鈴木主税のレビュー一覧
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ネタバレ<新たなファクターとしての文明>
93年に世界的ベストセラーになった『文明の衝突』の後継版として位置づけられる本書は、衰退する西欧文明がもたらす世界認識を知る事が出来る。筆者によると、冷戦後の世界は(7〜8の文明で分けられた)多極化へ向かい、従来のパワーという概念に加え、文化•文明が民族(国家)の行動を動機付けるものとなりうるという。そして文化文明の差異が分裂を招く危険性を指摘しており、もっとも紛争をもたらしそうな分裂線を西欧文明と中国及びイスラームの間に引いている。本書から、相対的に衰退する西欧文明の代表者たるアメリカの、多文明化した世界における一つの提言を見ることが出きよう。
<アメリ -
Posted by ブクログ
世界を文明の違いによって分けて、そのなかでの日本の役割とかポジションとかを論じた本じゃなかったでしょうか。とはいえ、東北大震災から福島原発事故が収束しないという歴史を歩むことになった今の日本に当てはまるかどうかは、やっぱり当てはまらないんじゃないかと思えてしまいます。もはやこの本で論じられる日本は歴史のifの日本であるかもしれませんね。文明で分けることの、その文明の捉え方などの精妙さや分析のブレなさなんかはよく覚えていないので、よかったとか面白いとかは言えません。
(読んだ時のメモから)
書いてあることがよくわからなかった。難しいというか、言葉が抽象的というか。2000年に出た本なんだけど、 -
Posted by ブクログ
OED(オクスフォード英語大辞典)編纂指揮者とそれを支える一人の篤志閲読者に焦点を当てたOED製作ドキュメント。
一方は貧しい家に生まれながらも努力で学識を得た聡明な学者のマレー。もう一方は名家出の戦場医師でその戦争経験から精神に以上をきたし、殺人犯となった囚人のマイナー。後者は監獄の中で指定の文献を読み込み膨大な数の見出し語(出自や用例を加えたもの)をオクスフォードに提供していた。その仕事ぶりは他の篤志閲読者に比類のない分量と正確さがあった。
小説としてもおもしろそうな設定で・・・実際は設定ではなくまさに「現実は小説より奇なり」というようなノンフィクションなのだけど、以上のような情報は裏表