木畑洋一のレビュー一覧

  • 軍事力で平和は守れるのか 歴史から考える

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    はじめに
    第Ⅰ部 ウクライナから考える
     第1章 ウクライナ戦争はどのようにして起こったのか………南塚信吾
     第2章 NATOの東方拡大は戦争を抑止したのか………油井大三郎
     コラム1 ユーゴスラヴィア紛争からの教訓………山崎信一
    第Ⅱ部 近現代世界史の中の戦争と平和
     第3章 どのような戦争が起こってきたか………木畑洋一
     第4章 軍拡が戦争を呼び起こす………山田 朗
     第5章 戦争を許さない世界を求めて………木畑洋一
     第6章 平和を求める運動はやむことはない………南塚信吾
     コラム2 武力で平和は守れない………藤田 進
    第Ⅲ部 日本をめぐる戦争と平和
     第7章 日本の戦争から考える──軍

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    2023年09月08日
  • 岩波講座 世界歴史 第15巻 主権国家と革命 15~18世紀

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    産業革命論は単なる歴史の解説ではなく、現代的な意義を強く意識した論考です。
    本書のなかで、多くの人にとって一読の価値がある部分だと思います。

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    2023年07月18日
  • 岩波講座 世界歴史 第1巻 世界史とは何か

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    歴史への向き合い方を問い直すきっかけになる本。歴史とはやっかいなもので、時代や立場が違えば、真実や事実は異なり、正解はない。しかしこれこそが学問の真髄であり、今まさに人間が求められている対話の姿勢を示してくれるものではないか。一つの問題に対して異なる視座から複数の答えを見つめる姿勢を学び実践することで、独善的になりがちな主観を揉み解す。これは歴史研究に限らず人生において忘れてはいけない。

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    2022年05月17日
  • 二〇世紀の歴史

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    19世紀末~20世紀終盤の帝国主義世界の動きなどを極めて分かりやすく大きな視点で紹介してくれている良書。

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    2020年01月23日
  • 二〇世紀の歴史

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    帝国主義という思想をベースに、帝国(中心)と植民地(周縁)との関係から、20世紀の歴史、特に帝国主義の現場=植民地の歴史を叙述した本。帝国主義の登場、強化から、反帝国主義≒民族自決思想の萌芽と普及、枢軸国の逸脱と崩壊、帝国の崩壊までがよく整理されている。その中で帝国主義における暴力の実相をえぐり出す。今まで読んだ20世紀の叙述の中で最も分かり易い。そして強烈である。戦後70年を考える上で貴重な一冊になるのは間違いない。

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    2015年06月04日
  • 二〇世紀の歴史

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    20世紀とはどのような時代であったのか。
    本書では1870年代~1990年代初頭までの「長い20世紀」を、支配-被支配関係を軸に、一つの際立った時代として描いていく。

    支配-被支配関係で読み解いていく視角が、個人的にはとにかく分かりやすかった。受験世界史で学んだ出来事が、新たに有機的に結合していくような読書体験だった。個々に知っていたあの出来事この出来事が、次々と支配-被支配関係の論理に見事に乗っかってゆくのは、痛快でさえあった。
    特に第二次世界大戦に突入していった日独伊の行為は、既にヴェルサイユ体制下にあって過去のものとなりつつあった帝国主義的な支配-被支配関係を、自分たちのために再構築し

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    2015年05月01日
  • 二〇世紀の歴史

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    著者はイギリス帝国史を専門とする木畑洋一。

    本書で扱う「20世紀」について、

    起点: 世界が帝国的な支配構造で覆われるようになり始めた時=1870年代

    終点: アフリカの各地域の独立(1990年ナミビア独立)、アパルトヘイト体制の終結、ソ連解体=1990年代初頭

    としている。


    暦の上での20世紀と異なる20世紀論として、ホブズボーム『極端な時代 短い20世紀 1814-1991年』がよく知られている(邦訳タイトルは『20世紀の歴史―極端な時代』)。

    ホブズボームは第一次世界大戦の開始からソ連の崩壊までの期間を「短い20世紀」として位置付けた。木畑はこの「短い20世紀」論は、「あ

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    2015年02月15日
  • 二〇世紀の歴史

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     こういう世界史の本というのは、図解雑学本なるビギナー向けの本か、プロ向けの専門書かに二極分化される傾向がある。それでも、本書は新書サイズで20世紀、特に帝国主義が勃興し終焉した1870年代から1990年代までの世界の歴史を(特に、国民国家体制を作り上げ、第1次世界大戦や第2次世界大戦などに代表される近代グローバリゼーションの波を)、コンパクトに概観できるようにまとめられている。更に、各時代の支配/被支配の様相について、南アフリカ、アイルランド、沖縄の様子を章末に定点観測という形で述べられている。
     特に20世紀の世界史から、国際関係論やグローバル化、冷戦体制が崩壊してから現代的な問題として顕

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    2015年02月15日
  • 二〇世紀の歴史

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    本作は、20世紀を振り返る「世界史を一定程度鳥瞰する」というような一冊である。欧州諸国、アジア、アフリカ、米国、太平洋と広い話題を要領よく集めている。細々とした用語を覚えるようなことに四苦八苦するのではなく、こういうような「世界史の一時期を鳥瞰」という論に触れて、「私達が生きている世界は、どういう経過で今のようになって来たのか?」と考えることが、「歴史を学んでみよう」とすることの“眼目”なのではなかろうか?そうした意味でも、多くの皆さんに本書をお奨めしたい。

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    2014年11月06日
  • 岩波講座 世界歴史 第16巻 国民国家と帝国 19世紀

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    佐藤忠良氏のイラストがたまらなく素敵で。
    装丁の赤みがかった藤色の空は、
    ワーニャの不安な気持ちを表現しているのかなー?なぁんて、
    あれやこれやと勝手に想像したりしながら楽しんでいます。

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    2013年09月11日
  • 二〇世紀の歴史

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    本書の特徴は、ホブズボームの「短い20世紀」に対し、「長い20世紀」という観点から、帝国主義を中心的な観点とし、歴史を記述することにある。帝国主義を中心に据える以上、西洋中心的な記述では不十分であるため、アジアやアフリカなどの地域も含めて、幅広く世界史を展開している。

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    2025年11月07日
  • 岩波講座 世界歴史 第13巻 西アジア・南アジアの帝国 16~18世紀

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    サファヴィー朝、オスマン帝国、ムガル帝国の3つの国家についての本。特にオスマンとサファヴィーの記述が多かった。
    どれも単一民族の国ではなく、様々な宗教の民衆を抱えた国であったが、その中で一般民衆がどのように他宗教の人と暮らしていたのか、異なる宗教の民を国家がどのように統治していたのかという点に重きが置かれた内容になっていたように思う

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    2025年08月29日
  • 二〇世紀の歴史

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    タイトルが近代史ではなく二〇世紀の歴史であることがこの本の特徴だった。
    歴史の単語としての帝国しか知らない私にとって、今もそれが帝国に当てはまるような動きがあることを知る機会になった。

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    2024年09月01日
  • 二〇世紀の歴史

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    ネタバレ

     20世紀を「長い20世紀」として捉え、帝国主義体制が広がった頃1870年代から冷戦が終結した1990年代までを描いた作品。当時の世界がどのような流れであったのか手に取るようにわかる作品

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    2024年01月11日
  • 岩波講座 世界歴史 第14巻 南北アメリカ大陸 ~17世紀

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    全く興味関心の無かった分野をあえて読む。
    意外に興味深い内容で面白かったな。
    時間と金あったら南米行きたいな

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    2023年07月29日
  • 二〇世紀の歴史

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    本書では20世紀を「帝国主義の時代」と位置付けている。
    帝国主義とは、「一つの国家または民族が自国の利益・領土・勢力の拡大を目指して、政治的・経済的・軍事的に他国や他民族を侵略・支配・抑圧し、強大な国家をつくろうとする運動・思想・政策」などと定義づけられている。第二次大戦前の日本は、韓国・台湾・中国、その他のアジアの国々を侵略・支配・抑圧しようとしており、自ら大日本帝国と名乗っていた通り、帝国主義国家であった。
    20世紀が帝国主義の時代であったということであるが、帝国主義の流れ・動きは、実際の暦上の20世紀とは少しずれている。帝国主義的な動きは、まず、ヨーロッパ諸国がアフリカ諸国を分割・支配し

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    2023年04月09日
  • 岩波講座 世界歴史 第1巻 世界史とは何か

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    読み応えのある論文が満載の分厚い本だが、歴史についての新しい側面を示唆してくれると感じた.冒頭の、小川の"展望"は歴史を遡った時点からの膨大な展望を噛み砕いて教えてくれる力作であり、本講座の展開が予測できるような位置づけたと思う."焦点"で示された「ジェンダー史の意義と可能性」「ヨーロッパの歴史認識をめぐる対立と相互理解」が楽しめた.後者は西側へ移ってきたポーランドの歴史を概括しており、ウクライナに焦点が当たっている現在、非常にタイムリーだと感じた.歴史に関するWebの紹介も嬉しい情報提供だ.

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    2022年04月24日
  • 二〇世紀の歴史

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    ネタバレ

    帝国主義が中心となった長い20世紀を様々な角度から網羅的に記した一冊。
    20世紀の歴史については解釈を巡って論争が絶えない部分であるが、
    どのような意見であろうとも、とりあえず議論の叩き台になりうる良書であると思う。(逆に言えば、教科書的ではある。)

    帝国主義諸国だけでなく、被支配側の視点も取り入れられており、
    特に両者の性格を帯びたアイルランド・南アフリカ・沖縄を各章の最後に定点観測しているため、マクロな視点とミクロな視点を合わせて読んでいくことができる。

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    2020年01月08日
  • 二〇世紀の歴史

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     1870年代以降の世界史を「長い20世紀」という枠組みから「帝国」と植民地・従属地域の支配・被支配関係の変容を軸に叙述している。エリック・ホブズボームの「短い20世紀」論が第一次世界大戦~冷戦終結までを「極端な時代」と規定し、それ以前の帝国主義形成期との「断絶」を重視するのに対して、本書の「長い20世紀」論は19世紀後半から第二次大戦までの「帝国世界」の連続性を強調し、大戦以後冷戦期の歴史を脱植民地化=「帝国」の解体過程と捉えているのが特色(それ故に20世紀末以降のアメリカを中心とする世界秩序に「帝国」概念を適応させる議論には否定的)。また、グローバル化と国民国家の形成を一体の関係とみなし、

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    2015年06月24日
  • 二〇世紀の歴史

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    ヨーロッパ諸国によるアフリカ支配の始まる1870年代から冷戦の終了となる1990年代始めまでの間を「長い20世紀」と位置づけ、欧米列強の帝国主義から帝国主義的性格を持った米ソ両超大国の冷戦の終了までを位置付けた。
    できるだけこの時代を多面的な視点で見ようと試みる著者の意欲がみられる点、好感度の高い歴史概要書となっている。

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    2015年02月22日