三原順のレビュー一覧

  • Sons ムーン・ライティング・シリーズ 1巻

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    三原順の最高傑作。「はみだしっこ」より数段読みやすい。主人公には出生の秘密があり、自分を取り巻く愛し護ってくれる善良な人々や徳とされる行動などに対する違和感を軸に、アメリカの田舎の村に起こる事件を追っていく。キャラクタリゼイションが深く巧みで、嫌なヤツはたくさん出てきても、それぞれに何かを抱えていて、でも結局理解しあえることは少ない。とは言え、満月の夜にイノシシに変身してしまうおじさんとかも出てきて、ファンタジーや笑いも盛り込まれ今読み返すとずいぶん明るい作品に仕上がっているなぁと思う。本作の前編にあたる「ムーンライティング」(作品発表はこちらが先だが、時系列的には「Sons」の方が子供時代)

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    2010年05月29日
  • はみだしっ子 1巻

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    最初は小さな短編のような形のスタートですが、それぞれが枝葉となって複雑に絡み合い、一つのストーリーへつながってゆきます。

    10代で出会った当初は、私には難解でよくわからない所が多々…。
    ところがこの4人のキャラクターと、その「よくわからなさ」と「深さ」に惹かれて何度も読み返すことに。
    そのたびに、あらたな発見のある作品となりました。

    『少女マンガ』のカテゴリーの中だけに収めてしまうのは、もったいない気がします。

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    2014年07月26日
  • はみだしっ子 1巻

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    グレアム・アンジー・サーニン・マックスの4人組は、それぞれの家族を捨てて家出中。知らない人の家や宿を泊まり歩いて自由な生活をしている。
    それぞれの家族を捨てた理由や、4人がばらばらになってしまうある事件のシーンでは胸が抉られる。
    古い漫画のはずが、ストーリーが斬新。何回読み返しても新しい発見がある。この作者のほかの作品も読んでみたい。
    文庫で全6巻

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    2010年03月17日
  • はみだしっ子 1巻

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    若いうちに読んでよかったと思う本ナンバーワン。
    間違いなく私の一部と呼べるもの。
    出会えてよかった…。

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    2009年11月11日
  • はみだしっ子 6巻

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    全6巻。
    どうしてここまで、書いてしまうのか。書けてしまうのか。
    どこまでもどこまでも、執拗に自分に問い詰める、彼ら。
    物語が壊れてしまうことさえ恐れず、突き詰めていく作家、三原順。
    こんな「少女マンガ」があったなんて。

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    2009年10月07日
  • X Day

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    この本を買って読んだのはかなり昔のはず。表題作と短編「今は静かな」が入っている。ハッピーなお話ではない(特に後者は読後感が…)はずなのに、何故か時折読み返したくなり、手放すことの出来ない不思議な本。
    「X day」のほうは、青年ダドリーが主役。これでもかこれでもかというくらい、様々なエピソードが織り込まれている。会社を辞めて実家のトマト農家を継ごうとするダドリー。その反面自分がある種の強迫観念によって動いていることも認めている。株を操作してお金を儲ける。不正の証拠を握り白日の下にさらそうとする。兄夫婦の間のゴタゴタ。兄弟の確執。姪といとこの意味の違い。思春期の少年少女の危うさ。セラピストはじめ

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    2009年10月04日
  • はみだしっ子 4巻

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    養子に行くことになった4人・・・。
    「人はいつになったら解き放たれるのだろう 愛せないことへの罪悪感から」のグレアムのセリフが心に刻まれています。

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    2009年10月04日
  • はみだしっ子 3巻

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    「バイバイ行進曲」が好きです。
    最後の「それでも花瓶を割らなかったんだよ・・・」のグレアムはなんともいえないものがあります。

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    2009年10月04日
  • はみだしっ子 2巻

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    雪山で遭難してばらばらに離れてしまう4人・・・。
    孤児院で過ごすことになったマックスが、今まで3人に頼っていたのにしっかりしてくるところが好きです。

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    2009年10月04日
  • はみだしっ子 1巻

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    三原順の有名な作品「はみだしっ子」の一巻です。
    私の人生に大きな影響を与えた作品です。
    ひとつひとつのセリフを覚えるまで読みました。
    一巻は登場人物4人の過去が明かされています。
    なんでこんなに心を奪われてしまうのか・・・本当にすごい作品です。

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    2009年10月04日
  • Sons ムーン・ライティング・シリーズ 1巻

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    わたしはDDのように数奇な生い立ちでは全くないけれど、それでも彼らの苦悩には共感できる部分が多いし、信じたい・愛したい家族を思うように愛せないこと、自分に近しいという意味でウィリアムのようなまごうことなき悪党を信頼してしまう、と同時に信頼されたい、と願う気持ちもよく分かる。
    子供の頃はロージーのように、完全に消えてしまうことを夢みたりもしたっけ。その後彼女は、居場所を見つけることができたんだろうか。

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    2009年10月04日
  • はみだしっ子 1巻

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    これも人生をあっさり変えられた一冊。これに小学校のとき、古本屋で出逢ってさえ
    いなければ、もう少し明るい少女に育っていたことでしょう。
    当時読んでいたときはアンジーにどっぷり、でも30すぎた今はマックスが好き。しかしグレアムは護られすぎているね!! とにかくグレアムがリアルすぎる。
    あの映画音楽が静かに流れたままのようなエンディングは本当にトラウマで、
    どんな映画のラストより哀しい。
    なぜ人は永住しようとするのだろう? それは現在の私にもわからない。

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    2016年10月05日
  • はみだしっ子 1巻

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    これも人生をあっさり変えられた一冊。これに小学校のとき、古本屋で出逢ってさえ
    いなければ、もう少し明るい少女に育っていたことでしょう。
    当時読んでいたときはアンジーにどっぷり、でも30すぎた今はマックスが好き。しかし
    グレアムは護られすぎているね!! とにかくグレアムがリアルすぎる。
    あの映画音楽が静かに流れたままのようなエンディングは本当にトラウマで、
    どんな映画のラストより哀しい。
    なぜ人は永住しようとするのだろう? それは現在の私にもわからない。

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    2009年10月04日
  • 三原順傑作選 ’80S

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    「はみだしっ子」を読んだときからこの人は…凄い…!!!とは思ってたんですが、

    この本に収録されている短編「イン・ア・ボックス イン・ア・ボトル」を読んで愕然として、更に好きになりました。

    マジに哀しすぎるよ……。
    最後、誰も欲しがらないようなものにしがみついてるリロイに(;ω;)ブァッです。

    あの子の夢は小さい頃のまま止まっちゃったんだよなあ。。。ああ、……ああ……!!!!!!!!!!(泣)

    こんな切ない話はない。
    しかもクライド誤解したまんまエンド\(^o^)/
    リロイ良い子すぎるよ、

    本気で犯罪起こしそうなタイプそのまんま。

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    2009年10月04日
  • はみだしっ子 1巻

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    この漫画をきっかけに、三原さんに嵌りました。

    昔の少女漫画なだけあって絵柄もモロ睫毛バチバチングなんですが、描く内容はものすんごく深い作家さんです。

    人間を色んな性質を深く抉り見せるドラマ構成に長けているというのか……。

    偽善、とか、裏ッ側に強いように見えます。
    普通の人達なんだけど、他者を想いやれない人達が一杯でてくる。

    でもそんな環境だからこそ、愛されたいとかいう切実さがより鮮明になるっていうのかな…
    すっごく色んな要素が複雑に絡まりあって身動きが取れなくなる人間が面白いっていうか……なんか上手く言えないや。

    大体暗い暗い感じなんですが、物語なんで、ちゃんと夢の部分もあるんだよな

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    2009年10月04日
  • はみだしっ子 1巻

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    小学時代からから、中学時代にかけて、強烈に読み込んだ思い出の作品。
    子供心に、映画のような感じでいつも読んでいた。
    いまも尚、その感覚は消えない。
    三原氏が亡くなったと知った日には、同世代の漫画家氏ととものに語り合い、さらに想いを篤くした。
    氏の数ある作品のなかでも、「はみだしっ子」が何よりも好き。
    4人はそれぞれの理由で親から離れ離された。
    そして、様々な状況下で4人が出会い、共に過す日々。
    クークーの章では、毎回泣かずにはいられない。
    子供たちだけで過すなんて、ありえない、とか思ってはいけない。
    読めばわかる。
    ああ。
    残念だ。

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    2011年11月21日
  • はみだしっ子 1巻

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    漫画というより、哲学書みたい。
    初読時は全く意味がわからなかった。
    でも、なんとなく、今まで自分が読んできた漫画とは一線を隔したものだってことは解った。

    それから、多分ちゃんと読み返したのは数回です。それくらい難易度が高く、内容も重く、漫画だけど漫画じゃないような。

    やっぱりこれも70年代の作品。
    天才といわれ、夭折された三原順さんの代表作です。
    私なんかが感想を書いたり、点数をつけるなんてちょっとおこがましい、と感じてしまうような。

    あー、何度も書いてるけど、どうしてこの時代の漫画って完成度が高くて傑作ばかりなんだろう。
    この頃の漫画を読んで育った人はかなりIQとか高い

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    2009年10月04日
  • はみだしっ子 1巻

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    ラストは賛否両論ありますが、いろいろと考えさせられるおはなしです。考え方が大人なんだか子供なんだか謎??な魅力のアンジーが1番スキでした。

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    2009年10月04日
  • はみだしっ子 1巻

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    少年。
    大切なもの。
    愛するということ。
    仲間。
    家族。
    関係のかたち。
    幸せの意味。「家族」から孤立してしまった少年たちのお話。ちょっとばかし重いストーリーだが、ギャグ要素もちゃんと入っているバランスの良い構成。感化される。

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    2009年10月04日
  • ビリーの森 ジョディの樹 1巻

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    遺作。ストーリーは完結しているものの、画面など未完成な部分が多いのが惜しまれる。何気に三原作品の中ではかなり読みやすい作品だと思うのだがどうか。

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    2009年10月04日