あらすじ
両親のいない高倉家は、双子の冠葉と晶馬、そして妹の陽毬の三人で暮らし。ある日、余命いくばくもない陽毬が息絶え、絶望する冠葉と晶馬。しかし、死んだはずの陽毬がペンギン帽子を被り起き上がり「生存戦略!」と叫び、冠葉と晶馬に「ピングドラムを手に入れろ」と命ずる。陽毬は、ペンギン帽のおかげで生き延びることになったのだ。「ピングドラム」とはなにか――そのキーを握る荻野目苹果を探るうち、苹果は陽毬と友達になる。苹果の持つ、亡き姉・桃果の日記が「ピングドラム」なのか? 日記を巡り、人々の思惑が入り乱れる中、真砂子が高倉家を訪れる。「冠葉を返して」と陽毬に迫る真砂子。追い詰められた陽毬は忘れていた過去を思い出す。いらない子供が捨てられ、やがて透明になっていく場所・子供ブロイラーにいた陽毬に、「運命の果実を、一緒に食べよう」と言ってくれた少年――晶馬の手をとったことを。一方、冠葉は、陽毬の治療費のため、父の組織の残党と行動をともにするが……!?
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Posted by ブクログ
全てわかっているのにやはり号泣オブ号泣してしまった。
「愛してる」
どうかこの言葉が産まれて来た全ての子供達に与えられますように。
それにしてもこんなに泣いたの久しぶりだ‼︎まぶたが痛い‼︎
しかし読んで良かった。
改めて名作。
Posted by ブクログ
地下鉄サリン事件を彷彿とさせる事件から16年後。その時に生まれた子どもが高校生になっている2011年に書かれた物語。勝手に運命を背負ってしまう子どもたち。たぶんアニメ化前提で描かれているので、絵になる情景が多い(アニメは未見)。読みながら、子どもに責任を感じさせるなと、年寄り目線になってしまうけど、アニメで見ていたら違った感想だったかも。上中下の3冊組で、最後の巻だけ表紙の色合いが違うのが暗い結末を予想させるのだけれど、この結末をどう取るかは考え方次第のような気がする。
運命を乗り換える第3巻
切ない終わり方だけど好きです。
登場人物みんな個性と魅力を兼ね備えていて、このキャラたちの今後が見れないと思うと寂しく感じます。
色々あった後に訪れた日常の風景は見ているだけで暖かな気持ちになります。
どうか誰もが幸せになってほしいと心から願います。
とても楽しく読ませてもらいました。
読み終えたあとタイトルの意味も何となくわかるのではないかと思います。
近々劇場版も観てみようと思います。
テレビ版や劇場版を観た方はこちらもおすすめします。
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「運命の果実を、一緒に食べよう」
完結。すれ違いの関係性、それぞれの想いと、選ばれること。フィクションだけど、社会性もあるのでは、と深読みせずにはいられない。作者そこまで考えてない、も飲み込みつつ。ファンタジーなんだけど、三兄妹は魔法を使えなくて、ひたすら地道に駆け回ってきた結果がココなんだと思うと切ない。「人間は自分の行いを肯定してくれる声しか聞こえない」「選ばれなければ要らない」「生きるってことは罰」とか、グサグサ刺さって未熟だなと思ってしまった。思春期に読んでたらどうなっていただろう。この物語がハッピーエンドで良かったなと思う。とりあえず、1号〜4号はなんだったのか?かわいいね。
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誰かのために全力で走りたくなる。思いっきり抱きしめたくなる。
冠陽か晶陽か晶苹なのかもうなにが何なんだかわからないけれど、きっとCPとかそういうものを飛び越えた愛がぐるぐるしているんだと思う。
ただ1番もやっとくるのが晶馬は苹果ちゃんのことを好きなのかどうか、ということ。確実に陽毬のことも愛していたはず。確かに後半の苹果ちゃんの男前感はすごかったのだけれどもさ…
これについてはまだまだ考えなければいけなさそうです。
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アニメは全話視聴済み。
素晴らしい閉幕でした。あとアニメでは解からなかった、気づけなかった細々としたシーン、心情を見れて面白かったです。
怒涛の展開で一気に読み終えました。全三巻と長い旅路でした。でも読後感は切ないけれど優しく、希望に溢れる、こころを動かされる。充足した気持ちです。
上・中・下。三巻ともに彼らは「家族」でした。もう一度言いますが、素晴らしいエンドでした。著者に拍手を贈ります!
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小説版『輪るピングドラム』最終巻。
アニメとはまた少し違った視点から描かれていたり、小説オリジナルのエピソードが入っていたりする部分も多い。
アニメでは登場人物が、人間であると同時に記号化・象徴化されている節も強かったが、小説版では文章での心理描写がある分、より人間的に肉付けされている気がする。
又、引用に取り上げた部分にも多いが、小説ならではの表現の仕方も楽しめる。
つっこみどころもなくはないのだが、それを踏まえても、ピンドラの独特の空気がそのまま小説に落とし込まれている。
特に終盤の、感覚に訴える展開をする部分はどう文章化するのだろうと思っていたら、とても綺麗にまとまっていて良かった。
Posted by ブクログ
1~3巻の感想をまとめて。
小説はアニメの内容がそのままだろうかと思っていたけれど、登場人物の心情が細やかに描かれていたりアニメでは描かれなかった内容が挿入されたりと納得の小説版だった。新たな発見もあった。ただ年月の計算が間違ってる?ところが気になったけれど。
小説はじっくり最後まで読むとまた一巻を読み返したくなる使用になっているのでよくできているなあと思った。また時間を置いて読みたい。
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発売延期になって、期待に胸を膨らませていただけにすこし残念。
乗換後の世界での陽毬と苹果、最後のみに冠葉、晶馬が歩いて行くところがアニメに忠実すぎてやっぱり微妙に分からなかった。
なんというか、音楽補正も大きかったのかもしれないなあとちょっとおもった。
悪い点ばかり述べたが、眞悧に桃果が手を差し伸べたところや、乗り換えのシーンでの晶馬と苹果、多蕗とゆりの感情の変化なんかは、小説でしか味わえない感慨深いものが有って、よかった。
独特の世界観がだいすきな作品です。
Posted by ブクログ
下巻では、アニメではあまり多くなかった多蕗やゆりの思考が書かれていて、心情が分かりやすくてよかった。
多蕗の学校での教師としての姿や苹果ちゃんの妄想でのコミカルな姿があったからか、何の感情も抱いていないという言葉通りに受け取ってしまっていたので。
あと「運命の乗り換え」のシーンが少し変更されていて驚いた。
アニメでの晶馬と苹果は否応なしに引き離されてしまう。小説では晶馬が苹果をホームに下ろす。
前者もドラマティックでいいし、後者は彼の決意がよりハッキリしていていい。
やっぱり皆がそのまま幸せに暮らす姿を見たかったって気持ちもあるけれど、あるべきところに収まったなって感じ。
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生存戦略ーーーーーッ!
表紙が綺麗で思わず買った本。
アニメ原作だけど、アニメは観ていない。
3巻って結構長いかと思ったけど、
そんなことはなかった。
買った日に全部読み終わるとは…(;・∀・)
まさに心がシビレるような展開!
読み終えて、陽毬たちは皆家族だったと改めて思う。
アニメだとどうなるんだろうな…。
観てから読むと、また印象が変わりそう。
Posted by ブクログ
ファビュラスマックスなクライマックス。
……すみません、勢いで言ってみただけです。
アニメに忠実なせいか、若干分かり難い箇所がいくつかあったのが惜しいと言えば惜しいかも。アニメ自体が大概比喩が多く、「どういうことなんだろう」と思いながら見ていましたが、小説版でも100%納得・理解できたかと言われれば自分は微妙でした。自分の読解力に問題がある分は差し引いても、書き手の意図を汲み取る力が要ると言えば要るかも。というか、むしろ小説から入った人がどう思うのか興味がある。笑
が、それはこの作品の魅力でもあるので、必ずしもマイナスの要素ではないことを断っておきたいです。本当に面白かった。ちなみに自分は兄貴の冠葉にやや感情移入しながら読んでいました。悪いと分かっていてもダークサイドに堕ちるキャラクターとは、何故こんなにも格好良く映るのか……!(ただの厨二)
なお例の呪文「運命の果実を一緒に食べよう」は、死ぬまでに一度は言いたい。むしろ言わずに死ねるかっ!
シビレるねえ……。
あと、表紙の格好良さは異常。まさにファビュラスマックス!(言いたいだけ)
このレビューを見てくれた人には、できればアニメも見て欲しいと思います。本当に素晴らしい出来なので。勿論いきなり小説から入ってくれてもそれはそれで興味あるのですが!笑
というわけで――「生存戦略、しましょうか」
Posted by ブクログ
アニメの補完としては素晴らしかった。わかりにくいところもありましたが。でも誤字とかがちょっと気になったので☆4で。
晶馬と苹果ちゃん、多蕗とゆりさんの関係の変化がアニメよりかなり詳しく描写されていたように思います。
ラストの晶馬と苹果ちゃんの場面の「ありがとう、愛してる」の台詞が違ってたのが残念だ…と思ったらまさかのキスで何でこれアニメでなかったんだろう!と嬉しくも文句を言いたい気分です(笑)
Posted by ブクログ
輪るピングドラムの最終巻
読んでも読んでも意味が分からなくなっていくのにページを進める手が止まらない。
「運命の至る場所」「子供ブロイラー」などやっぱり独特な単語と言い回しが出てくる上にそれを説明する気がない。
誰かに必要とされるからこそ居場所が与えられる。だからこそお互いに居場所を与えているのかもしれない。
運命の乗り換えを行えるとしたら使うだろうか?
Posted by ブクログ
「純粋? これが、純粋な生命のやり方?」純粋な生き物であるために周りの人間を傷つけるくらいならば、僕は不純な人間であることを選ぶ。善悪が深く関わる、不潔な人間であることを選びたい。
(P.208)
Posted by ブクログ
「きっと何者にもなれないお前達に告ぐ!!」メタファー多過ぎてとにかく難解だし文章も読みにくいけど意外に面白かった。
ピングドラムとは?運命の至る場所とは?上巻と中巻で散らばりまくって???状態だった伏線が、何だかんだ最後の下巻で8割がた?回収されたのは見事。しかし最後の最後まで宮沢賢治のメタファーには気付けなかったわたし…。
地下鉄×最後の会話に出てきたカンパネルラでようやく理解。よく考えてみたら双子の名前が冠葉(=カンパネルラ)と晶馬(=ジョバンニ)なのね。
前から気になったはいたものの、アニメ版が長すぎて本読んでみましたが、いささか感じる小説版の読みにくさは映像的な展開とか場面転換とかのせいな気もして、やっぱアニメで見るべしってことですね。
てかその前に銀河鉄道の夜読み直そう。これからピンドラ読む/見る人も、もいちど銀河鉄道の夜復習してからのほうがもっと楽しめると思う…。
生存戦略ーー!!