甘酸っぱい青春幽霊ストーリーが
意外なラストに着地する切なくも痛快な表題作、
妻を愛するがゆえに触れられない夫と
戸惑う妻との夫婦生活を描いた「ある夫婦の記録」など
7編が収録されています。
タイトルのような深い青で製版されており、
優しく丁寧な絵柄やどこか浮世離れした作風に
よく似合っています。
不器用な男性がおっとりした女性の言動に翻弄されて
混乱しているシーンがちょくちょく登場するのですが
どのシーンもなんとも言えず可愛くて
「あたふたする男性」萌えの作者さんなのかな…と
思ってしまいました^^
一見平凡な登場人物が
非凡な潔さや発想で現状を切り開く様が描かれており、
静かな勇気をもらえる一冊になっています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2019年10月22日
心の機微を繊細に絶妙に描く短篇集。
作者、須藤佑実さんは天才だと感じました。私の拙い表現力では伝えきれないほど素敵な作品でした。
まず、絵が繊細できれいで、登場人物たちの心情の機微を表現していました。
次に、物語が秀逸です。好きだという気持ちを、直接言わずに伝えていく表現、とても文学的だと感じました...続きを読む。人物も魅力的に描かれています。
題材は、下手したらファンタジーと呼べるほどに非現実的になってしまいがちな題材もあるのですが、しかし良いさじ加減で現実に立脚して物語を構成しています。
読者である私がぐいぐい引き込まれるような一冊に出会えたことがとても嬉しくなりました。作品全体の魅力と、読みやすさのおかげで、一気に読み進めていました。
他の作品も読みたいと感じました。
Posted by ブクログ 2024年02月18日
表紙や装丁の雰囲気から、もっとサブカルっぽい漫画を想像していたが、中身は胸キュンな少女マンガ的短編集だった。どの話も面白かった! 垂れ目の女性の描写がとても魅力的。