石弘之のレビュー一覧
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ネタバレ
宿主と微生物のせめぎ合い
・宿主と微生物のせめぎ合いは軍拡競争に似ている。
人類は病気を抑え込むために次々と新たな手段を開発してきた。
微生物は薬剤への耐性を獲得することで、ヒトが繰り出す新たな兵器を巧みにかいくぐる。
宿主側はさらに対抗手段を強化しなくてはならない。
・菌が耐性を身につけたということは、抗生物質から生き残った耐性菌が大増殖して猛威をふるうだけでなく、
耐性のない菌までも「耐性遺伝子」を受け取って、耐性菌へと変身する可能性が高まることでもある。
・われわれ人間も、耐性菌を作り出すのに知らず知らずのうちに貢献している。
服用された薬は、全てが体内で代謝されるわけではない。
効果を維持したま -
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Posted by ブクログ
1.感染症についてまともに学んだことがなかったので自分の好きな歴史と合わせて読んでみることにしました。
2.感染症が広がった原因は過密社会の構築、人間の行き来が自由になったことにより、これまで触れることがなかったウイルスと出会ってしまったからです。近代化が進み、社会が変容し、暮らしが変わってしまったからこそここまで感染症が拡がったのだと述べています。つい数十年前までは、ウイルスは撲滅できる存在として認識されていたのですが、今は真逆のことを言ってます。つまり、人間は感染ありきで物事を考えていかなくてはなりません。
この本では、過去にどのような歴史を辿って感染症が拡がってきたのか、感染症が爆発的 -
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Posted by ブクログ
感染症は太古から人類とともにあった。
感染症の大流行は繰り返され、そのたび、人はそれと闘ってきた。
多くの者が犠牲になる一方で、病禍を生き抜いた者が子孫を残した。
やがて、衛生管理が改善し、栄養状態がよくなり、医学や医療制度が発展した。感染症の原因が細菌やウイルスなどであることもわかってきた。
では、人類は感染症に打ち勝ったのか、といえば、もちろん、そんなことはない。
ヒトが感染症と闘うのと同時に、感染症もまた、自身の存在を賭けて戦っているのだ。少しずつ姿を変え、新たな武器を手にして、ヒトの防御の隙を突き。
本書はそんな、人類と感染症の闘いを俯瞰する1冊である。
著者は環境ジャーナリスト・研究 -
Posted by ブクログ
ネタバレすごい。平成30年初版なのに、今回のコロナ流行を見事に予言しているかのような後書きだった。
比較的衛生環境がよい現代の日本で暮らしているから気づかなかっただけで、世界では、エボラ出血熱を筆頭に数多くの感染症がとうに流行していた。また、日本でもかつては天然痘、結核などの流行で何度も人口を減らしてきた。人類の歴史は進化する病原体との戦いであり、今に始まったことではないらしい。
これから衛生環境は少しずつ進化していくのかもしれないが、それ以上に、人口増加に伴う森林破壊や食肉の確保、都市への人口密集など、人間社会は病原体の繁栄に有利な方向に変化しつつある。今回のコロナ流行もある意味必然の出来事なのかも -
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Posted by ブクログ
まさか自分が生きるこの21世紀に感染症が大流行し、世界が混乱に陥るとは思ってもいなかった。本書はCOVID-19流行が始まる以前に出版されたものであるが、著者はそのような新興感染症の出現に警鐘を鳴らしていた。著者からすれば、起こるべくして起きたことと言えそうである。
感染症は人類の歴史の中で常に脅威であり続けたが、近年の医学の進歩により、人類は感染症に打ち勝つことができそうだと幻想を抱いていたかもしれない。しかしCOVID-19により現実を突きつけられた。これまで幾度となく感染症に苦しめられた歴史から学ぶ必要がある。
プロフィールによると、著者は感染症や公衆衛生を専門とする医師ではなく環境史 -
Posted by ブクログ
今から8年程前に単行本が出版された時に本屋さんで見かけた記憶はあったのですが、それ以来あることを忘れていました。当時は日本史に興味があったのでそれほど惹かれなかったのかもしれません。
今ではあらゆる歴史に興味を持つ様になったので、変わったタイトルで「鉄条網」の切り口から世界史を解説してある本なのだろうと思い、また文庫化されていたのでネットで取り寄せて読んでみました。
鉄条網は本来は、自分の農地に野生動物が無断に入って作物を食べない様にという目的で開発されたものですが、時代を経るに連れてさまざまな使われ方がされました。この本を読んで、鉄条網に対する意識が変わったこともありますが、開発者の思い -
Posted by ブクログ
ネタバレ砂はガラスや半導体、鋳物などに欠かせないが、最大の用途はコンクリートの骨材。世界各地で砂の違法採取などが増えており、事件化するようなことも多い。
ブルジュ・ハリファには76万トンのコンクリートが使用されており、その7割が砂。
中国では年間25億トンのコンクリートが消費されている。アメリカが20世紀100年間に使ったコンクリートの総量が45億トンなので、中国の二年分がそれを上回る。
砂漠にはたくさんの砂があるのでこれを使えば砂漠化も防止されて一石二鳥のように思えるが、砂漠の砂は風に吹かれて運ばれていく途中でぶつかりあい、細かくなりすぎている上に表面がツルツルになっているので砂通しが絡み合わず