英貴のレビュー一覧
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屋上での百合子の発言、あれは何処まで本心で何処から演技だったのだろうね…。後に自見が述懐しているけど、こうして彼女の死に際が描かれても彼女の意図は意味不明なまま
それでも彼女が最後の瞬間を自見に付き合わせた点には自見が考えている以上の意味があるのではないかと思えるが、それだって最早確認のしようが無いもんなぁ……
悪意と害意に満ちた百合子の死、けれどそれを打ち破ったのは在り来りで深い意味も持たない他者を思い遣る心であったような
加害者生徒達に過度な罪を着せる事はなく、百合子の尊厳も守り、自見も教職を続けられた。そこにどれほどの不条理があろうと百合子の狙いは外れた…ように見える
でも、最も百合子の思惑を外したのは桃の存在であったように思えるよ。因縁のハンカチを捨て、何の気なしに己のハンカチを差し出した。そのような行動に出る桃は自見への好意に策謀を含ませたりしない
彼女の存在は自見に一つの救いが訪れた瞬間だったと言えるのかもしれない
過去は変えられないままでも、善い人生は築けられる。そう思わせた途端に動き出すのが本当のモンスター
変わらず恵利香の思惑は判らぬまま。その様はまるで百合子を思い起こさせる。他者への絶望が他者への破壊衝動へと繋がっている
渚沙のトラウマの前提をひっくり返し、彼女に優しさを示した自見に暴力を向ける。根底に何が有るか見通せない彼女の言動はもはや恐怖さえ呼び起こすもの
それだけに彼女が自見に見せた「お揃い」の何かが彼女を理解するヒントと成り得る気がするのだけど…
気になるのは恵利香と百合子の類似かな
恵利香と向き合う事はかつて理解してやれなかった百合子への理解にも繋がり、翻って恵利香そのものへの理解にも繋がったりするのだろうか?
それはさておき、やる気を漲らせる真紀が面倒事を起こす予感しかしないのだけど……(笑) -
Posted by ブクログ
正体を現した恵利香と自見の対話は良い所で中断。結局、今回の文化祭において彼女は何を目的として動いていたんだろうねぇ…
62話の発言を見る限り、何らかの形の謝罪を見たいようだけど、それを自見を通してどのように見るつもりなのだろう?
後、渚沙に語った情報もどこまで鵜呑みにして良いのやら…
池田は自見とまともに邂逅せずに学校を去った。なら、彼の出番は終わりかと思いきや、自見の爆弾と成り得る情報を持っていると云う時点でどうしたって舞台に引っ張り上げられてしまうのか
閉じられた場所であっても再び暗躍を始めたつばきは流石といった処
ただ、10年前に何が有ったのかという点に付いて、つばきはまだ情報が足りなくて、自見が全ての情報を持っている以上はどうしたって彼に優位性が生まれる
自見からつばきに接触したのは温情のようなもの。自見として不本意な協力であるのは変わりない。だから求められるのはつばきの誠意か…
これは前巻で描かれた渚沙の謝罪に通じる要素を感じるかも
誰かを動かすこと、誰かの協力を得ること。それらに策謀を混ぜれば自分の思い通りに動く人形が手に入るかも知れない。でも、そのような遣り方に慣れてしまった者ほど誠意を用いる事が出来なくなる
そう考えると渚沙やつばきは誠意によって自分の行動原理を少し変えられたと言えるのかもしれないね
そして二人から誠意を引き出した自見はきっと恵利香に無い武器を手にしたと言えるのかな?
現状に関してある程度の目算が立ったのなら、やはり気になってしまうのは自見の過去。自見が壊れてしまったポイントも気になる
そこ繋がる端緒を自見自ら語るとは予想外だったな
黒崎百合子が自見に向けてしまった気持ち、それに気付かず彼女を傷つけた自見
そこだけを切り取れば、多感な時期にありがちな些細なすれ違い。ただ、二人の場合はいつ終わるとも知れない虐め問題が絡んでしまっただけで
だとすると、あの地獄の果てで百合子はどのような勝ちを狙って最期の誘いを自見に投げかけ、そして自見は何故乗らなかったのだろうか……? -
Posted by ブクログ
招かれざる来訪者はどのような波乱を起こすかと思いきや、ここに来て自見の過去が一挙に明かされるとは思わなかった!
あれで全ての情報が揃った訳では無いが、これまで断片的過ぎてどのような流れの先に悲劇が起こったのかすら判らなかった事を思えばかなりの進展
ただ、それによって自見という人間をどう捉えるのが正しいか余計に判らなくなった側面もあるのだけどね……
内容としては自見と百合子の過去に目が引き寄せられてしまうが、それとは無関係に進展する女生徒達の関係も幾つか動きがあったね
中でも印象深いのは渚沙が謝罪した件か
彼女は当初こそ虐めっ子グループの暴力担当みたいなポジションだったけど、つばきの没落と共に立場も激変。最近では虐めそのものに気が進まないが反抗も出来ない中途半端なタイプへと変わっていた
その意味では彼女はグループの中で最も更生の余地があったと言える
だからって自分の行いを衆人環視の中で謝るなんて想像もしなかったけどね
自見に追い立てられたような謝罪ではある。でもこの件は後々何かしら意味を持ってきそうな気がするよ
もう一つの注目点は桃が自身の感情を自覚し、更にそれを茉莉に伝えてしまった点か
桃がそのような感情を抱いている様子は様々な描写から明らかだったけど、このタイミングで自覚した上で前任教師との邂逅で少々心が弱っている茉莉に伝えてしまうなんて
ただ、これは茉莉を追い詰めると云うよりも発破をかけるのに一役買った形になるのかな?
茉莉は桃に勝てるイメージなんて湧かない。けれど桃が恋よりも友情を茉莉に求めようとした点は今後の茉莉と桃の関係を継続させる上で良い兆候となりそうな気もするけど……
そしてやはり言及したくなるのは自見と百合子の過去
前々から百合子がただの被害者ではないと何度も言及されてきた点では有るけれど、ここまで悪辣な人間だったとは……
また、教師生活初期の頃の自見が凡庸を越えて間抜けとまで評価される人間だった点も驚き。今の姿とあまりに違いすぎる……
その事実が揃えば自見はどう考えたって被害者で百合子が加害者
でも、そのように事態を単純に見てしまうと、自見が虐めに耐えた上で生徒の将来を守る為に告発を拒否した言動や現場を目撃した際の爆笑にどこか違和感を覚えてしまうが……
やはり今回池田が語ったのは彼が知る事実に過ぎなくて。自見が知る事実が語られた時こそ、真実が明らかになるような気がするよ…
そして、百合子の真実と同じくらい気になるのはこの事態を誘発した恵利香の思惑か。彼女の正体もそろそろ明かされて欲しい処 -
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合宿とか
自見先生いわく、10年前の事件は、あれは向こうが勝手に自滅しただけ、といった話だけは出てきましたが……まぁあまり詳細は出てこないです。
他の教師陣もそれなりに厄介そうな闇を抱えている人もいそうですが、残念ながら作者の他の作品ほど惹かれる要素が見出せませんでした。 -
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あくまでも残念な小娘……
本人が空っぽなのに、小田さん、本当にそれを見ようとしていないだけっぽいです。
そういう意味では親が政治屋というだけの、他の娘さんも同程度というか。
ちょっと女の子たちが、高校生にしても本当に子どもにすぎるような。作者も意図的にそう描いているのでしょうが、色んな意味で残念です。 -
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ラブコメならもっとドキドキできるだろう着替えが無い状況、自見が相手になるだけでこんなにも無味乾燥になるんだ……
一方で彼の言う「根に持つ」も当然の話。他者に暴力を振るった側が今は困っているからなんて理由で被害者に助けを期待するのは間違っている
それでも示された自見の慈悲。それは奥菜に未成熟さを突き付けるものだね
前巻にて意味深に差し出されていた恵利香の招待状、とんでもない相手に出されていたようで。折角の文化祭になんて相手を呼び込んでいるんだ……
1年A組のモンスターによって人生をぶっ壊された鈴木。少女趣味により奥菜と関係が断絶していた新井
関係者と鉢合わせればその瞬間に文化祭の楽しみは吹っ飛び因縁が吹き荒れる相手
そんな二人の来訪は関係者に己の罪を意識させるものになる。
茉莉と奥菜、どちらも自分の問題を考えずに居られなくなる
そう捉えると、鈴木と新井がこの来訪に求めたのは「赦し」と解釈することも出来るのかな
鈴木は新しい人生を始められるという赦し、新井は娘にまた会っても良いという赦し
だとしたら招待状を受け取ったもう一人はどのような赦しを求めて高校を訪れたのだろうか……?
遂に見え始めた恵利香の狙い。それが黒幕として数々の暴力を誘引した理由はまだ判然とはしないけど、彼女は彼女で何かしら救いを求めているという事だろうか……?
また、恵利香の狙いを思えば今巻にて奥菜や真紀に反省を促す発言をした自見とリンクする気もするが、一方で彼はとても曖昧な存在
反省はせず赦しを求め続ける教師。どちらの要素も持つ彼が味わった地獄がやはりキーになってくるのかな -
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悪魔とモンスター、一体どちらがマシなんだろうね……
自見の場合はモンスターの方がマシと答えるのだろうけど。そう確信できるくらい、この巻で明かされた自見の過去の一端は凄まじい……
記者会見が近づく中、必然的に耳目を集める自見。それは彼が今何を考えているかという点もそうだし、過去に何の罪を犯してしまったのかという点もその通り。それが意外な現象を引き起こしたね
これまでは飄々と無関心に周囲の騒動を処理してきたかに思えた自見。けどつばきを前にしてあれだけの感情の発露を見せるとは……
悪徳弁護士に思えた菅野が真剣に心配するくらいに不安定になっているだなんて余程の事態ですよ
そうして自見に縁ある者達が集った自見の自室。ダミーの鍵まで作って彼が見せたくなかったものは結局判らなかったけど、そういった入室が許されない場所に入ればどうしても考えてしまうのは自見の内面。特にその傾向が顕著に出たのは桃だね
それがまさか偶発的なキスに繋がるなんて誰が考えただろうか(笑)
いわばラッキースケベ的な展開なんだけど、何らかの闇を抱える自見にとっては更に精神を追い詰められる事態
そして自見が述懐始めるのは遂に10年前に何が有ったのかという点
本作ではこれまでも一見無害そうに見えた子がモンスターだったなんて展開は何度も繰り返されてきたけど、まさか百合子すらそのパターンに含まれるとは思わなかったよ……
自見の人間性をぶっ壊し、佳乃子に自見との因縁を作り出し、今も二人を強く縛り続ける百合子の呪い
恐ろしい程に楽しそうな顔で自見を苦しめる百合子の姿はもはやモンスターなんてレベルに収まらない。自見が語るようにそれは悪魔、死んだ後も自見を苦しめ続ける本物の悪魔
それだけに何故彼女が自殺に追い込まれたのか、それが全く見えてこない……
つばきは恵利香の次の獲物を渚沙と考えているようで実際にそのとおりだと思うのだけど、ラストページを見る限り、もしかすると自見も恵利香の獲物に入り掛けてない……? -
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つばきや恵利香が起こした問題や事件の数々に比べれば、ありきたりに思えてしまう面もある仁美のパパ活問題
でも、ありきたりだからこそ、真っ当に教師を目指そうとしている天竺に成長を促す一件に成り得るのか
まあ、自見が関わっている時点で真っ当な流れになんて、なりっこないのだけれど
ラブホテルという学生は立ち入ってはいけない空間。必然的にその空間で生徒を助けるのは教師の役目となる。でも、自見にとって仁美は自分が受け持つ生徒ではないから積極的に助けたい相手ではない
仁美を助けたいと思うなら、それこそ天竺が奮闘する必要がある
けれど、自分の不甲斐なさに打ちのめされていた彼女は積極的に動けず……。そんな彼女に桃のマネージャーや自見は突き放しつつも良いアドバイスをしているね
教師として何が?という点ばかり考えているから動けなくなる。単純に自分はどうしたいかを前面に出せば出来ることは有る
仁美へのフォローも教師として望ましい言葉ではない。でも天竺がその人生の中で培った精一杯が詰まっている。だから似たような境遇で苦しむ仁美に届いたのだろうね
あと最終的には自分で責任を取ると言って、流されるのではなく積極的に殴りに行く姿にはスカッとしてしまったよ
ただ、気になるのは対応中の自見の内面かな。これまでも問題解決に動く事は有っても、それは自分の仕事を完遂するためだった
でも今回は強情な渚沙がより事態に関わる状態を待ち望んでいたフシが見えるし、対応の最中もノリノリに見える
また、今回奮闘した天竺を指して昔の自分みたいだとはどういう意味だろう?どうやっても今の自見と天竺は繋がらないのだけどな……
「僕のせいじゃありません」という言葉、そこにはどのような悔恨が込められているのだろう? -
Posted by ブクログ
つばきは親を刺傷し一線を越えてしまった。これでは地獄から逃れることは出来ても、別の破綻を呼び込んでしまうようなもの
特に周囲への影響は大きいものとなる……と思っていただけに奇妙な程に落ち着いた学校風景、そして理事長や自見の対応は逆に恐ろしく思えてしまう
学校が奇妙に落ち着いているから本来はつばきの排除によって表に出てくる筈の恵利香も裏に潜んだまま
だから逆に表に出てくるのは別の問題、という事になってしまうのだろうか……
いや、このタイミングで全く別の問題が巻き起こるという展開には驚かされるのだけどね!
ここ数巻はずっとつばきの闇に手を突っ込むような話が展開されていただけに、ここに来て新登場した仁美の問題児としてはありきたりなネタに対してどのようなアプローチで迫っていくのか良くも悪くも予想できないね
何が何だかよく判らなくなってくる展開の数々
その中で、許せない不変に対して憤りの声を上げ戦おうとした加瀬に「逃げてください」と言った自見の真意は何なのだろう……?
どうにも過去の事件が関わっているようだけど、もしかして以前つばきによって示唆された以上の何かが潜んでいる?