たなか鮎子のレビュー一覧
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かのが、公園で出会ったのは秋の風景を描いていると言うあきねこ。
あきねこは、チューブをぎゅうっとしぼって絵の具を出していく。
慣れた手つきで描いた絵はコスモス、ふわりと揺れながら歌い始める。
次に描いた絵は、すすきの野原でまるで金色の海のよう。さわさわとすすきのほが歌う。
今度は君が描いてごらんと言われ、3枚目の画用紙に現れたのは山の中で、森の木たちは赤や黄色に染まった木の葉を揺らして歌う。
あきねこ あきかぜ ごきげんよう
ことしの しごとは もう おしまい…と
気がついたら絵の中にあきねこの姿が。
風がやむとすべてが消えて、公園は秋の色。
たっぷりと秋の風景が楽しめる。
コスモスの艶や -
Posted by ブクログ
女の子「かの」の前に突然現れた「あきねこ」が、ガラス玉のように透きとおった「あきかぜえのぐ」を使って、まっ白な画用紙に絵を描き始めると、たちまち現れる、様々なあきのふうけいたち。
それらを見ていると、秋という季節は、こんなにも色に惹き付けられるものだということを実感させられる。何の花や木なのかを認識する前に、まず飛び込んでくるのは色の存在感。
そう思うと、秋って淋しげな印象だけじゃないんだね。現に物語のかのはとても楽しそうに見えるし・・と思っていたら、最後は哀愁感漂う終わり方に、少しの切なさが。
ちなみに四季ねこシリーズとして、他にも、「はるねこ」、「なつねこ」、「ふゆねこ」もあり、それ -
Posted by ブクログ
周りの人と気持ちが通じたり、自分の考えや行いが他の人に認めてもらったりすることによって、ぼくたちの「生」は限りない広がりと深さを持つようになる
本当の私ではなく、自分にとってのほんとう。
自分が「これだ」と思えるものをどんなものでも見つけること。それでお金をもうけようとかいったことにあまりこだわらないこと。
ほんとうに幸せそうな笑顔で笑っていられるのは、生きている限り抱え込まざるを得ない「制限」や「挫折」を、それぞれの仕方で自分自身の中に上手に馴染ませながら、自分の憧れや理想を、手放さない方向に自分たちの生を絶えず向かわせようとする努力をしているからだとぼくは思う。
ジンメル「距離がなけ