村上道夫のレビュー一覧

  • 世界は基準値でできている 未知のリスクにどう向き合うか

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    仕事で基準値をよく使っていたので読んでみた。
    ド文系なので計算式とか全然頭入ってこないこともあったけど、どういう考えで作られるかがよくわかった。

    天才たちがすんごい緻密にやってるかと思いきや、
    ざっくり100掛け(でもそれなりに考えられた10×10)
    みたいなこともしてることにも驚いた。

    定量的に評価できるものって、
    (基準値つくるのには大変な苦労もあるだろうけど)
    基準値と比較できて判断が楽になるけど
    問題は未知の分野だよなあって
    (こんなアホそうな感想しかもてなくて反省)

    一オリンピックの性別判断とトライアスロン水質のところが
    特におもしろく読んだ

    数値的に問題ないけど嫌なんよって

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    2025年10月29日
  • 世界は基準値でできている 未知のリスクにどう向き合うか

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    基準は、しっかりそれぞれの国で考えている。
    がん検診の基準は、有効とされたものだけ、検診に組み込まれている。
    その他は、個人で判断。メリットよりデメリットの方が多いといった考えもあるよという立場。

    リスクとは、避けたいことが起きる確率とその影響範囲をかけあわせたもの。かけるところがポイント。

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    2025年10月05日
  • 世界は基準値でできている 未知のリスクにどう向き合うか

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    少し難しかったが、身の回りの「基準」に目を向けるきっかけになった。
    基準に限らず、皆が漠然と「当たり前」としてしていることも、全て何か根拠があり、自分はそれに振り回されていないか、改めて見直す必要がありそうだ。

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    2025年08月18日
  • 世界は基準値でできている 未知のリスクにどう向き合うか

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    基準値がどのようにして決まったのか、基準値による線引きの意味するところはなんなのかについて、様々な事例を使って説明がなされ興味深い内容でした。定番の放射線、原子力発電所、新型コロナの基準値に加え、男と女の基準値、トライアスロンの水質の基準値、コオロギ食の基準値など、なじみのない分野もあり、それぞれ丁寧に解説されているので面白く読んだ。そして、11章の「AIと個人情報の基準値」は、特に興味を持った内容であった。新しい技術、未知のリスクにどう向き合うか、参考になる。開発者あるいは利用者が、みずから線引きをすることによって、リスクがないところを示し、前に進んでいくというアプローチが示されている。

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    2025年08月08日
  • 基準値のからくり 安全はこうして数字になった

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    安全のために設けられた基準値。科学的なようでいて実は根拠があいまいなものや複数の基準が混在しているものもある。普段耳にしつつもあまり気にしない基準値設定の謎に迫る一冊。

    お酒は二十歳になってから、優先席付近では携帯電話の電源をお切りください、消費期限と賞味期限など実は身近な基準値。安全はどのように数値化されたのか、そもそも安全とは何か。ゼロリスクと許容できるリスクなど。

    10万人に1人がガンにかかって、死ぬレベル
    10年連続で年末ジャンボ宝くじを買い続け一等が1回出る確率

    実はこの二つは同じ程度だという。
    数字のマジック、人間の心理、認知についても分かりやすい例が多く示されている。

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    2021年10月18日
  • 基準値のからくり 安全はこうして数字になった

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    基準値は同じ分野でもいろんな基準がある
    基準値の根拠が科学的な安全性とは限らない
    基準値の根拠は主に安全性か受け入れられるリスクかコスト面から決められる
    基準値の根拠はなし崩し的に適当に決めている場合が存在する
    基準値を越えた越えないだけで一喜一憂するのは危険

    基準値を絶対視すると思考停止に陥る危険があるというのは確かにそうだと思った
    基準値の用途やその根拠まで気に掛けるよう注意していきたい
    といっても面倒なんだよな・・・

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    2016年10月30日
  • 基準値のからくり 安全はこうして数字になった

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    「基準値マニア」の著者が語る、基準値にまつわるあれやこれや。本書では、日本では飲酒できる年齢が20歳なのはなぜ?健康に害を及ぼす化学物質の基準値の決め方とは?…様々なトピックを科学的な知見と基準値の制定に関する経緯などに展開しながら説明していく。この手の本は、読んでみると同じことに繰り返しが多く、途中で飽きてしまうことが多かったが、本書に限っては一度読み出すと止まらない!文系・理系にかかわらず、特に大学1年生には読んで欲しい本。おすすめです。

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    2015年05月05日
  • 基準値のからくり 安全はこうして数字になった

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     放射能汚染物質やPM2.5等タイムリーな話題をからめつつ、各種基準値の設定の背景等を説明。結構マニアックではあるが、自分は「やむをえない点は多いが、結構アバウトなところ多いな」という感想を持つ。驚くのは多くの規制値、規格が海外の臨床結果なり、実験結果なりのそのままパクリであること。あきらかに基準として使用不能なものにもそのまま流用していることがあるのには驚く。検証には10年単位の地道なデータ集めと分析が必要なのは確かだろうが、それこそ国税を持ってしっかり実施してほしい、と読後思った。環境関連ばかりではなく、JISなども多くはIEC、ASME等のまるごとコピーというのが結構ある点からも、日本は

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    2014年07月23日
  • 世界は基準値でできている 未知のリスクにどう向き合うか

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    ネタバレ

    基準とは、私たちが生きたいと思う世界を変え、実現するための良い道具である——基準があるから考えるという行為を遠ざけるのではなく、基準を用いて生きたい世界を実現できたらいいなと思う。
    乳がん検診で40歳未満については乳がんに罹患する人が少ないために調査事例が少なく、死亡率の減少効果については十分な知見が得られていないとした、はやっぱりそうなのか、少数派かーと思ってしまった、ががん検診の基準値について知ることができよかった。

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    2025年09月23日
  • 世界は基準値でできている 未知のリスクにどう向き合うか

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    知らなかったことやウンチクがたくさん書かれていて、面白かった。

    少し長いまえがきP14
    『この世界に存在する多種多様なリスクについて、それを「許容できるか否か」を突きつめていけば、最後には「私たちはどのような世界に生きたいのか?」という問いにたどりつく。』

    まえがきを読んでいた時には、「どのように生きたいのか?」とは大きくでるんだなーと、漠然と思ったのだけど、最後まで読んでみて、この文の解像度があがった、というか、筆者がこう表現した意図がより伝わってきたように感じる。

    第11章AIと個人情報の基準値
    『リスクアセスメントの最初のステップは「守りたいもの」の検討である』(P349)

    基準

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    2025年09月21日
  • 世界は基準値でできている 未知のリスクにどう向き合うか

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    魅力は、4人の専門家(永井孝志、村上道夫、小野恭子、岸本充生)が各々の専門分野を活かし、性別判定、飲酒・喫煙の規制、原発処理水、がん検診の有効性、昆虫食の安全性など、多岐にわたるテーマにおける基準値の意義を探求している点。個人的には、PFASに関心があるが、国内外での規制スタンスの違いが詳細に記述されている。

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    2025年08月31日
  • 世界は基準値でできている 未知のリスクにどう向き合うか

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    行政上のルール設定や込み入った数値での科学的データはの記述は無味乾燥な嫌いもあるが、話題の広げ方は新書然として興味深く、その背後にある筆者らの志向は科学とわれわれの日常生活をどう結びつけていくべきかという面での一つの参照点として大いに参考になる。

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    2025年08月30日
  • 世界は基準値でできている 未知のリスクにどう向き合うか

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    数字=科学=絶対という構図を持ち出し、議論を打ち止めにする、したい人がいる。しかし何を守るかは議論の後、集団としての決定を下さなくてはならない。責任から逃れるためにあるのではない。

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    2025年07月30日
  • 基準値のからくり 安全はこうして数字になった

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    リスク管理の3つの原則
    ・ゼロリスクに基づく基準値:その物質が一定量までは健康を害さない閾値がある場合
    ・受け入れられるリスクに基づく方法:生涯の発がん確率が10万人に1人以下などと定める方法。大気環境基準、水道水質基準などで用いられている。
    ・費用との兼ね合いで決める方法

    食品中の一般生菌数が1gあたり1000万~1億個に達すると、味や見た目から腐敗が認められる。弁当や総菜は、加熱食品では1g当たりの上限値が10万個だが、非加熱食品では100万個まで認められている。保存できる期間に安全係数を掛けて消費期限や賞味期限が決められる。安全係数は0.7としている場合が多いが、農水省は2008年に食

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    2022年11月23日
  • 基準値のからくり 安全はこうして数字になった

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    仕事関係で読んでみたいと思い、購入。基準値の持つ4つの特徴【①従来の科学だけでは決まらない②数字を使いまわしがち③改変されにくい④法的な意味は様々】は、仕事でぼんやり思っていたことを綺麗に言語化してくれている。基準値の決定において、特に日本では、受け入れられるリスクレベルはどの程度か(=なぜその基準値なのか、why)がなかなか議論されず、なんとなくで決めた基準値をどのように守るか(=how)が重要視される。この主張は自分の仕事にも当てはまる面がある。なぜ?という思考を持つよう意識したい。

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    2021年11月07日
  • 基準値のからくり 安全はこうして数字になった

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    良書。面白い。
    なぜ、お酒は20才からと決まったのか。元は、明治まで遡り、根拠は曖昧。
    安全とは、受け入れられないリスクのないこと。
    根拠の曖昧なものも多いが、実績があれば、信じていいのではないか。一度決まるとなかなか変更にならないのも基準値の特徴だが。

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    2015年02月07日
  • 基準値のからくり 安全はこうして数字になった

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    基準値の決め方が千差万別であることが理解できたが、それにしても人為的な値であることは間違いない.その数値だけがマスコミで飛び回ることに注意する必要があるのを痛感した.原発事故にからむ避難の基準の追加被曝線量20 mSv/年と除染の目標値1 mSv/年の開きを説明した部分(p177-178)は興味を持って読んだ.

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    2014年12月23日
  • 基準値のからくり 安全はこうして数字になった

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    帯にある「全国民必読」は言い過ぎかもしれない。だが、基準値という「人を思考停止させる指標」に単純にだまされないように、読んでおくことは有益と思う。
    基準値は、安全と不安全を、生と死を、安心と不信を、一本の線で峻別するものではない。この本にあるように、その決め方には、さまざまな紛れ、仮定、割り切りがある。可能な限り合理的に設けられている場合は多いはずだが、100%信頼できるかどうかはわからない。
    そんな、基準値に寄りかかって無駄な努力をしたり、自分ではない誰かに判断と責任を押しつけないようにしなければならない。

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    2018年10月19日
  • 基準値のからくり 安全はこうして数字になった

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    私たちの身の回りにはいろいろな基準値があります。食品の消費期限や、大気汚染の基準、そして放射性物質による被爆基準など。でもこれらの基準が守られていても「本当に安全なの?」と疑問に思うことはよくありますよね。福島第一原発事故の後、枝野官房長官(当時)が「ただちに健康に影響はありません」とよく言ってましたが、「じゃあ長期的にはどうやねん」と疑問に思った方も多いのでは。
    本書は様々な基準値がどのような根拠で決定され(非科学的な決め方が多くて驚きます)、それを私たちがいかに受け止めるべきかの指針を与えてくれます。「基準というのは 考えるという行為を遠ざけてしまう道具である」という本書にある言葉どおり、

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    2014年09月19日
  • 基準値のからくり 安全はこうして数字になった

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    タイトルに偽りなし。というところでしょうか。以前に気になっていた「こんにゃく畑ゼリー」の話も載ってて、なぜそういうことになるのかとても腑に落ちる説明がされていました。
    ある意味、「基準値」ってあくまで目安でしかないのだな~ということと、結局は自分でどう判断をするのか。自分がどういう知識を持つべきなのかということを考えさせられる内容でもありました。

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    2014年09月12日