滝口悠生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
芥川賞の嬉しいところは本が薄いこと。じゃなくて、芥川賞に関しては私が薄い本を選んでいるだけでしょか。本作は受賞作ではないけれど、選考会ではそこそこ推されていた模様。確かに芥川賞っぽい。『ボヘミアン・ラプソディ』を観てレイ・フォスターの「ジミヘンと働いたこともある俺様が」という台詞が頭に残っていなかったら、書店でこの本を手に取ることはなかったかもしれません。
19歳、原付でちんたら走った東北の旅を振り返る。東日本大震災やアメリカ同時多発テロがいかにもという感じで絡められている小説は正直言って苦手ですが、本作はとてもさりげなく、でも読者の意識の内には残るような描写に好感。
ちょうど誉田哲也の『月光』を読んだ直後だったから、同じ教師と生徒(性別は『月光』と逆)でもこんなふうに描かれていれば笑顔。美術教師と生徒がお互いの裸体モデル、しかも生徒側は仲良し2人組がフルチンで肩を組んでなんてところを想像すると可笑しい。
歳を取り、思い出さないこと思い出せない記憶は何処へ。 -
Posted by ブクログ
つかみどころがない中篇が3本.表題作は祖父・竹春と暮らし始めたなつめの話しで始まるが、竹春の若い時代の遍歴が語られる.最後の場面で全世代の皆が集い宴会が始まるが、よく意味がつかめない.題目は竹春となつめの寐る時の姿勢がよく似ていることから取ったようだ.「わたしの小春日和」は職を失った南行夫が実家に帰って、同級生らと付き合う話しだが、安西加代子が中心となっている.息子の洋平が奇妙な行動をする場面があり、元教師の坂口と加代子が劇団を立ち上げる所で話が終わるが、これもよく分からない内容だ.さらに「楽器」では私、谷島、塔子、きよ子が池探しをするが見つからず、山羊の公園や赤い東屋、廃車の森に出くわす.久米老人を中心にした宴会が始まる.
作者は何を書きたかったのだろう???