あらすじ
芝生のグリーンに彩られた、いとおしい日々「この人、カッコイくない?」チイちゃんが指さしたのは、派手なピンク色のヘルメットを小脇にかかえ、これまたピエロの衣装みたいに派手なカラーリングの服を着た男の人が、馬のとなりに立って笑っている写真だった。「いっしょに行かへん?競馬場……」それは今まで友達から受けたどんな誘いよりも新鮮さとおどろきのあるものだった――。
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Posted by ブクログ
90点。ポスト草野たき。デビュー作にしてこの完成度!!
とってもきれいな表紙だと思ったら、この表紙の絵も作家自身の手になるものだった。
自叙伝的な小説なのか、リアリティがあり、感動した(まあ、涙腺は弱いほうだが)。
べたべたしない女子の親友同士の関係や、主人公が将来に悩むところなど、ぜひ思春期の女子にすすめたい。
主人公がまさに「ザ・普通」という感じなので女子であれば万人に薦められると思う。反面男子に薦められるかどうかは???
中学生あたりになると、女子向けの本、男子向けの本とぱっきりわかれてきてそれもさみしい。
Posted by ブクログ
読んでる間も読後もなんか胸がいっぱいになった。チイちゃんはやるせないしカン子はかわいいし、大人たちもダメで情けなくて、でも愛がある。思い出と未来が輝くようなラスト。すっごい良かった!
Posted by ブクログ
すごく、すごく。あまりにもいいのでびっくりしてしまった。
頭がよくて、グループに入らなくても平然としているチィちゃんと
ちょっとのんびりでごく普通な女の子、カン子。
ふたりは少しずつ距離を縮めていき、あるときチィちゃんがカン子を競馬場に誘う
それから家庭環境がめまぐるしく変わり、
別れ、進路。
ありきたりな内容にみえてそうでない
芯がものすごくしっかりしている。
チィちゃんのさっぱりしたところ、凛としていて、しっかりもので強がりなところ
カン子の臆病なところ、普通の女の子が抱える普通の悩みなこと、
すべてがいとおしい。
ほっぺにチュウしたくなる小説
Posted by ブクログ
小学6年生〜
主人公カン子はクラスで流行りものには靡かず、グループにも入らない一風変わった空気を醸す女の子チィちゃんに惹かれ、友達になってゆく。
チィちゃんの趣味は競馬…最初は戸惑うカン子だがチィちゃん同様競馬に夢中になる。
ギャンブルはまだできないけれどそれより、ジョッキーや競馬馬や緑の競馬場が彼女たちをひきつける。
このあと違う中学に行くことになったり、父親の失踪とその理由、転校、転校先でのチィちゃん、カン子の進路、美術部顧問とのやりとりなど、高校二年生までの短い中に色んな出来事が描かれている。
実際この季節は駆け足で過ぎてゆくのであります…
Posted by ブクログ
競馬場にはもともと行ってみたいと思っていたけど、これを読んでもっと行きたくなった。
きれいだという芝や馬の毛並を見てみたい。
あと主人公の、学校以外で楽しい時間をもつと余裕ができる、という感覚は本当に共感した。
そういうものがあるんだと誰に言わなくても、自分の中で思っているだけでも少しは気が楽になる。
Posted by ブクログ
主人公カンちゃんとチイちゃんの友情を小学6年生から高校生まで描いた青春小説。チイちゃん強い!
友情をつないでいるのが「競馬」という、いっぷうかわった話。もともと、著者は画家でもあり表紙の絵も担当。きれいです。