山村浩二のレビュー一覧
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原作は明治37年発表
アダム・カバットにより現代仮名遣いにされ、台詞に話者名が付記され、山村浩二によって挿絵がほどこされて読みやすくなっている。
若者が大鮟鱇を売るため天秤棒に掛けて月夜に歩いていて、肝を食べようと口に手を入れて引き出したところ、妖しい美女が現れて同道し、殿様(侯爵)に取り入ってお方様になる。
心配した若者らが見に行くと、殿様は美女のために健康を害し、美女の口から吐く炎で屋敷は火事になる。若者らが殿様を助け出し、焼け落ちた家屋の下敷きになった美女の死体を海に捨てたところ生き返り、なぜか天から神将が降り「世の災いを除くため」に殿様に弓で美女を射させようとするが果たされず、美女は -
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ネタバレずっと住んでいた化野原一帯が巨大団地となり、妖怪たちは怒り困惑。市役所へ相談に行ったヌラリヒョンは地域共生課の野中さんから団地で暮らしませんかと提案される。
公園の池のかっぱ、ペントハウスの天狗。
そしてヌラリヒョンは7人家族としてB棟地下十二階での新生活が始まった。
見越し入道のおじいちゃんややまんばおばあちゃんがウッカリやらかしてしまったり、その悪びれない感じにニヤニヤする。
妖怪たちの得意なことで団地を守り、一緒に暮らしていく。良い環境だな。
シリーズ1作目なので人物紹介でアッサリ終わったから次作からが楽しみ。
「いない」って思って暮らしてるけれど、もしかして?
月のない夜、団地の -
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ネタバレ食べなくても平気だけど、食べられないというわけでもないんです。
ピックニックといえばおむすびだし、
パーティといえば御馳走!ってことで
いろいろ楽しんじゃってる妖怪さんたちがかわいい。
そもそも後からきたのは人間であって、
共生っていったって、水害から守る、とか電気つくる、とか
妖怪さんたちが人間のためにしてくれてることの方が大きいというか・・・。
そのへん不満も言わず、いいのか?っとちょっと思ったりも。
おおかみはしごはすごかった。
どちらかというとぬらりひょんさんの仕事っぷりが読みたい。
あ、絵がなかなか変わった感じで・・・と思っていたら
「頭山」のひとだったのでビックリ。
なるほど、 -
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化野原団地(あだしのはらだんち)には妖怪一家の九十九さんたちが住んでいる。そもそも、この化野原は野原と雑木林で、たくさんの妖怪たちが暮らしていた。そこへ人間たちがいきなり団地を作り始めた。住むところを追われそうになった妖怪の代表としてヌラリヒョンが市役所に建設中止の直談判に行く。あちこちをタライマワシにされたあげく、たどりついた『地域共生課』で、担当の野中さんから、いっしょに団地に住みましょうと提案される。
もともと家族ではなかったヌラリヒョン・やまんば・見越し入道・ろくろっ首・アナノジャク・サトリが家族となり、人間たちと共生し始める。
日本古来の妖怪たちが次々登場。
団地開発で住処を追わ -
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ファンタジーの体裁を借りた、新しい経済モデルの提案。
児童書のような文体なので正直読みづらいが、
内容はしっかり経済。
インターネット型=アンチ中央集権型の理想の国が舞台。
そこでは警察や中央銀行などの国家権力が存在せず、
貨幣は労働や個人の信用を基軸にした地域通貨のようなものを
誰もが自由に発行できる。
ここでいうインターネット型というのは、中央に強力な権威を持たず、
個人同士が緩やかに、自由に繋がっていて、
性善説に基づく自浄作用で犯罪も無くなるというもの。
この手のユートピアは以前も村上龍「希望の国のエクゾダス」や
アーネスト・カレンバック「エコトピア・レポート」にも描かれたが
個人