高橋慶のレビュー一覧
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購入済み
それぞれの過去が語られる第2巻
1巻目では高倉家と苹果の過去が中心に語られていましたが、2巻目ではそれ加え多蕗、ゆり、真砂子といった脇を固めるキャラたちの過去にも焦点が当たります。
今回はキャラの豹変ぶりに目を奪われました。
苹果と同様にそうせざるを得ない事情が存在するため、どのキャラも魅力的に映りました。
高倉家の抱える問題は本人たちではどうしようもなく、やるせない気持ちになりました。
高倉家の子供たち3人もまた被害者なのだと感じ、胸が痛みます。
そんな昌馬たちを大切に想い、運命すら変えてみせるという決意を抱ける苹果は本当に素敵な人だと思います。
どんな状況でも陽毬を一番に考え、大切に想う冠葉か -
購入済み
謎が渦巻く第1巻
テレビ版が大好きで劇場版も公開されたので小説版も読んでみようと思いました。
この巻では苹果の存在感が半端ないです。
あらゆる手段、解釈を用いて「運命」を実現させようとする執念が不気味で恐いけど、それをするだけの理由があることで、ただのやばい人ではない魅力を感じます。
高倉家も何かあるんだなと思わせる描写で第1巻目は幕を閉じます。
映像では汲み取りきれない心理描写を活字で把握できるのは小説版の良いところだと思います。
幻想的な空間や雰囲気はアニメを観ていると想像しやすいかと思います。
時系列や場面が結構飛ぶので、そこもアニメを観ているとすんなり入り込めると思います。
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上巻では陽毬が印象的に描かれていましたが、この中巻は苹果のための巻でした。
アニメ版のオープニングのモノローグとは違うタイミングで運命についての想いが語られたところ、すごく良かったです。
またこの巻では、アニメ版ではセリフから判断するしかなかった登場人物達の気持ちや心象風景がたくさん語られています。
アニメでは多蕗がなぜあそこまで至ってしまったのか、個人的にイマイチ分からなくて、ある日いきなりそうなった…みたいな違和感があったのですが、この小説版でははっきりと解る形で描かれていました。
他にも同じように輪るピングドラムを補完出来たものがいくつかありました。
文体がとても優しくて心地よ -
Posted by ブクログ
劇場版鑑賞の前におさらいしておきたいと思い、積読だったこの小説版を今読んでいます。
この上巻ではアニメ版と比べてストーリーの変更などありませんでしたが、冠葉や晶馬が家にいない時の陽毬が、どんなふうに時間を過ごしているのか、それがすごく良かったです。
この上巻は陽毬の巻だったと感じました。
ストーリーには直接絡んでこない陽毬をここまで印象付ける、これは単なるノベライズではなく、まぎれもなく小説版です。
そして文体がとても優しいです。
易しいではなく、優しい。
キャラクターがキャラクターに優しい。そして読者にも優しい…
それでいてくどくならず文学的な表現にも溢れています。
ところで、個人的に -
Posted by ブクログ
ネタバレ序盤の入り出しから面白かった。
登場人物のイラストもあり、分かりやすかった。
ももちゃんが気の毒だった。
小糸が最後にももが死んでも羽月のところにいたってことは2人で過ごすの楽しかったのかなとか羽月のそばにいるってことは愛してくれたのかなとか思えて良い!
蒼太が優しいのは分かるがそこまでしてくれるの...!?って引くほどだった笑
続きが気になるので実況でも探してみようかなと思った。
追記
ゲーム実況でゲームの内容を全て観た。
多分、先にゲームがあってこの小説なんだろうが順番が逆でも全然関係なく楽しめた。むしろ、登場人物が把握できていたので分かりやすかった!
人形使いの能力とは物に命を吹き込む -
Posted by ブクログ
ネタバレ「運命の果実を、一緒に食べよう」
完結。すれ違いの関係性、それぞれの想いと、選ばれること。フィクションだけど、社会性もあるのでは、と深読みせずにはいられない。作者そこまで考えてない、も飲み込みつつ。ファンタジーなんだけど、三兄妹は魔法を使えなくて、ひたすら地道に駆け回ってきた結果がココなんだと思うと切ない。「人間は自分の行いを肯定してくれる声しか聞こえない」「選ばれなければ要らない」「生きるってことは罰」とか、グサグサ刺さって未熟だなと思ってしまった。思春期に読んでたらどうなっていただろう。この物語がハッピーエンドで良かったなと思う。とりあえず、1号〜4号はなんだったのか?かわいいね。 -
Posted by ブクログ
生存戦略しましょうかー
アニメの全てが抜群に好みなのに、
そのメッセージがどうも掴みきれなくて、
この作品をより深く知りたくて、原作を手に取った。
アニメ以上の発見は、まだなさそう。
魅力的な登場人物が出揃った上巻、
ピングドラムを巡る陰謀は、どのように絡まり合うのか。
難解すぎて、大衆受けはしないかもしれないが、
究極の可愛いが詰まっている、完璧な作品。
こんな作品を生み出せるクリエイターになりたい。
次巻からは物語の核心に迫る描写が増えるのだろう。
私が原作を手に取ったきっかけであり、
究極の可愛いさを感じる未知の部分。
原作では、しっかりと受け止められますように。
そのまえにア -
Posted by ブクログ
ネタバレなつかしい!アニメを思い出しながら読んでました。ストーリーはすっかり忘れていたのですが、『きっと何者にもなれないお前たちに告げる!』とか、そうそうこんなセリフだった!と懐かしい気持ちで読んでました。あの衣装と音楽シーンが蘇ります。印象的なセリフの数々、例えば林檎の『デスティニー』とか、夏芽真砂子の『嫌だわ、早く磨り潰さないと』、とか。イケメン兄・冠馬も苦労人・晶馬も陽毬のことが大好きだけど、大切にするやり方がそれぞれ違うのね。陽毬のようなとびきり可愛い美少女妹を守りたくなる気持ちも分かる。すっかり忘れていたけど、晶馬がピングドラムを手に入れるためにものすごく苦労してます。冠馬は陰で汚れ役をやっ
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