陣崎草子のレビュー一覧
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すごく、すごく。あまりにもいいのでびっくりしてしまった。
頭がよくて、グループに入らなくても平然としているチィちゃんと
ちょっとのんびりでごく普通な女の子、カン子。
ふたりは少しずつ距離を縮めていき、あるときチィちゃんがカン子を競馬場に誘う
それから家庭環境がめまぐるしく変わり、
別れ、進路。
ありきたりな内容にみえてそうでない
芯がものすごくしっかりしている。
チィちゃんのさっぱりしたところ、凛としていて、しっかりもので強がりなところ
カン子の臆病なところ、普通の女の子が抱える普通の悩みなこと、
すべてがいとおしい。
ほっぺにチュウしたくなる小説 -
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陣崎草子さんの児童文学書ですね。
中学一年生の真矢は、飼い犬のフリ蔵の散歩で、千枚山に登っていたが、あやまって1・5メートル下の沢に落ちた。動けなくなった真矢を、助けようとしたフリ蔵も、沢に滑り落ちて、脚を怪我してしまう。助けを呼ぼうとするが、身体が動かない。意識を失う前に、近くに野犬がいるのに気がつく。片目で首に青い首輪を着けている。ウオオ、オオー!ウオーンと遠吠えを響かせているのを聞きながら気を失う。
気がついたら、病院だった。青い首輪の野犬の遠吠えで、騒ぎになり、そのおかげで助かったようだ。
こうして『青』と名付けた野犬と真矢の物語が始まる。
野犬狩りが、町で持ち上がり、真矢は『 -
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ネタバレ小学6年生〜
主人公カン子はクラスで流行りものには靡かず、グループにも入らない一風変わった空気を醸す女の子チィちゃんに惹かれ、友達になってゆく。
チィちゃんの趣味は競馬…最初は戸惑うカン子だがチィちゃん同様競馬に夢中になる。
ギャンブルはまだできないけれどそれより、ジョッキーや競馬馬や緑の競馬場が彼女たちをひきつける。
このあと違う中学に行くことになったり、父親の失踪とその理由、転校、転校先でのチィちゃん、カン子の進路、美術部顧問とのやりとりなど、高校二年生までの短い中に色んな出来事が描かれている。
実際この季節は駆け足で過ぎてゆくのであります… -
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ネタバレサンタクロースの代わりに牛がやってきて、しかもおっさんで、しかも関西弁を喋り、最終的には家に居座るという。
個人的に共感したのはお父さんが仕事で失敗してばかりですぐ転職するところ。で、お母さんはでていってしまっているんだけど、なんとかタクシーの運転手っていう天職がみつかり、うまくいってるあたりが、希望を持てた。
お父さんは元バンドマンで、ギターをやっているのだけど、
四郎の同級生、レラミのアイドルになりたいプロジェクトに関わり、
牛のおっさん、ドラムが得意な四郎で、バンドデビューし、はちゃめちゃな歌なんだけど、有名になり、結果、出て行ったお母さんを呼び戻すのに奮闘する事になる。
この本で思う -
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児童文学というジャンルになるのですが
なんとなく 狼?系の お話かしらと (表紙から勝手に想像して)
思って読んでみました。
狼が出てくるというのではなく
野犬(ルーツは狼)と 中学生の男の子と
その子の飼い犬である 老犬との 交流のお話でした。
ファンタジーのように 犬たちが 喋るわけではないので常に 人側からの 目線の内容でしたが
子どもと 大人の 立場の違いからの
衝突 そして 子どもたちの しがらみがないので
軽い起動力は 読んでいて気持ち良いですね。
悲しい結末になりましたが
そこから 子ども達が どう成長していくのか
希望を見出せる お話でした。