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片目の青――その存在が、中学一年生の真矢には気になってしかたなかった。真矢は連日、片目犬と出会うために千枚山を訪ねた。そんななか、保健所と猟友会が野犬捕獲に動きはじめたことを知り、クラスメイトの沙雪、壮大も加わって阻止作戦を練ることに。真矢を突き動かしていた大人への反抗心が、青とフリ蔵、クラスメイトとの交流を通じて、いつの間にか大人になりたい、たくましくなりたいという気持ちに変わっていく。
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Posted by ブクログ
陣崎草子さんの児童文学書ですね。 中学一年生の真矢は、飼い犬のフリ蔵の散歩で、千枚山に登っていたが、あやまって1・5メートル下の沢に落ちた。動けなくなった真矢を、助けようとしたフリ蔵も、沢に滑り落ちて、脚を怪我してしまう。助けを呼ぼうとするが、身体が動かない。意識を失う前に、近くに野犬がいるのに気...続きを読むがつく。片目で首に青い首輪を着けている。ウオオ、オオー!ウオーンと遠吠えを響かせているのを聞きながら気を失う。 気がついたら、病院だった。青い首輪の野犬の遠吠えで、騒ぎになり、そのおかげで助かったようだ。 こうして『青』と名付けた野犬と真矢の物語が始まる。 野犬狩りが、町で持ち上がり、真矢は『青』も捕まって殺されるのではないかと、心配する。 意外な繋がりで、同級生たちと、野犬狩りをくい止める作戦を練ることになるが? 難しい年頃の中学生の世界を描きながら、野犬問題にも取り組まれた作品です。 野犬を殺処分にするのは、感情的には、可哀想な気がするのは、子供も大人も同じですが、手をこまねいていたのでは、問題の解決には成りません。すべての野犬を、保護して譲渡先を探すのも限界が有りますね。難しい課題を、温かく描き出されています! この本を通して、中学生たちの心模様と、大人たちの様々な思惑を、感じる事が出来ました。
児童文学というジャンルになるのですが なんとなく 狼?系の お話かしらと (表紙から勝手に想像して) 思って読んでみました。 狼が出てくるというのではなく 野犬(ルーツは狼)と 中学生の男の子と その子の飼い犬である 老犬との 交流のお話でした。 ファンタジーのように 犬たちが 喋るわけではないの...続きを読むで常に 人側からの 目線の内容でしたが 子どもと 大人の 立場の違いからの 衝突 そして 子どもたちの しがらみがないので 軽い起動力は 読んでいて気持ち良いですね。 悲しい結末になりましたが そこから 子ども達が どう成長していくのか 希望を見出せる お話でした。
草の上で愛を、を読んですごいすごい、と興奮したのが最近のように思えたけれどそれもずいぶん昔のことになるんですね。 こちらはまず装画の池田進吾さんの絵が印象的。 中学一年生という、思春期、反抗期真っ盛りな頃のこと。大人への強い怒りを感じつつ自分自身大人への一歩を踏み出すような、そんな一冊。
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