志坂圭のレビュー一覧

  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    映画3本見るよりこれを1度読んで欲しいと思いました。それほどまでに、詳細な設定、工夫された書き方、引き込まれる内容に驚きました。もっと早くに出会いたかった作品です。かならずまた読みたい、そう思わされるものでした。

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    2025年11月14日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    凄い本に出会った気がした。
    本作は「本のサナギ賞」受賞作。
    初っ端から一気に引き込まれる感覚は
    作者の技術力の高さが窺えるし、
    実際に見聞き体験してきたかのように緻密で
    あまりにも完成されている。

    ちょうど葛飾北斎を知る展覧会に縁があり、
    吉原のことがタイムリーに話題に上ってきた。
    たった200年ほど前のこと。
    祖母の祖母が生きていた時代。
    あまりにも壮絶で、死との距離が近くて
    死が当たり前で…
    主人公の32年の生涯は、
    あまりにも短くて、激動。

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    2025年04月26日
  • ディスカヴァー文庫 沖の権左

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    金箔としたシーンと少し緩んだシーンと切り替えがよく続きを読むのが止まらなくなるほど引き込まれた。
    捕鯨作品を初めて読んだが、村の狭い人間関係や掟など世界観がとても良かった。

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    2025年01月28日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    今、行ける吉原

    大飢饉で餓鬼と乞食と屍人が溢れる地から吉原へ売られてきた少女の一生のお話。

    吉原の生活はもとより姉女郎(先輩)とのやりとり、昇進、禿(後輩)との関係など、作者は昨日まで吉原で生活していたのではと思うほどリアルかつわかりやすく描かれている。うっかりすると「〜ありんす。」が移りそうになるくらい。

    とても面白く読んだが、恐ろしいのは人の慣れ、順応性の高さだと感じた。

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    2024年04月17日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

    ネタバレ 購入済み

    面白い

    あまり有名ではないのか?すごく面白いので是非読んでもらいたい。歴史ものは苦手だが寝る間を惜しんで読んだ。話もゆるむことなく進むので面白い。性的な描写などもあまりないため苦手な人でも読めると思う。花魁の人生を描いた作品だ。

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    2023年04月06日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    身売りされる前の生活や吉原での出来事など細かく書かれていて苦しい。
    話の最初と最後が繋がった瞬間のああ!!ってなる感覚。

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    2022年01月30日
  • 滔々と紅(分冊版) 【第2話】

    購入済み

    応援したくなる

    素直で健気な少女が大人になり経験を積んで
    どんな花魁になるのか先が気になります。

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    2021年07月27日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    多くを語らずテンポよく進む文体から登場人物の雰囲気が感じられて、良質な落語の人情噺を聞いたような読後感がある。

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    2018年04月02日
  • 沖の権左

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    江戸時代の捕鯨のお話です。
    権左はあまりにも大きく獰猛なマッコウクジラで、漁に失敗して多くの犠牲を出した経験から
    勝山では権左を捕るのは禁じられた。

    鯨漁には300人くらいの大きなチームで挑むんですね。
    役割分担も細かく、手順もしっかり決まってる。
    船も何艘にも分かれてたり、頭領以下の格付けもあったり。

    そんな鯨漁の村で育った15歳の吾一は、父重吉のような頭領になりたいと思っていたのに、
    父を亡くしただけではなく、父が掟に背き、被害を多く出したことで、
    村八分となってしまう。
    おまけに殺しの濡れ衣を着せられ、牢に入れられる羽目に。
    そこで石工の徳次郎と、お調子者の和助に出会う。
    殺しの容疑

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    2016年06月29日
  • 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    わりと淡々と書かれている文章。
    キャラに入り込まず、引いたところから見ている感じのイメージです。
    吉原モノ好きなので、起こる出来事はどこも同じだなぁという印象。
    あとはヒロインを好きになれるかどうかですが、わたしは好きでした。
    よい本だったと。
    新人さんと言っても作者さん50代の方。
    表紙がイラストなのでなんとなくライトノベルっぽく見えてしまうのが残念。(イラスト自体は好きだけど)
    女の子のイラストが無ければ、文学っぽい本に見えるのにな〜若い子が書いたラノベっぽくパッと見見えちゃうのはいいのか悪いのか…わたしは勿体なく感じます。

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    2015年06月15日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    ネタバレ

    表紙に惹かれて手に取った。
    吉原で学び、適応し、悩んで、それでも自分を見失わない主人公の格好良さに惚れます。
    衝撃的な展開や苦しい描写はありますが読めて良かった。儚さの中にある美しさを垣間見ました。
    最後は切ないけれど、自分の生を全うできたと笑って逝ったので読後感は悪くありません。いい作品でした。

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    2025年11月21日
  • 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    ネタバレ

    紅色の装丁のこの本は、全国の書店員が世に出したい作品を選ぶ新人賞、本のサナギ賞の第一回大賞受賞作品です。

    本の中で吉原特有の言葉の説明や、女郎達の暮らしぶりなどが詳しく書かれているので、読みやすかったです。

    まず、飢饉にあえぐ村から吉原の扇屋に売られた9歳の駒乃が、16歳で“艶粧(たおやぎ)花魁„となるまでに、名前が変わると共に暮らしぶりも変わる様子が書かれていました。そのなかで、吉原の大門をくぐったときから、ひと味変わった彼女の奔放さに、スカッとする場面が何度かありました。

    そして一見華やかな吉原が、実はそうではないことがよくわかりました。過酷な労働、病、借金などを抱え、悲しい最期を迎

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    2025年09月23日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    吉原を舞台にヒロインが駆け抜ける。
    「本のサナギ賞」受賞作。

    天保の飢饉。
    9歳の少女・駒野は吉原の遊郭へ売られた。
    すぐは吉原に馴染めず反発していたけれど、禿となり、成長して新造となり、ついには花魁へ。
    ある日、足抜けを決行するが…

    勢いのある読みやすい文章で、どんどん話が進みます。
    艶っぽさはあるが、不幸も悲劇もあり、花魁は粋で気丈でカッコいい。
    吉原というと思いつくような要素が、全部入っている印象です。
    ということは、先行作品とイメージが違わないということでもあるでしょうか。先行作品といっても、そんなにいくつもない‥?
    時代小説にはよく、ちらっと出てきますが。

    悲劇で終わらないとこ

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    2025年05月10日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    ネタバレ

    面白かった。
    吉原ものはよく読むけれど、これは日常生活が生き生きと細かく描かれていて新鮮だった。
    なつめどんが素直で可愛かったから、泣けた。主人公はちょっと気が強すぎて、その融通がきかないせいで死傷騒ぎを起こすことに。
    そのあたりが、あまり好きじゃないかな。

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    2025年03月23日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    生まれた時代や境遇、出会う人との関わりや受けた影響など、江戸の時代に本当に存在したかもしれない女性の人生を垣間見る面白い作品。
    終わりがはっきり書かれてるので読み終えた後もスッキリした。

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    2025年01月29日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    絶望的な飢饉の村から吉原に売られた少女は、やがて遊郭でとんとん拍子に花魁にまで成り上がり、情夫をこさえてまんまと足抜けを果たし、自分のために身を盾にして死んだ禿の魂を救うべく長崎へ。その地で暫しの平穏な暮らしを過ごした後、病を得て儚くなる。村を出てから二十三年後のことであったそうな。

    本編開幕の天保八年八月は大阪で大塩平八郎の乱が起きた頃。少女の暮らす奥州の村では地獄絵図が広がっていたが、苦界、吉原では飢えることもなく、時折脱走にしくじった遊女の折檻や、痴情がもつれた相対死の騒動は起きるものの、総じてほのぼのゆったりと平穏な時が過ぎている様な印象であった。振られ続けて逆上した武士の客が刀を振

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    2023年12月28日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    遊郭や時代小説に全く親しんでこなかった上での1冊目としては最適だったと思う。随所の細かな説明が、初心者には興味深かった。

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    2023年11月21日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    その日は雨模様で
    外に出るのも
    おっくうで
    何か肩の凝らない時代小説でも
    と 思って読みだした
    積読の中の一冊

    これが
    見事に 大正解
    物語の面白さははむろんのこと

    その時代の
    そのころの あれやこれやの
    下調べが 相当なものだったのであろう
    ところが 随所に感じられる

    実に ていねいに書かれた
    「吉原モノ」であります

    お陰様で
    まさに晴耕雨読的には
    はまった 一冊でありました

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    2023年05月10日
  • ディスカヴァー文庫 沖の権左

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    捕鯨を生活の糧とする、江戸時代の千葉勝山の物語
    当時から沢山鯨が取れたわけでは無いのですね
    権左(巨大クジラ)に執念を燃やす主人公の無理矢理ながらも、少しずつ成長していく姿に好感がもてます

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    2023年03月13日
  • ディスカヴァー文庫 滔々と紅 (本のサナギ賞受賞作)

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    吉原遊廓の花魁の話を続けて読む。

    こちらは天保8年からの23年間。
    人の命が軽い時代。
    飢饉で飢餓に喘いで餓鬼の様に生きるより、吉原で暮らす方がマシ、というような。

    駒乃の、どこでどう暮らそうとも、自分を見失わない強さに圧倒される。
    艶粧花魁へと成長した駒乃の禿、なつめの明るさも逞しくて好ましい。

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    2023年02月23日