木地雅映子のレビュー一覧

  • ねこの小児科医ローベルト

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    中学年向けのファンタジー児童文学。私はこういう作品好きだな。小学生だったらすごくわくわくしただろうなと思う。

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    2023年05月30日
  • ステイホーム

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    勉強は好きだけど、学校には行きたくない。うるさい子や意地悪な子、それを見過ごす教師、そんなあれこれがストレスで、静かに勉強したいるるこは、コロナ休校で気持ちが楽になる。でも、働いている母の負担になっていることも自覚していて、休みは嬉しいけど、素直に喜べない…
    そんな思慮深くて優しいるるこが、突然実家に帰ってきた伯母の聖子さんと一緒に、古い家のリノベーションに取りかかる。
    澱んでいた空間を一掃して、どんどん魅力的な空間に変えていってしまう聖子さんの働きっぷりが気持ちいい。
    親に放置されている姉妹や、勝手に住所を調べ上げて姉妹をるるこの母に預けてしまう同僚、祖父との別れなど、心が痛くなる出来事もあ

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    2023年05月24日
  • ねこの小児科医ローベルト

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    最近読んだ『氷の海のガレオン』が素晴らしく好きだったので、同じ作者のものを探して読んだ。

    気ままで理知的な猫、という猫が好きな人がもつイメージ通りの猫だった。

    最後の2ページの美しさが際立っている。

    「いいものには終わりがある」というメアリーポピンズを思い出した。終わってしまって寂しいけど、寂しくない。

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    2022年03月17日
  • ねこの小児科医ローベルト

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    弟のユウくんが夜中に病気になりました。あわてて電話帳でみつけた「松田ローベルト」という小児科のお医者さんにきてもらうことに。ところが、バイクに乗ってやってきたのは、なんと猫!でも、テキパキと指示をする猫先生に、驚く暇もなくて…。
    魅力的な挿絵で、より面白く感じます。

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    2019年08月04日
  • あたたかい水の出るところ

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    「和菓子のアンソロジー」の中の作品で知った作家さん。
    評価は分かれるようだが、私は好きだった。
    現代版シンデレラストーリーと言えなくもない。

    解説で書評家の吉田伸子さんが、友人から聞いた「身近な人から尊重されずに生きて来た人」という表現を、この主人公に当てているが、本当にその言葉がしっくりくる。
    この世の中、そのように感じて生きている(来た)人は多いのではないか…そういう人に希望を与える話だと思う。2019.7.15

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    2019年07月15日
  • あたたかい水の出るところ

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    何の先入観も期待もなく読んだけど引き込まれてあっという間に読んだ。 風呂も温泉も好きだから、こんな風呂に入りたいなあと思った。読みやすくて心がふわりとする。良い話だった。 主人公以外の家族にとっては完璧バッドエンドなんだけど、まああれはしょうがない。

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    2017年12月25日
  • あたたかい水の出るところ

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    タイトル買いした作品。初めての作家さん。はじめの方は、ずっと不安な気持ちで読んでいたけど、後半にかけてどんどん幸せ感が膨らんで嬉しかった。ところで、おのとんじゃう描写がいきなりすぎてどうも入り込めなかった…

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    2017年04月11日
  • あたたかい水の出るところ

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    近所の銭湯「松の湯」が大好きな高校生・柚子。
    家の中はゴタゴタしてて、来年の就職にもやる気がなくて、お腹の中でヘビを飼ってる変な女の子。
    ファンタジー、ドラマ、恋愛といろんな要素が無理やり?詰め込まれた話だった。

    2018/01/04再読。
    主人公が3人姉妹の真ん中っ子だからかな?なんか気になって読んじゃう。周りと折り合い付けながら、時には愛想笑いもしながら問題を見て見ぬふりする柚子、ちょっと親近感。

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    2018年01月04日
  • 黒ばら先生と秘密のはらっぱ

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    ネタバレ

    周りから浮いていて、ぼんやりと生きているように見える長谷川はんな。彼女のアイデンティティの確立を描く。

    母親を亡くした娘に対する父親の存在感が希薄。
    児童書と勘違いして読みはじめたのと、はんなの視点で語られているのとで、全体を把握できたのは終盤になってから。

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    2025年12月17日
  • 黒ばら先生と秘密のはらっぱ

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    何を伝えたいかよく分からなかったという感想。子供目線での経験は曖昧なことが多い?見てる世界が違うんだなというのは改めて考えるとそうなんだなと思った。後半の方の衝撃事実には驚いたけど、かといってそれに対してどう思うかと言われたら特になという感じだった。保育園の描写は本当に終わってると思った。自分たちの保育園はどうだったのだろう。子供の頃の記憶が何もないから思い出そうにも思い出せないな。
    次帰省したら小学校まで歩いて行ってみようかな。
    懐かしい気持ちになれる本だった。作者がどんな経歴の人でどんな本を書いてるのかはすごく気になった。
    私の感受性ではあまり深く感動できなかったです。申し訳ない。

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    2025年09月27日
  • 黒ばら先生と秘密のはらっぱ

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    保育園に通っていた頃の思い出話という語り口。
    人員不足でヒステリックで、ひどい環境の保育園だけれども、新任のローズ先生によって、主人公の日々が暖かく優しく広がっていく。
    どこまでが現実でどこからが空想かは分からないけれど、
    先生の愛情が主人公を承認し、満たしてくれたことで、生きる力をくれたのだと思う。

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    2025年09月15日
  • 黒ばら先生と秘密のはらっぱ

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    どんよりした保育園に、ステキなローズ先生が来た!あの頃の私は、世の中をどんなふうに見ていたのかな。こんなふうにメルヘンチックなこと、考えていたのかな。

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    2025年08月26日
  • ぼくらは、まだ少し期待している

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    ネタバレ

    いい、キャラクターもいいし、テンポもいいし、読んでて楽しくなるような主人公の語り口調もよい。いいこと言ってるし、伝えたいことも分かるし、伝わる。泣きそうになった部分もある。いい、いいんだけど、小説って感じがしなかった。学術書?を子供向けに書き換えたような、そんな印象をもってしまった。進研ゼミのマンガみたいな。

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    2025年07月30日
  • ステイホーム

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    児童書と侮るなかれ、これがなかなか面白い。

    主人公は小学5年生のるるこ。
    学校生活を楽しいと思えないるるこにとってコロナの全国一斉休校は、むしろ歓迎すべき出来事だった。

    不謹慎さを感じていたるるこだったが、母の姉・聖子の出現で生活が一変する。

    聖子と共に物で溢れかえっていた古い家のリノベーションに取り組むるるこ。
    庭で伸び放題になっていた木々が剪定され、家の中が見違えるように綺麗になっていく過程が爽快。

    居場所が整い、るるこの強張っていた四肢が解放され、柔らかに変化した姿が嬉しい。

    思春期の心の揺れを繊細に描いた作品。

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    2023年08月19日
  • ねこの小児科医ローベルト

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    ある夜中、突然弟の具合が悪くなった。すぐに往診に来てくれたお医者さんは、なんと白黒ブチの猫だった!
    猫医者ローベルトは腕もいいし、人柄(猫柄)もよく信頼できる感じ。そしてその日から、まるで前からいたかのような顔でその家の飼い猫として暮らす。
    こんなお医者さんいたら世の中の親は安心なんだけどなぁと思う。お医者さんの時は2本足のヒトっぽい姿だけど、一夜明けて飼い猫になった時は普通の猫の姿なのも不思議。
    そしてラスト、またお医者さんとして出て行くローベルトとの別れ。
    大人も読める素敵な絵本。

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    2023年01月20日
  • あたたかい水の出るところ

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    毒親のお話かと思っていたら突如として幽体離脱が始まり、少女漫画もビックリなシンデレラストーリーが展開されて毒親とはどうなったかわからんまま終了。
    待て待て待て待てぃ、何が主題だったんだ。
    解決しようよ、小説なんだから。

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    2022年08月17日
  • あたたかい水の出るところ

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    友達と遊ぶより一人で銭湯に行くのが好きな女子校生。
    優秀な妹のことしか頭にない母、存在感のない父、合コン命の姉、わがまま放題の妹。
    何もぴんとくるものがない将来。
    すべてを忘れて幸せになれる銭湯で出会った一人の大学生。
    彼との出会いが彼女の人生を大きく変えていく。

    居心地が悪いなんてものじゃない家庭環境は、読んでいてしんどくなりました。
    なぜここまで押し付けられて黙っていられるのか。
    黙っていることが身を守る手段ってことなのか。
    家族の問題、恋愛、進路、悩みが尽きない日常で唯一の癒しというか居場所なのが銭湯。
    そういう場所があるって、すごく大事。

    中盤過ぎて、なんとなく先が読めた気がしまし

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    2020年08月03日
  • ねこの小児科医ローベルト

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    夜中に急に具合が悪くなった弟。やって来た夜間専門の小児科医は猫だった。

    小さな子どものいる家庭なら一回は経験するであろう緊急事態。親にとっては一大事。幼い姉にとっても不安がつのります。そんな状況からほっとするお話に変えてくれるのが木地さん。リアルな挿し絵が現実感を増します。
    読者層を小学校低学年を想定しているようだが、そのくらいの子はどう感じるのかなぁ。

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    2019年05月27日
  • あたたかい水の出るところ

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    青春温泉小説。
    入浴の描写に力が入っていて面白い。あと、主人公のキャラクターも、なんともいえない浮き世な感じがよかった。その主人公の一人称でも物語が崩壊しないのは、代わりに周りの人物たちが人間味溢れているからか。バランスはとてもよい。
    『~ガレオン』や『悦楽の園』のような衝撃はないが、のんびりした読書にはもってこい。
    3-

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    2015年04月25日
  • あたたかい水の出るところ

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    血の繋がり、親と子、家族という枠組みにずぶずぶに沈まなくてもいいのだ、自分を大切にしてあげなければ、と思うと同時に、どうしようもなく家族が持つ縛りを目の当たりにする。親も子供も一個の人間で他人だという当たり前を思い出す。千差万別の家庭というか人生のひとつの答えとしての柚子。
    後半は少女漫画か!っていうラブラブぶり。幸せに向かっていけそうでよかった。

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    2015年02月15日