あらすじ
両親のいない高倉家は、双子の冠葉と晶馬、そして妹の陽毬の三人で暮らし。ある日、余命いくばくもない陽毬が息絶え、絶望する冠葉と晶馬。しかし、死んだはずの陽毬がペンギン帽子を被り起き上がり「生存戦略!」と叫び、冠葉と晶馬に「ピングドラムを手に入れろ」と命ずる。陽毬は、ペンギン帽のおかげで生き延びることになったのだ。「ピングドラム」とはなにか――そのキーを握る荻野目苹果を探るうち、苹果は陽毬と友達になる。苹果の持つ、亡き姉・桃果の日記が「ピングドラム」なのか? 日記を巡り、人々の思惑が入り乱れる中、真砂子が高倉家を訪れる。「冠葉を返して」と陽毬に迫る真砂子。追い詰められた陽毬は忘れていた過去を思い出す。いらない子供が捨てられ、やがて透明になっていく場所・子供ブロイラーにいた陽毬に、「運命の果実を、一緒に食べよう」と言ってくれた少年――晶馬の手をとったことを。一方、冠葉は、陽毬の治療費のため、父の組織の残党と行動をともにするが……!?
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Posted by ブクログ
「運命の果実を、一緒に食べよう」
完結。すれ違いの関係性、それぞれの想いと、選ばれること。フィクションだけど、社会性もあるのでは、と深読みせずにはいられない。作者そこまで考えてない、も飲み込みつつ。ファンタジーなんだけど、三兄妹は魔法を使えなくて、ひたすら地道に駆け回ってきた結果がココなんだと思うと切ない。「人間は自分の行いを肯定してくれる声しか聞こえない」「選ばれなければ要らない」「生きるってことは罰」とか、グサグサ刺さって未熟だなと思ってしまった。思春期に読んでたらどうなっていただろう。この物語がハッピーエンドで良かったなと思う。とりあえず、1号〜4号はなんだったのか?かわいいね。
Posted by ブクログ
発売延期になって、期待に胸を膨らませていただけにすこし残念。
乗換後の世界での陽毬と苹果、最後のみに冠葉、晶馬が歩いて行くところがアニメに忠実すぎてやっぱり微妙に分からなかった。
なんというか、音楽補正も大きかったのかもしれないなあとちょっとおもった。
悪い点ばかり述べたが、眞悧に桃果が手を差し伸べたところや、乗り換えのシーンでの晶馬と苹果、多蕗とゆりの感情の変化なんかは、小説でしか味わえない感慨深いものが有って、よかった。
独特の世界観がだいすきな作品です。
Posted by ブクログ
下巻では、アニメではあまり多くなかった多蕗やゆりの思考が書かれていて、心情が分かりやすくてよかった。
多蕗の学校での教師としての姿や苹果ちゃんの妄想でのコミカルな姿があったからか、何の感情も抱いていないという言葉通りに受け取ってしまっていたので。
あと「運命の乗り換え」のシーンが少し変更されていて驚いた。
アニメでの晶馬と苹果は否応なしに引き離されてしまう。小説では晶馬が苹果をホームに下ろす。
前者もドラマティックでいいし、後者は彼の決意がよりハッキリしていていい。
やっぱり皆がそのまま幸せに暮らす姿を見たかったって気持ちもあるけれど、あるべきところに収まったなって感じ。
Posted by ブクログ
アニメの補完としては素晴らしかった。わかりにくいところもありましたが。でも誤字とかがちょっと気になったので☆4で。
晶馬と苹果ちゃん、多蕗とゆりさんの関係の変化がアニメよりかなり詳しく描写されていたように思います。
ラストの晶馬と苹果ちゃんの場面の「ありがとう、愛してる」の台詞が違ってたのが残念だ…と思ったらまさかのキスで何でこれアニメでなかったんだろう!と嬉しくも文句を言いたい気分です(笑)
Posted by ブクログ
陽毬の運命の人は冠葉じゃなく晶馬なんだ…。ていうかそもそも全員血つながってなかったの?
全然わからん…。
眞悧は冠葉と真砂子の父親なの?ピングドラムは造語なの?
冠葉と陽毬が行って晶馬と苹果が現実に戻るんだとどっかでネタバレ見た気がするのに、違ってあれ?てなった…。