鈴木主税のレビュー一覧

  • 博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話

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    一気に読み終わった。
    とある偶然があって、主人公の遺品が手元にある。こんな偶然が無くても「事実は小説よりも奇なり」を地でいった本書は、読むものを離さない。
    OEDについて多くの記述を期待するのは筋違い。これはある奇特な篤志編集者の奇妙な伝記です。

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    2012年10月07日
  • 博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話

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    ノンフィクションだから、さらに面白い人生のはなし。
    辞書を作ること、精神病のこと、マイナー博士のこと、三つの柱で展開されていく物語は思わず読み進めてしまう面白さです(*^^*)

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    2012年09月30日
  • 博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話

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    七十余年の歳月を費やして編纂された世界最大の英語大辞典(OED)。謎の協力者の数奇にして痛ましい人生。殺人者を許す妻。交差する博士と狂人の人生と変わらぬ友情。やがて関係者は全て世を去り不朽の名作だけが残る。事実は小説より奇なりの言葉が相応しい物語。ただ挿絵のマイナー博士の部屋が私の下宿の部屋に似ているのには苦笑。

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    2012年02月06日
  • 博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話

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    2011.10.10. おもしろかった!最初は、なかなか読み進むのが大変だったけど、中盤からページを繰るのももどかしくて。人生って、ドラマチックです。ふたりの出会いの奇跡を作ったのが、旦那を殺された奥さんだったとか、本当に事実は小説よりも奇なり!って、思う。

    2011.06. 言語学の先生がオススメしていたので。

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    2011年11月06日
  • 文明の衝突 上

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    発刊当時(1998年)、大きな話題を呼んだ国際政治学者のサミュエル・ハンティントン氏の民族や宗教や地政学に基づく未来予測書。
    文明は7つ乃至は8つに分けることができ、さらに文明を西洋対非西洋という構図に整理することができ、将来的には非西洋文明にパワーシフトが進み、文明間の衝突が加速する分析をしている。
    「リベラルな民主主義」が勢力を伸ばすと予想した「歴史の終わり」に対し、本書は文明間の分断を指摘し、ふたつとも多岐に渡る深い造形に基づいた論理展開で、どちらが正否ということではなく双極に大きく揺れ動き混沌としながら人類は進んでいるという印象を受ける。
    30年近く前の本で特定の時点の話なので読みが外

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    2025年09月08日
  • 文明の衝突と21世紀の日本

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    面白かった。多文化していく世界の中で、文明間に発生する衝突について説明している。それがとても納得できるものであり、もっと早く読んでおきたかったと思う。中でも日本は一つの文明であり、且つそれを他のいずれの国とも共有していないという特殊性があるとの説明は説得力がある。
    現時点でも紛争、戦争は絶え間なく起こり、破壊・殺戮活動が続いている。これを見て多くの日本人はどうしてそんな無駄なことしているのか、という疑問を持つんじゃないかと思う。でもそれは歴史やアイデンティティの感情に訴える地域や場所を侵された経験が日本には無いためなのだろうと思う。そういう勉強をして理解を示し、日本としての考え方を堂々と述べて

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    2024年04月10日
  • 文明の衝突 上

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    文明の衝突について、中世〜現在のスパンで様々な視点から論考している。
    世界を捉えるいくつかのパラダイムについても比較検証しており、その中で文明パラダイムの整合性を主張している。
    大枠では非常に有効な主張に思える。
    簡潔にまとまっているのは『文明の衝突と21世紀の日本』

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    2021年12月12日
  • 文明の衝突と21世紀の日本

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    ハンチントンによる『文明の衝突』拡張版?
    『文明の衝突』は次に読む。ものの、元の半分ほどのページ数で書かれている本書は読みやすく、内容も非常に筋の通った濃いものだった。

    世界の国際関係はまさに変動している。米中の関係しかり、それらを踏まえた日本の立場しかり。
    国際情勢を日本的視点だけでなく、グローバルな視点で捉えて将来を見据えるため、西欧から捉えたハンチントンの視点を知ることは有効な足がかりになると思う。

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    2021年12月09日
  • 博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話

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    英語の辞書をめぐる物語。

    映画を観て原作を知り、読みました。
    映画とはまた違ったところから始まるので、違う物語を読んでいるようでもありました。

    映画の時も『舟を編む』の時も思いましたが、小説が一から作っていくものだとしたら、辞書の編集はあるべき場所に収めるような感じでした。
    正確さが大事。

    それにしても当時の辞書の膨大なこと。
    何冊にも及ぶ辞書だそうなので持ち歩くなんて考えもしなかったのだろうな。

    そして映画でも挙げられてたけれど、マレー博士とマイナー博士の相対する感じが面白かったです。
    彼らの天才的な言語センスはどうやって生み出されるものなのか。母国語にすら、英語ひとつにすら苦労する

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    2020年12月13日
  • 博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話

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    今は、当たり前にあってその存在を疑うこともないものの一つに辞書、辞典があります。わからない言葉があれば、辞書や辞典を引くが当たり前に育てられてきました。少しの想像力があれば辞典を無から作ることが、とんでもない労力と時間がかかりそうで、一人で作りなさいと命じられたら、できっこないことを必死で泣きながら訴えるくせに、当たり前のように使っていました。ごめんなさい。

    本書は、英語辞典「オックスフォード英語辞典(OED)」が完成するまでの物語です。

    英語以外の辞書は、1225年にラテン語の辞書が出版、1612年にイタリア語の辞書が出版されていたようですが、英語のモノはなく、1692年に辞書や百科事典

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    2020年10月31日
  • 文明の衝突 上

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    もう20年以上の前の本なのに、歴史を踏まえて、見事に今を予見している名著。細かな数字の予想は違っているにしても、方向性はピタリと合っている。

    かつて、日本語は母国語で高等教育が受けられる稀有な言語などと言われていたが、本書で記されているように、イスラム圏ほか各地の文化圏で母国語での高等教育がなされるようになれば、文化の多様性が世界に大きな影響を与えてくるに違いない。

    2050年にはアジアのGDPが世界の50%に達するという見方もある。その時、「他国にたいして率直に批判したり評価を下しったりすることをあまりしない」というアジアの文化と「何をするべきで、何をしてはならないとか、何が正しくて何が

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    2024年07月08日
  • 貧困の終焉

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    貧困を終わらせるなんて言葉、よほど頭がお花畑な夢想家しか使わないだろうと思っていた。
    国際政治の最前線で貧困国の課題に尽力する人たちの成果も見ないまま、一体何を知った気になっていたのだろう。
    2000年に国連総会で宣言されたミレニアム開発目標から15年。世界は大きく前進した。

    ・1.25ドル未満で暮らす人々の割合は世界全体で36%→12%。開発途上地域では47%→14%
    ・世界の識字率は83%→91%
    ・幼児死亡率は1270万人→600万人
    ・妊婦死亡率は45%減少
    ・HIVの新たな感染は40%減少
    ・オゾン層破壊物質は98%が除去
    ・安全な飲料水にアクセスできない人の割合は9%に減少
    ・開

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    2019年03月10日
  • 博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話

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    あの殺人事件がなければオックスフォード英語大辞典(OED)はあの時期に発行されなかった、いやもっと極端に言うと、発行が頓挫してしまったかもしれない。こう書くとミステリー小説の惹句のように思えるが、実はこれはノンフィクション。OED編纂の中心人物と、彼に多大な協力を惜しまなかった人物の何とも数奇で切ない人生が意外な形で交差する。「事実は小説よりも奇なり」とはよく言われるが、その言葉がここまでぴったりはまる話はそうそうない。

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    2018年11月18日
  • 文明の衝突 上

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    最初にでてから20年近く経ってるから、読者はここで提示された問いの幾つかについて、既に答えが出たことを知っているわけですが、そもそも論として、欧州とアメリカ合衆国は別の文明とするべきなのではないだろうか?より正確には、カナダとアメリカ合衆国と英国で一つの文明。大陸欧州で一つの文明。こうすることにより、近年(この書がでてから)起きた幾つかの出来事についての説明がより容易になるように思われる。

    本書で提示されたように、ウクライナは分断国家であり、トルコはイスラム国家として再定義を推進し、そして、本書の提示とは逆に、メキシコの北米文明研への再定義はアメリカによって拒絶された。英国のEU離脱は、英国

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    2022年08月24日
  • 博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話

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    一人の男の一生の時間と、
    一人の男の精神と、
    一人の男の命を食い物にした辞書。
    その重みを改めて知ると、辞書の見方が変わりそう。

    電子辞書やオンライン辞書は、確かに便利だけれども、
    紙の辞書のほうがどうも好きなのは、
    多かれ少なかれ、辞書に関わる人々の「血」が感じられるからかもしれない。
    「言葉」を扱う本である限り、
    そこに人間的なものを感じたい、っていう
    私のささやかな本能なのかも。

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    2018年10月08日
  • 文明の衝突と21世紀の日本

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    覇権的な地位を巡り、大国の衝突は避けられないのか。その時日本が取る戦略は、バランシングなのかバンドワゴニングなのか。世界情勢から来たるべき構図の揺らぎについて、サミュエル・ハンチントンが論ずる、時代の直感。やや常識の型からの論考の感を拭えないが、面白い。

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    2018年09月08日
  • 貧困の終焉

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    何年かぶり再読。わかりやすい目標を掲げることは大切!でも、具体的な処方箋を示さなければ絵に描いた餅。こうやってわかりやすい目標で大衆を引き付ける人も必要だし、地道に現場で取り組む人も大切。

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    2018年07月08日
  • 貧困の終焉

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    貧困をなくすためにアメリカがどのように動くべきかを説いている。
    極度の貧困、中程度の貧困、相対的貧困。
    極度の貧困をなくすこと。また、中程度の貧困を開発のはしごに上がること。
    豊かな社会の所得を長期的に増加させたのは科学技術。
    農作物の収穫量の増加と都市人口の増加が経済成長とともに進む。
    農業生産が貧困国かを分ける。貯蓄ができるかが重要。
    中国は東欧と違い食料を保証しなかったので、労働意欲が高まった。
    現実的という言葉を自分にとって好都合という意味で使っている。

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    2018年04月12日
  • 文明の衝突 下

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    解説にありましたが、“ハンチントンは、20年早かった!”と思います。書かれている内容は、正に【今】の出来事かと思うような事ばかり。これを、20年前に予測していたんですから、ハンチントンが存命であれば、ここから20年後は、どの様に見通すのでしょうね?

    ただ一つだけ、腑に落ちない記述も。「文明間の戦争と秩序」と言う項で、あるシナリオが想定されているんですが、そこだけは腑に落ちないですね。全然違う事実となっています。

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    2017年10月26日
  • 博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話

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    世界で最も偉大な辞典の一つであるオックスフォード英語大辞典の編纂をするにあたり殺人を犯し、精神病を患う博士を中心としたノンフィクション。しっかりした辞書が存在しなかった時代、それを0から作り上げる人々の個性的な方々が描かれる。

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    2017年09月23日