須藤佑実のレビュー一覧

  • みやこ美人夜話

    Posted by ブクログ

    同作者の『包帯少女期間』がとても良い短編集となっていたため、つられてこちらも購入。

    社畜くんは務めていたブラック企業を辞めたというのに、ふとした瞬間に恐ろしい羊顔上司が見える幻覚に悩まされ、怖くて逃げ込んだお店にいたのが不思議な雰囲気のミヤコという女──

    この作品は不思議京女ミヤコのお悩み相談室、舞妓の無限頂、蓄膿症女とゴーストナース、京都映画狂い先生と生徒の不倫疑惑、京女ストーカー社畜くんとミヤコの簪という、五夜に渡るエピソードで構成されています。
    オモシロ京女の短編詰め合わせセットとしてはハズレエピソードの無い完璧な構成だったので、今年のマイベストオムニバスコミックにノミネートしました

    0
    2023年09月27日
  • 麦本三歩の好きなもの (1) 【電子限定おまけ付き】

    Posted by ブクログ

    少しのだめに似ている画風とキャラクター。
    三歩ちゃんがかわいいです。
    原作では奇声(?)を発することが多くて、遠くから見ていたいタイプでしたが、こちらの本ではそんなことなく、楽しく読みました。
    (と言いつつ、原作も好きです。特に三歩ちゃんの休日を描いた章が)
    第2巻、お待ちしています。

    0
    2021年09月27日
  • 流寓の姉弟

    購入済み

    親子の、

    文学とファンタジーの間のようなお話だと思いました。
    親と子供の、のどの奥がきゅうっとなるような切なさがあり、お話の展開にどんどん引き込まれて行きました。

    #深い #切ない #感動する

    0
    2021年06月02日
  • 夢の端々(下)

    購入済み

    時代をなぞって

    今この時代でこの作品が出されたことに意味があるように感じました。
    キャラクターが本当に生きているような生々しさがありました。

    0
    2021年05月02日
  • 夢の端々(上)

    購入済み

    文学的な作品

    お話の進み方が丁寧で美しくて、説明し過ぎないところが好きです。
    すごく暗くて重い話になりそうなのに、絵柄で中和されて読みやすいです。

    0
    2021年05月02日
  • 夢の端々(下)

    Posted by ブクログ

    学生時代の貴代子は眩しく輝いていて、そんな彼女が最終的にああなってしまうしかない時代だったのだなぁという悔しさを強く感じる。
    一方のミツは、もしかしたら「自分の中のこうあるべきだった貴代子」をなぞるように生きたのかなぁ……とも。

    0
    2021年03月20日
  • 夢の端々(上)

    ネタバレ 無料版購入済み

    エモい·····

    昔は世間体やら理解してもらえない事などがあって、自分に正直になれない人達が沢山いたんじゃないかと考えさせられました。(現代はどうかといったら微妙なところだけど···)

    現代から過去へ時代を掘り下げていく展開がまるで映画やドラマを観ているかのように感じました。
    是非実写化してほしいっ·······!!!

    0
    2021年03月05日
  • 夢の端々(下)

    Posted by ブクログ

    第1章に登場する主人公2人は何れも85歳。2章以降は、時期を遡りながら話が進んでいく実験的な上・下2冊本。

    完全には回収されていない伏線もあるが、これは描かれているのがあくまでも、晩年に浮かんだ「夢の端々」だからだろう。良い意味で1回読むだけでは理解しきれない内容を含んでいて、簡単には要約しづらい力強さと悲しさ・優しさを兼ね備えている。広く読まれてほしい作品。

    0
    2021年02月08日
  • みやこ美人夜話

    Posted by ブクログ

    おもに京都を舞台とする6編の連作短編集。いずれも芯の強い登場人物が、魅力的に描かれている。1編目はネットで全て公開されているので、これがよければ他の話も気に入るだろう。冬の夜長に(もちろん、他の季節も)くつろぎながら手に取れる作品。

    0
    2021年02月08日
  • Avalon Alter -karma-

    Posted by ブクログ

    最高〜!
    個人的に、暗めなお話が好きなのが大きいとは思うけど、どの話も一筋縄ではいかない感じ、人間の心の闇?みたいなものも感じるし、リアルなところ、リアルじゃないところ、両方あって、平坦でないところも好き。

    0
    2020年11月22日
  • 夢の端々(下)

    ネタバレ 購入済み

    はっきり言って

    素晴らし過ぎる。


    断片的なまま、
    でも自分ですら自分の事もそんな程度の把握しかできていないのかもしれない。
    あえて深掘りせず、
    下手に冗長に詳細に描くよりも、
    印象的。

    パチンコのシーン、女学生たちの旅や手紙のシーンなんかは、小津作品を彷彿とさせる。

    人の数だけロマンと思い出がある。
    そして、当事者も誰も去ってしまっても、
    その時間があった事は決して消えない。その時間は永遠に存在してる。



    娘さんが、指のことを聞かないと決めるところ。素晴らしい。
    市民ケーンかのよう。
    指はさながら、薔薇のつぼみ。
    1人の人を暴くことはできない。
    人の主観は

    1
    2020年10月24日
  • Avalon Alter -karma-

    購入済み

    締め付けられる

    好き

    1
    2020年01月30日
  • ミッドナイトブルー

    Posted by ブクログ

    心の機微を繊細に絶妙に描く短篇集。
    作者、須藤佑実さんは天才だと感じました。私の拙い表現力では伝えきれないほど素敵な作品でした。
    まず、絵が繊細できれいで、登場人物たちの心情の機微を表現していました。
    次に、物語が秀逸です。好きだという気持ちを、直接言わずに伝えていく表現、とても文学的だと感じました。人物も魅力的に描かれています。
    題材は、下手したらファンタジーと呼べるほどに非現実的になってしまいがちな題材もあるのですが、しかし良いさじ加減で現実に立脚して物語を構成しています。
    読者である私がぐいぐい引き込まれるような一冊に出会えたことがとても嬉しくなりました。作品全体の魅力と、読みやすさのお

    0
    2019年10月22日
  • ミッドナイトブルー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ


    表紙や装丁の雰囲気から、もっとサブカルっぽい漫画を想像していたが、中身は胸キュンな少女マンガ的短編集だった。どの話も面白かった! 垂れ目の女性の描写がとても魅力的。

    0
    2024年02月18日
  • 夢の端々(上)

    匿名

    ネタバレ 無料版購入済み

    時代に翻弄される

    2018年、85歳を迎えた伊藤貴代子は認知症を患い孫のことを娘と間違えてしまうこともしばしばあった。
    そんな彼女のもとを旧知の仲の園田ミツが時々訪ねてくる。
    娘や孫には友人同士として通っている二人ではあるがかつては恋人同士だった。
    しかし時代がそれを許してはくれず、貴代子の見合いと結婚によって二人は別れの道を選び以後手紙のやりとりがメインの状態だった。
    認知症のため時々自分の家族のことすらわからなくなっていく貴代子に対してミツは最近の記憶はうすれても昔の記憶は覚えているものだと励ます。
    そして貴代子が忘れても自分が覚えている、あなたの記憶は私の記憶も同然というのだった。
    しかしその後、ミツはよ

    0
    2024年01月20日
  • 夢の端々(上)

    Posted by ブクログ

    同性同士の恋愛が比喩や偏見でなく本当に「許されざる恋」だった時代を生きてきたおばあちゃん達の記憶を辿るような、過去へ過去へと遡っていく構成が印象的。
    二人の人生の終わり際はあまりに平凡、そこに至るまでの道も決してドラマチックではないのだけれど……だからこそ、彼女たちの青春時代に何があったのか、下巻が気になる。

    0
    2021年03月18日
  • 夢の端々(上)

    無料版購入済み

    過去を遡っていく構成と語り口が映画のようであった。様々な時代が描かれ、その時代時代の空気が漂ってくる。60年代の煙たそうな喫茶店や騒がしい旅館が色々な映画のワンシーンとリンクして一層映画みを増していく。もう映画化してくれと願うと同時に、これが完成形かもしれないとも思う、素晴らしい作品でした。

    0
    2022年09月30日
  • 夢の端々(上)

    ネタバレ 無料版購入済み

    キヨコに。

    キヨコに凄く感情移入しました。
    私もこんな風に生きてます。

    こんなドラマチックじゃないし、相手の人に受け入れられたわけでもないけど。
    その点ではキヨコかなり羨ましい 笑

    共依存関係とも言われる、母子関係の癒着を友人間にシフトでやる人々ってのは実際にたくさんいる。
    女性というのはもともとコミュニティで子育てしてきたわけだから、そういう関係性が作られることは昔から連綿と繰り替えされてきたことと思う。
    現代の社会制度から抜け出せない苦しみに、本当の望みを叶えられぬまま生きる人間の、表面上の幸せをなぞる心境を胸に収めながら読みました。

    私も、死ぬ間際には、、、と。
    儚い望み

    0
    2021年03月06日
  • Avalon -bloom-

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    王道の百合漫画だと思います。
    8話収録されている内の半分ほどが学生もので、社会人の百合も収録されています。
    異世界もの?の百合もあり、珍しく新鮮だなと感じました。
    絵柄もストーリー性も綺麗で面白いと思いますが、個人的にもう少し病み要素のある百合の方が好きだったので、星4にしていますが、十二分に百合漫画として楽しめると思います。

    0
    2020年11月22日
  • 流寓の姉弟

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    母親に捨てられた過去を持つヒロインと不思議な力(願えば行きたい場所や時間に行ける)を持つ少女とその弟の話なのだが、幻想小説のような雰囲気がある。

    0
    2019年09月27日