金森修のレビュー一覧

  • ベルクソン 人は過去の奴隷なのだろうか

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    ネタバレ

    ちょっと触りたい人には良いのではないでしょうか。若干逃げの姿勢が気になりますが、それはそれとして読み物としては悪くないと思います。

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    2011年09月10日
  • ベルクソン 人は過去の奴隷なのだろうか

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    「純粋持続」-時間を考える上(かつ私が生きる上で)で重要なこの概念を丁寧に本書は解きほぐしている。私自身、ベルクソンはかじった程度なので、これを機に原著を深く読み込んでみようという気になった。

    以下、気になった記述。
    ・「要するに純粋持続は、質的変化が次々に起こること以外のものではないはずであり、その変化は互いに溶け合い、浸透し合い、正確な輪郭を持たず、互いに対して外在化するといういかなる傾向もなく、数との近親性もない。それは純粋な異質性のはずだ。」
    ・それは日常の功利的要請や実際的価値のせいで空間化されている、心の比較的表層の部分を突き抜けて、判断し、情愛を感じ、決心するといった、心の中で

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    2011年04月05日
  • ベルクソン 人は過去の奴隷なのだろうか

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    [ 内容 ]
    日常生活をおおい尽くす「空間的なかさぶた」。
    その下から聞こえてくる持続のつぶやきに耳を澄まし、自分自身を発見する旅へと誘う。

    [ 目次 ]
    第1章 純粋持続を探せ(量と質との戦い;純粋持続とはなにか)
    『創造的進化』にまつわる間奏曲
    第2章 押し寄せる過去と、自由の行方(知覚という謎;記憶のありか;自由の泉)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間が

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    2010年06月07日
  • 病魔という悪の物語 ──チフスのメアリー

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    言ってることは正しいと思う
    しかし腸チフスという病魔の変遷にしても、メアリーという個人の物語としてももう一歩踏み込みが欲しかった

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    2024年05月25日
  • 病魔という悪の物語 ──チフスのメアリー

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    あえて淡々と語られる歴史の中から、可哀想な女性像を想像してほしい、はわたしには難しかった。
    また、社会構造による世間の恐怖と一個人の弱さの対立は分かるが、いざ身近に危機感が迫る社会構造側の人間描写もほしかった。
    コロナの時代になっても、人間はそうそう変わらない。

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    2023年01月14日
  • ベルクソン 人は過去の奴隷なのだろうか

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    感覚と時間を数量的にとらえることの限界を指摘し、自然科学一元論的な考えを批判することがベルクソンの目的で会ったようだ。ささっとベルクソンの知識を付けるのにはよかった。

    概念整理
    〈純粋持続〉数量的にとらえられない、確かにあるとしかいえない時間の流れ。人間のみに存在する。
    〈物的な持続〉時計、暦などで時間を均質的に「区切る」
    〈純粋知覚〉理論的にのみ存在する瞬間的な知覚
    〈純粋記憶〉記憶心像として記憶の中に待機している物を、知覚として捉えると同時に記憶から取り出している。現在性の否定、人格性の否定?(私の知覚はある意味で過去の人々の知覚でもある)。

    最後はやや自己啓発的な内容だったので星3に

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    2021年02月22日
  • 病魔という悪の物語 ──チフスのメアリー

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    19世紀後半から20世紀初頭にかけてアメリカに生きたメアリー・マローンという女性の話。37歳の時に健康保菌者ながら腸チフスのキャリアであることが発覚し、以後死ぬまで2度に渡る隔離島での生活を余儀なくされた。

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    2020年10月23日
  • 病魔という悪の物語 ──チフスのメアリー

    pon

    購入済み

    やっと読めました

    ずっとここ何年か、中古の本屋で探していましたが出会えず。入荷情報が入ったらメールで連絡を受け取るのにも登録していましたが、いつもすぐに売れてしまっており、なかなか購入できず。昨今のコロナ感染症問題もあり、さらに人気が上がったでしょうか。
    中古なら多少安く購入できるであろうと思っていたものの、実際の本ではなかなか手に入らないなと思い、電子書籍で購入しました。
    無症状キャリアという概念がまだはっきりわかっていなかった頃の公衆衛生の対策の難しさ、住民への理解の得方など、とても興味深く読めました。

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    2020年09月06日
  • 病魔という悪の物語 ──チフスのメアリー

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    アイルランド系移民、カトリック、貧しい賄い婦、女性、独身…これらすべてが重なり合い、メアリーに不利に働いた。という描写が印象的。

    単にキャリアの話としてではなく、実際にこの「メアリー・マローン」という女性が生きていたことに思いを馳せる。

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    2020年08月07日
  • 病魔という悪の物語 ──チフスのメアリー

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    20世紀初頭でも、もし無症状の保菌者に感染リスクの多い仕事につかないように強制するならそれなりの補償をすべきだ、といった論調もあったことや、メアリーの隔離に対し人権の立場から抗議の声をあげる弁護士がいたことに少なからず驚いた。翻って今のコロナの現状を見てみると、この100年人の意識はあまり変わっていないのではないかという気がする。国の対策も過去から何も学んでいないのではないか。今この本が再販された意味は大きい。

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    2020年07月23日
  • 病魔という悪の物語 ──チフスのメアリー

    ネタバレ 購入済み

    病魔という悪の物語

    チフス菌がずっと体内に潜伏していて、それが威力を持っていて人に感染するというのに驚いた。
    陽性だったり陰性だったりするのはなぜなのだろう?
    現在の医学なら究明できるのか?
    保菌者であるだけで責められることへの恐怖も感じた。
    メアリーがもっと治療を素直に受ければ、自覚を持って注意して行動すれば彼女の人生は豊かになれたのだろうか?
    後味は良くないのは、事実なのだからだろうか。

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    2020年06月09日
  • 病魔という悪の物語 ──チフスのメアリー

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    住み込み家政婦として働くメアリーは料理が上手く信頼される女性だった。ところが彼女が住み込み先を変えるたびにその家からチフス感染者が出て・・・。19世紀の後半に生きた「チフスのメアリー」と呼ばれる女性の物語が、コロナの時代を生きる私たちにたくさんのことを問いかけてきます。今読んでおきたい一冊。

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    2020年05月26日
  • 病魔という悪の物語 ──チフスのメアリー

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     公衆衛生関係ではよく出てくる、症状はないが病気にかかっており菌を持っている、「健康保菌者」の料理人であったために雇い主やその家族を次々にチフスに感染させていった、「チフスのメアリー」についての本。
     チフスという病気についての説明や、彼女がいた当時の時代背景の説明などに多少の専門用語が使われているが、この本のメインはメアリーの人生であり、全体的に読みやすく平易な言葉遣いだと思う。
     「迷惑なキャリア」「無知なキャリア」の代名詞ともなっている「チフスのメアリー」がどう生き、どう死んだのかを(多少は著者の解釈も混じっているが)「一人の女性」として書いている。どんな人にも一人ひとりの人生があり、ニ

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    2018年12月27日
  • 科学の危機

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    「一七世紀イギリスにおける科学・技術・社会」(一九三八、ロバート・K・マートン」
    『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(一九〇四-〇五年、ウェーバー)
    『ニュートン力学の形成:『ブリンキピア』の社会的経済的根源』
    P87 『背信の科学者たち』(一九八二、W・ブロード、N・ウェイド』
    『科学者の不正行為』(二〇〇二、山崎茂明)
    『論文捏造』(二〇〇六、村松秀)

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    2018年05月26日
  • 病魔という悪の物語 ──チフスのメアリー

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    チフスのキャリアであったことから自由を奪われる生活を余儀なくされた「チフスのメアリー」ことメアリー・マローンという一人のアメリカ人女性の生涯をたどり、科学と社会の間で引き起こされる問題に読者の思索を導こうとしている本です。

    おそらく著者がめざしているのは、ソンタグのエイズ論などと同じく、「病」という表象が私たちの社会においてどのように機能するのか、という問題を若い読者に考えさせることだったのではないかと想像するのですが、本書を読んだ限りでは、読者は個人の自由と社会全体の安全との相克いう制度的なレヴェルの問題で理解してしまうのではないかという印象を拭えません。

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    2015年11月04日
  • 動物に魂はあるのか 生命を見つめる哲学

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    20世紀以降はむにゃむにゃってなってむにゃむにゃって終っている。結論は肉食とか必要な動物実験はしますが、動物をいじめるのはやめましょう。

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    2021年01月05日
  • ベルクソン 人は過去の奴隷なのだろうか

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    一切知識がなくても、興味さえあればなんとかわかった様な気になる。
    つぎは再読するか、本人著を読むか。

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    2010年08月17日
  • 病魔という悪の物語 ──チフスのメアリー

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    今から100年ほど前のアメリカで、腸チフスの健康保菌者(キャリア)という理由で30年近くもの間、隔離生活を強いられた女性がいた。市民への感染を防ぐために保菌者を隔離するということは、一見ごくまっとうな政策に思えるけれど、私がここから連想したのは、日本で行われていたハンセン病患者の隔離と、やはり日本の薬害エイズ訴訟で顔も名前も伏せていた(公表できなかった)エイズキャリアの人たち。悪いのは病魔であって、その「人」ではないはずなのに、その人の自由が奪われ、人生が狂わされていく社会って…。あまりにも難しい問題ですが、やさしく静かに問いかけてくれる一冊でした。

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    2011年08月06日