの本は、全国の書店員が世に出したい作品を選ぶ新人賞、本のサナギ賞の第一回大賞受賞作品です。
本の中で吉原特有の言葉の説明や、女郎達の暮らしぶりなどが詳しく書かれているので、読みやすかったです。
まず、飢饉にあえぐ村から吉原の扇屋に売られた9歳の駒乃が、16歳で“艶粧(たおやぎ)花魁„となるまでに、名前が変わると共に暮らしぶりも変わる様子が書かれていました。そのなかで、吉原の大門をくぐったときから、ひと味変わった彼女の奔放さに、スカッとする場面が何度かありました。
そして一見華やかな吉原が、実はそうではないことがよくわかりました。過酷な労働、病、借金などを抱え、悲しい最期を迎 -
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吉原を舞台にヒロインが駆け抜ける。
「本のサナギ賞」受賞作。
天保の飢饉。
9歳の少女・駒野は吉原の遊郭へ売られた。
すぐは吉原に馴染めず反発していたけれど、禿となり、成長して新造となり、ついには花魁へ。
ある日、足抜けを決行するが…
勢いのある読みやすい文章で、どんどん話が進みます。
艶っぽさはあるが、不幸も悲劇もあり、花魁は粋で気丈でカッコいい。
吉原というと思いつくような要素が、全部入っている印象です。
ということは、先行作品とイメージが違わないということでもあるでしょうか。先行作品といっても、そんなにいくつもない‥?
時代小説にはよく、ちらっと出てきますが。
悲劇で終わらないとこ -
Posted by ブクログ
絶望的な飢饉の村から吉原に売られた少女は、やがて遊郭でとんとん拍子に花魁にまで成り上がり、情夫をこさえてまんまと足抜けを果たし、自分のために身を盾にして死んだ禿の魂を救うべく長崎へ。その地で暫しの平穏な暮らしを過ごした後、病を得て儚くなる。村を出てから二十三年後のことであったそうな。
本編開幕の天保八年八月は大阪で大塩平八郎の乱が起きた頃。少女の暮らす奥州の村では地獄絵図が広がっていたが、苦界、吉原では飢えることもなく、時折脱走にしくじった遊女の折檻や、痴情がもつれた相対死の騒動は起きるものの、総じてほのぼのゆったりと平穏な時が過ぎている様な印象であった。振られ続けて逆上した武士の客が刀を振