マサト真希のレビュー一覧
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ネタバレお茶会に狩猟、果ては列車内での攻防戦などなど盛りだくさん。
アンジェリカの口調とキャラからもっとコメディ寄りの話になるのかと思いきや、割と頭脳戦だし、誰が敵で誰が味方かも分かりづらいし、タイトル通りの波乱な展開だった。
しかも案外アンジェリカが無双をしない。
失敗もしたし、ハラハラさせられることも多い。
単純な「主人公強ええ」系の物語ではないので、終盤まで安心して読めない怖さがあった。
ゆえに粗筋の文言にある「痛快逆転劇」かと言われると、ちょっと首を傾げたくはなったが。
痛快ではない、爽快感もない、とにかくハラハラしたよ。
それに、内容盛りだくさんなため、情報を整理しないといけないことも多く -
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ネタバレああ、もうもどかしいことこの上ないお二人!
前から事実婚としての契約夫婦を演じている二人が両片思いであるのは分かっていたが、そこからがまたひと悶着以上あるという。
状況が状況だけに、自分たちのことが二の次になるのも分かるが、そこはちゃんと言葉を尽くして想いを確かめ合ってくれよという。
特に太白が一度「名実ともに夫婦になりませんか」と言っておきながら、途中発言を撤回するものだから、そりゃあやねさんだって混乱するよという。
ここできて、またヘタレの悪い癖が出ている。
こういう時強いのは女性陣の方である。
今回の第二ヒロインと言ってもいいであろう、白糸さんも。
この白糸さんと甚兵衛さんの年の差婚が -
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コロナ禍だからこそ、こういう本は響く。
「元気になれるフード&ロードノベル」とあるけど、のんびりゆったりと、忘れられない想い出の食事を探す旅。そんなとても贅沢な旅をする颯太とひよりの物語。
「スローフード」なんて言葉を思い出してしまった。日頃忙しいから、どうしても命を繋ぐためだけの食事になりがち毎日だけど、心の血肉になる「おいしさ」ってとても重要。心のための栄養が摂る食事が大切なんだよなぁ。
小説の中でひよりたちが探し求めてようやく巡り会えたゆうこさんが言う。
「たくさんの回り道の中に、喜びは一瞬一瞬、現れる」
それが人生。
そして「食べること」はその喜びのとても近い場所にある。
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ネタバレ新婚旅行(個人的には婚前旅行だと思う)だけで引っ張るのかと思いきや、こちらの話は思っていたよりあっさり解決。
ここで出てきたワガママお嬢様には怒りが湧き上がりましたが。
そりゃあやねさんも嫉妬する。
むしろ本題はやっと本番の百鬼夜行祭。
陰陽師側のライバルと太白側のライバル(というか行方不明の祖父や父)がタッグ組んできたのには驚いた。
敵と敵が一緒くたとなると、二乗倍で大変なことに。
そんな時に土門さんが寝返らずにこちらについてくれたことは、どんなに心強かったか。
(出てきたのが本体じゃなくてよかった……)
今回は何とか撃退できたけど、ホテルもぼろぼろに。
改装するこの間に夫婦仲を確かなもの -
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ネタバレ陰陽師のお家騒動に、山犬の復讐騒動にも巻き込まれ、そんな中でもホテルのお仕事もこなしていく……主人公、忙しいにも程がある。
それを何だかんだでクリアしてしまうのだから、妖怪だらけの登場人物の中で数少ない人間ですが、主人公侮れない。
これまでのキャリアで培ってきた人間観察力が寧ろ事態打開への鍵になっているのは純粋に凄い。
これなら妖怪の奥さんという立場も十分やっていけるのではないでしょうか。
本当に非常に目まぐるしいほど主人公は忙しいのですが、着々と太白さんとの恋模様は進んでいるようで。
彼の恋愛下手ぶりが非常に愛おしい2巻でした。
あるワードだけでドギマギして普通に接することができなくなるとか -
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亡き父の食堂を、いつか再会する事を目指している主人公。
常連の願いを叶え、先輩が作った陶芸を見て
手伝ってくれている女の子の母親を説得して…。
手伝ってくれているからごあいさつ、と言われても
何だか別の『ごあいさつ』のように思えてしまいます。
3話分の短編に、エピローグの短編。
言わないと分からない、というのが軸、でしょうか?
長年合わなかった兄弟の話もあれですが
2話目の先輩の適当でいい発言は問題ありです。
一度実家に…な3話目は、はらはらはしましたが
ほっこりする話でした。
ようやっと、という感じもありましたし。
この流れでエピローグの短編は、納得するものがあります。
言葉にしなければ -
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食が繋ぐ人々との心の交流を描いた1 冊。
伝えたいことからブレずに、最後までシンプルでまっすぐなストーリーです。主人公の2人自身の言葉に沿ってストーリーが展開していくため、分かりやすくマンガのような感覚で気軽に読むことが出来ます。
本の題名から食の描写をメインにした小説なのかなと思わせますが、最終的にはそれ以上に描きたいことがあったのかなと思います。
主人公達の年代や時代背景、本の描写を考えると10代、20代の自分というアイデンテティが定まらず悩む世代におススメです。ただ社会で何年も働いてきた世代にも、ふと立ち止まって何か感じさせてもらえる1冊だと思います。
終章の「正しさに追い詰められる -
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ネタバレ太白さんが、ただのイケメン御曹司ではなくて、虚弱体質で体力がなかったり(理由は終盤で判明)引きこもりもといインドア派だったりと、弱い部分も見えて好感が持てました。
正体には驚きましたが……あれはあれでも、あちらだったとは(精一杯ぼかした表現)
最初はただの契約結婚でしたが、仕事上のパートナーとしても、また恋愛のパートナーとしても強い絆で繋がれていく二人を応援したくなりました。
あやねさんがまた与えられた役目を誠実にこなそうとする真面目ないい子だったので余計に。
太白さんの教育係の不器用な親心とかも透けて見えてニヤニヤしたり(でも、あやねさんにはなかなか通じない)世話役の猫又の小泉さんに癒された -
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長年音信不通だった父親が死んで、葬儀系が終わった頃
訪ねてきたのは、旅に出ていた常連の女の子。
料理は苦手だけれど、食べるのは好き、という
よくあるパターンと言えば、な女の子と
離婚した父親の店を継ぐのを決意した主人公。
その空間を維持したい、というのは分かりますが
料理があってこそ、の空間なので、ここからは
辛い現実に立ち向かわないと、です。
箱だけあっても、中身がなければ閑古鳥、ですから。
その店を作るためにメニューを考えてみたり
あちらこちらに出向いてみたり。
何だか、料理に関する依頼を受ける探偵みたいな生活に。
一応最後には『店』を持ってみたわけですが
このまま、店までこぎつけられ -
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突如教室に飛び込んできた少女の願いにより
テーマパークに行く事に。
どちら様で? な状態から、よくも許可を得て
ここまで分かれてこられたな、と。
どんどんと、ふたつの立場が明確になっていきます。
すぐそばにあるけれど、交わってはいけない、のは
自覚した人間にとって、きついものがあります。
自分の都合で振り回すのはいいですが
これは本当にMか恋愛感情ないと無理。
人の嫌がる事をしまくっているわけですから。
最終的に、何をどうしたいのか。
何が目的なのか。
このまま、黒幕フラグを建てた人が黒幕なのか
別の存在がそうなのか。
次で最後だそうですが、収まるのでしょうか? -
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