中里京子のレビュー一覧

  • 肥満の科学 ヒトはなぜ太るのか

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    ネタバレ

    非常に勉強になる良書なので、一読を推奨する

    1) 全体要約(本文)
    本書は、進化適応的な「サバイバル・スイッチ(脂肪スイッチ)」が現代の食環境で慢性的に作動し、肥満・脂肪肝・高血圧・2型糖尿病・炎症・認知機能低下などを共通メカニズムで説明できると論じる。中心となるのは、果糖摂取や体内産生果糖が誘発する尿酸上昇とミトコンドリア機能低下、ATP不足感であり、これが空腹・渇き・摂食行動亢進・省エネ代謝・脂肪合成促進を同時に駆動する。対処は、液体糖の遮断、高GI・過度の塩・過剰なうま味の抑制、十分な飲水、ゾーン2中心の運動、コーヒー・緑茶・オメガ3・適量ビタミンC等の組合せを、継続可能な生活設計とし

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    2025年10月30日
  • 運動の神話 下

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    上巻はちょっと退屈だったが下巻はしっかり読めました。運動は薬。しかも心身に効果のある薬です。運動せずにはいられませんね。

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    2025年10月22日
  • 肥満の科学 ヒトはなぜ太るのか

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    何故太るのかというシンプルな問いに答えを出す
    人間の体の中で果糖を作り出すと言うプロセスが明らかになるあたりがミステリーっぽくて面白い。
    ただ結論はいつも残酷だ。

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    2025年05月02日
  • 昆虫絶滅

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    虫が嫌い、と言う方がおられるのは理解できます。でも、嫌いだからと言って、殺してしまえまで行ってしまうのはどうでしょう。
     私の尊敬している虫博士が、憂い顔で話してくれました。最近のホームセンターの殺虫剤売り場に並ぶ数々の劇薬、忌避剤の多様性にため息が出てしまう、ともおっしゃておられます。
     虫を殺すことは、周りまわって(それも驚くほど速く)人類を殺すことになってくる。
     それを考える端緒として この一冊を紹介してくれました。

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    2025年02月04日
  • DNA再起動 人生を変える最高の食事法

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    自分の知らないことばかり書いてあったので、とても為になりました。
    食べた方が良い食べ物を、文章に書いてあり、それを表にまとめてくれているので、とても分かりやすかった。

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    2024年12月03日
  • 運動の神話 下

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    カロリー消費のために運動しなきゃって思ってたのに、無駄なカロリー消費を人間は避けるから運動するのが難しいっていうパラドックスがあるってことに全く気づいていませんでした。非常に面白かった。

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    2024年10月29日
  • 運動の神話 上

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    健康になるために運動をするという固定概念を持っていたのだけれど、この考え方はひどく現代的なんだなと思った。
    本書の後半で出てくる「反応的攻撃性」と「能動的攻撃性」という概念は非常に面白く示唆に富むものだった。
    武器が身体の延長線上にあるため、武器を前提としている我々の身体は祖先と比べて弱体化しているというのが上巻の結論なので、下巻でどう話が進むのか非常に楽しみ。

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    2024年10月29日
  • 運動の神話 上

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    # 運動がヒトとしての文化かどうか、考えさせられた一冊

    ## 面白かったところ

    - 「運動」 == 「ヒトにとってよいこと」に切り込みを挿れるあたりのセンスがもう面白い

    - 座ることや睡眠、エネルギーのライフサイクルを含めた、人間の分析が面白い

    ## 微妙だったところ

    - 特になし

    ## 感想

    食料や領土に命を差し出す必要がなくなって、たかだか数百年を生きる我々にとって、運動という記号が必要になってしまった。

    かつては、「生きるために必要だから動く」というシンプルな答えが、今は産業・商業化されたスポーツであったり、エクササイズでありふれている。

    動物としてのヒトに求められた運

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    2024年10月01日
  • 昆虫絶滅

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    私は虫が嫌いで、どちらかといえば『昆虫絶滅』してほしい側の人間である。
    しかし、自分が嫌いだからといって何も昆虫について知らないのに絶滅を願うのはひどすぎるので手にとってみた。
    結果、自分の考えは大きく変わり、「絶滅しないでほしいし、なんならもっと増えてください!」と叫ばずにはいられない。
    昆虫には我々人間の食に関わる様々な役割があり、本当に様々な特徴を持った者がいることがわかりやすく、多くの例や引用を用いて説明してくれる。
    大好きにはなれずとも、興味を持ち続けて絶滅阻止のお手伝いができればいいなと考えさせられた。

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    2024年09月19日
  • 運動の神話 下

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    ネタバレ

    運動に関して私たちが抱いている態度は神話に過ぎない 

    “現代の産業化された運動に対するアプローチは、身体活動に関する進化論的・人類学的な視点を無視あるいは誤って解釈しており、誤解、過大評価、誤った論理、散見する誤り、そして許しがたい責任転嫁により損なわれているという事実を、論拠を挙げて明確にしたい。”(p.16) 
     
     著者は、文明が発達した現代社会において、人間が運動するのは正常なことであるという神話のもとで「私たちは運動をしたがってあたりまえだ」、「私たち人間は運動をするために生まれてきた」という、運動愛好者による誤った吹聴や誇張された表現も多く、そのことは運動しない人々に手を差し伸べ

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    2024年03月04日
  • 昆虫絶滅

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    前から研究者レベルでは言われていたことだが、昆虫の絶滅は危機的な状況にある。
    解決に向けて進める方法のヒントに、自分が小説の中で作った昆虫憲法もあると思う。そういう意味で自分の仕事も重要だと感じた。
    危機感をもったが、読後の印象は爽やかで、未来に可能性も感じた。

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    2023年12月19日
  • 憎悪の科学 偏見が暴力に変わるとき

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    「憎悪の科学」読んだ kawade.co.jp/sp/isbn/978430… 誰もが持つ嫌いという感情が、強い憎しみに変わったりさらにある人は暴力や殺人を起こすのは何故なのか、一線を越えるきっかけは何か、越えない人との違いは何か、脳科学にフォーカスして論じててすごくおもしろい(つづく

    性犯罪者のように脳の先天的な特徴が原因かと思いきや、後天的つまり生育環境とか成長過程で決定的な体験を重ねてするとか、トラウマの共有による強い帰属意識(信仰心も)とかによって脳反応が次第にカスタムされていく、というのが驚き。事例がどれも陰惨でしこも実例なのでものすごい疲れながら読んだ

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    2023年10月08日
  • 憎悪の科学 偏見が暴力に変わるとき

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    著者は英国カーディフ大学の犯罪学教授。
    同性愛者でもあり、そのことで暴行をされたことをきっかけに研究者の道を目指す。

    研究の結論が、憎悪の根底には偏見があるということ。

    偏見は全員にあるけど、行動にする人しない人の違いとは?
    偏見はどんな時に憎悪に変わるのか?
    を探る憎しみの科学。

    憎しみを持った個人が集団になると、私たちvs彼らという対立を作り出す。
    集団になると没個性化といった個人と集団の壁が曖昧になる現象が起きる。
    そのため、群集心理として個人の責任が希薄化する。

    集団は怒り、怖れ、屈辱、恥、共感の欠如といったネガティブな感情も助長する。
    最終形態には相手の絶滅があり、ナチスドイ

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    2023年04月08日
  • 運動の神話 下

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    (上巻より続く)
     パートⅢは3章を割いて持久力が取り上げられる。ランニングを趣味とする自分としては最も興味深く読めた部分。
     ウォーキングを扱う章では、「代償性代謝」即ち運動を多くすると安静時代謝が抑えられる現象のせいで、活動的な人と非活性な人で結果的に1日あたりのカロリー総予算がさほど変わらないという「制約された総エネルギー消費量理論」が面白い。歩行などの低負荷の運動ではカロリー予算に大きな影響はないのだ。著者はpedestrian(歩行者、歩行の) という言葉が「平凡な、ありふれた」という意味でも使われることを引き合いに、人間にとってありふれた行為である歩行がカロリーを消費しないよう効率

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    2023年02月12日
  • 運動の神話 下

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    運動そのものが、根拠なく礼賛されており、それはまるで「神話」のように、理由なく正しいものとして扱われている。
    「運動は、体に悪い」と言われれば、その前提があるがゆえに、「なぜ?」と悪いことに対してのみ根拠が求められる。

    この本では、そんな運動に関する、数々の神話を紐解いていく。この本の面白いところは、運動が嫌いな人の視点から書かれていること。通常であれば、運動をすれば、こうしたメリットが得られる、という結論へと繋がる本が多いのだが、冒頭でいきなり、運動することの矛盾性を解く。


    『つまり、運動とは逆説的なものなのだ。健康的でありながら異常であり、本来無料でありながら高度に商品化され、喜びと

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    2023年02月12日
  • DNA再起動 人生を変える最高の食事法

    購入済み

    遺伝子による食事の相性という発想はこれまでなかったので、興味深かったです。お酒が強いかどうかの耳垢判断法も当たっていて笑ってしまいました。
    食事は健康の基本。この食材が体に良いといわれると出来るだけ取ろうと頑張ってしまいますが、そういうものでもないんだなと気づかされました。体に良いといわれるものを食べておけば大丈夫、という考え方はかなり乱暴なんですね。

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    2021年01月23日
  • 言論の不自由 香港、そしてグローバル民主主義にいま何が起こっているのか

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    10年後20年後に生きていたとして、その世界は自由と民主主義を保っているのか、それとも強大な独裁者による全体主義に支配されているのかは重大な問題だ。ジョシュア・ウォンによるこの本は、現代の社会と未来のための、最も重要な本の一冊だ。

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    2021年01月19日
  • 第一印象の科学――なぜヒトは顔に惑わされてしまうのか?

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    面白いけど難しかった!

    結局人は顔「だけ」では識別できなくて、予めの情報とか身体の動作とかと一緒に認識しないと、その人の性格とかはわからない。

    ただ赤ちゃんとかは顔を最初に認識していて、顔に反応する。

    その人が真顔で怒った顔、悲しい顔してたら、かなりの確率でそういう風に考えてる時間が長い。

    2秒程度あれば人はその人の印象を決めてしまい、しかもそれはその後もほとんど変わらない。

    自分と同じような顔の人を人は自然と信用する。

    んー、印象に残ることはかなり書いてあったけど、じゃあ実際の生活でどう活かそうと考えるとどう活かせばいいか難しい。

    ただ元々目とかを合わせるのが苦手だったけど、こ

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    2020年12月13日
  • DNA再起動 人生を変える最高の食事法

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    めちゃくちゃ面白かった。いろいろと食事健康法の本はあるけど、個人的にはずっと疑問に思っていたことが晴れた画期的な本。
    一人ひとり違う遺伝子を持っているのだから万人に同じ食事法はなく、遺伝子に合わせたカスタマイズをすべきという主張で、その具体的なガイドが示されている。
    歯磨き粉など口に入れるものを事例に出していたりもするので、食品業界だけではなくヘルスケア・消費財メーカーの人にもぜひ読んでもらいたい。

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    2020年11月14日
  • 果糖中毒―――19億人が太り過ぎの世界はどのように生まれたのか?

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    果糖の問題点をよく理解できた。筆者は、政府がジュースを低所得者に配り、肥満を招いていたことから活動を始める。肥満の原因は、患者自身にあると考えられがちだが、そうではないと筆者は言う。ホルモンが原因だという。インスリンが多ければ多いほど、脂肪も増える。低糖の食事をとり、食物繊維が豊かな食べ物をとり、同時に安全な脂肪を食べるようにすることが大切。朝食にタンパク質をとり、寝る4時間前から食べないようにすることや、運動も効果的。政府に対して、正しいことをするように働きかけることの大切さも筆者は訴えている。

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    2019年11月09日