広瀬浩二郎のレビュー一覧

  • 「よく見る人」と「よく聴く人」 共生のためのコミュニケーション手法

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    「よく見る人」である相良さんと「よく聴く人」である広瀬さんが交互に自分の人生を振り返り、異文化を伝える一冊。
    彼らは助けてあげる人ではなく違う文化をともにする人なのだと捉え直すことができた。
    お二人は自分の(障害特性ゆえに)できないことや、現代社会における不十分な部分を指摘しつつ、不便益として楽しくつきあっている。
    副題に共生とあるように異文化について触れたい人にすすめたい。
    私にも特性や軽度の障害があるが、工夫をしつつ楽しく生きているので「頑張っている人」や「特別な人」ではなく「困りごとはありつつも人生を謳歌している人」として捉え直されていたのがすごく嬉しかった。

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    2024年05月12日
  • 小学館版 学習まんが人物館 ルイ・ブライユ

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    点字の発明者。本書で初めて知る。
    漫画で分かりやすかった。
    最後に、解説が出てくるが文字がビッシリ書かれてあって目を瞬いた。
    スラスラと読めます。一度読んでおいて良かった。

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    2023年12月20日
  • 「よく見る人」と「よく聴く人」 共生のためのコミュニケーション手法

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    全盲の広瀬さん
    耳が聴こえない相良さん
    二人の研究者のこれまで、と対談。
    「健常者」が決める(レッテルを貼る)「障碍者」とはなんなんだろう。
    その問いから考え始める。
    そして不要なレッテルをなくして、コミュニケーションをもう一度考えたい。

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    2023年11月03日
  • 世界はさわらないとわからない

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    ネタバレ

    表紙に点字が打ってある。「せかいわさわらないとわからない」

    国立民族学博物館の准教授であり、全盲でもある著者が書いた本。
    国立民族学博物館で確かにさわる展示があった。あれは良かったが、21年に行われたらしいユニバーサルミュージアムの名残だったのか。

    とてもおもしろかったのだが、新聞の連載や雑誌の記事などを集めた本なので、かなり内容がかぶっている。何度も繰り返すことで理解度が増すというのは否定しないが、それにしても点字を発明したルイ・ブライユについてなど、同じ話が結構あった…

    「ユニバーサル」という言葉が使われているとき、大概の場合は「障害者も楽しめる」みたいなことになってるが、本で説明さ

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    2023年03月26日
  • 目に見えない世界を歩く

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    『わが盲想』のモハメド・オマル・アブディンもそうだったが、著者も同音異義語を巧みに使う。アブディンの場合はそれが単にオヤジギャグであったりするのだが、広瀬の場合それは、「無視角、無資格、無死角」「健常者、見常者」など、造語まじりの同音異義語で新しいものの見方を提示している。また同音ではないが、「見常者」に対して「触常者」、「見識」に対して「触識」などの概念を示すことで、視覚中心のマジョリティの文化に対して、そうでない文化が存在すること、そしてそれは見常者も享受する価値のあるものであること訴える。そしてその具体的方策をどのように実践しているかを語る。その語り口は新たな世界を切り開いている者のそれ

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    2018年04月02日
  • 小学館版 学習まんが人物館 ルイ・ブライユ

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    世界で初めて、現在の点字に繋がるものを作った人。それまでも凸字による、文字を表現する方法はあったが、全盲の人にはやや読みにくいものであった。

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    2017年01月15日
  • さわって楽しむ博物館 ユニバーサル・ミュージアムの可能性

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    単にケース越しに見学するのでなはく、触って楽しむことができる博物館。
    触ってもいいというワクワク。触った感触を体感できるワクワク。

    これを視覚のマイノリティだけに限定してはもったいない。

    博物館の新たな可能性は、きっとそれぞれのひとの個人的な生活にも変化を及ぼしたりしないだろうか。

    ますます博物館好きに拍車がかかりそう。楽しみ。

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    2012年06月23日
  • 「よく見る人」と「よく聴く人」 共生のためのコミュニケーション手法

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    「5-1=6」
    五感から一つ感覚を削ぎ落とすと、今まで備わっていなかった感覚が芽生える。という広瀬氏は全盲。そして共著者の相良氏は中途で聴覚を失った。それぞれの生い立ちから、出会い、学び、そしてみんぱくで研究をはじめ、社会に発信し、この本が出来るまでのお話。

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    2025年04月16日
  • さわっておどろく! 点字・点図がひらく世界

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    さわって、本当におどろいた。
    自分の触覚の鈍さに!

    点字に興味があって、いつか学んでみたい、と思ってきた。
    本書の表紙や口絵は点字や点図で書かれている。
    それをなるべく目で見ないようにして、指先で触ってみたのだが、「サ」なのだか、「シ」なのだか、さっぱり感じ取れないのだ。
    本書の中に、中途失明者が点字を習得することが難しい、とあるが、本当にその通りだと思う。

    「触常者」で、歴史学者の広瀬さんは、歴博で触る展示を作ってきた人。
    すごいバイタリティのある人だ。
    さわる方法もたくさんあって、どう感じ取れるかも変わってくるという話には、蒙を啓かれた思いがする。

    後半は点図で教材を作る天文学者、峯

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    2017年11月03日
  • さわっておどろく! 点字・点図がひらく世界

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    「触常者」と「見常者」の共著。前半は視覚障がい者をめぐる考察。後半は点図作成の苦労(工夫)。全く違う内容だが、面白い。前半は人間としてのありかたについて考えさせられるし、後半は人に伝えるということの本質について考えさせられる。

    ・「見る」と「触る」の違い:繰り返しと懸命に。
    ・ユニバーサルの本質は人間の感覚の多様性が尊重されること。
    ・日本は点字投票を制度化した世界初の国(1925年。大正14年)
    ・生徒へのインタビューから:宇宙137億年の歴史の中で、「無駄な時間なんてない」「障害者だって胸を張って生きていけばいいんだ」
    ・点図作成の秘訣は、画像の似顔絵をつくること。

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    2015年05月18日
  • さわっておどろく! 点字・点図がひらく世界

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    視覚障害は見ることができない、視力を使えない、のではなく、触って世界を認識する、視力を使わない人たちであるととらえることは、単なる優しさや差別に終始しない共生社会の基本だと思う。2012年の本で古いので、今は3Dプリンターやオーディオブックが普通に存在してることが、触常者と見常者の垣根をより低くしていたりするんだろうか。

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    2025年06月08日
  • 「よく見る人」と「よく聴く人」 共生のためのコミュニケーション手法

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    見えない人にも、聞こえない人にも、それぞれの文化があります。見える人、聞こえる人は、それを知らないだけ。

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    2025年04月06日
  • 世界はさわらないとわからない

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    広瀬浩二郎さんは、全盲なので触ることが得意だそうです。一般の私は、見たり、話すことが得意とのことです。
    コロナ禍で非接触を理由に、見たり、話すことを避けていませんか。
    得意なこと、ちゃんとやれてますか。
    こんな時代だからこそ積極的にコミュニケーション取りましょうと、わたしはこの本を読んで思いました!

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    2023年01月10日
  • さわって楽しむ博物館 ユニバーサル・ミュージアムの可能性

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    ●ユニバーサル・デザインは最近よく見かけるが、ユニバーサル・ミュージアムというのもあるのは知らなかった。
    ●障害者差別解消法が施工された今、博物館のあり方もますます問われそうだが、本書がその助けになるのではないだろうか。

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    2018年10月23日
  • さわって楽しむ博物館 ユニバーサル・ミュージアムの可能性

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    美術館や博物館は「見る」ものであるがゆえに「見えない」人へのサービスはないがしろにされてきた。
    そこから一歩踏み出した「触れる展示」を考えるシンポジウムを基にした論集。
    「してあげる」人の文章だなーとか、なるほどそんな風に作られているのか、とか、面白そう行ってみたい!とか、内容も質も色々。

    私は美術系の人じゃないけれど絵を見るのは好きだ。絵を「読む」ことを覚えたら、見るのが前より楽しくなった。
    同じように、ただ漫然と触れるのではなく手で読むことを意識したら、今まで「私が」ないがしろにしてきた触覚を再発見できそうだ。
    目や手でなぞるだけの「見る」なら簡単だ。これは何でどこがどうなっていてどう作

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    2013年06月21日
  • さわっておどろく! 点字・点図がひらく世界

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    天文学者が共著の一人ですが、
    宇宙の本ではありません。
    副題にもあるように点字・点図など、
    触常者の文化について書かれた本です。
    また、
    ユニバーサルデザインについての本でもあるかもしれません。

    自分も著者のひとり、嶺重さんとは、
    いろいろな活動をともにしてきました。
    さわって感じる絵本の企画も行わせていただきました。
    (企画としては倒れてしまいましたが…)

    プラネタリウムで働いていると、
    耳が聞こえない方はまだ来られるのですが、
    目が見えない方はなかなか足を運んでくれません。
    こちらとしても何をしていいのかわからない、
    互いに躊躇してしまうと思います。
    でも、目が見えない方にも宇宙は感じ

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    2012年06月07日