「不安の時代の皇」というサブタイと「はじめに」を読んで購入。
この本は皇室について「あんまり知らないなー」というような人たちには良いと思う。
日本人として誇らしげな気持ちにもなるだろう。
ただ、書かれている事は至極当たり前なことなのだった。
「歯医者の数はコンビニより多い」とはよく言われることだが
...続きを読む、その歯医者よりも神社は多い。
そして天皇という存在は、そのように日本でめちゃめちゃ数の多い神社の総支配人というか、最高責任者というか、祭祀王というか、つまりトップなのである。
似たような印象のローマ教皇との決定的な違いは、脈々とした血だ。
その血は、男系であることで守られている。
それは既によく知っていることである。
しかし知らなかった事もある。
世間に愛子様が人気(という言葉もおかしいが…)で、愛子天皇を望む声があるらしい。
・・・なんで?
どうも、皇室に関する報道というかゴシップは、白か黒か、0か100かというものが多いようだ。
あっちがだめならこっち、こっちがだめならあっち。
だめな方は恐ろしい程こき下ろされ、新たに持ち上げられる方は全てにおいて称賛される。
今は称賛されていても、また「だめな方」に傾いたら、一体どうなる事やらである。
数年前の、痛々しい程瘦せ細った姿が目に焼き付いている。
どうか、あまり騒がれず心穏やかにお過ごし頂きたいと一国民として願うばかりだ。
話がずれだが、この本は天皇という存在が古来よりどれだけ民のために祈っているか、という説明をしてくれている。
知らない国民よ、自覚せよ、と。
でもね、既に知っている者にとっては、本当なのかな~と思ってしまうのである。
国民は皇室を思い、皇族は国民を思い、お互いを大切に思い祈り合うのが本来なのだと思う。
しかしながら、眞子様のトンデモお相手の問題をここまで引き延ばしているのを見ると、どうなんだろうと。
眞子様はお相手のみを見ており、秋篠宮殿下は娘のみを見ており、そしてお相手は金のみを見ている状態。
えっと、国民はどこへ?
その方たちだけではない。
不謹慎ながら、「心からの祈り」って何だろうと思ってしまう。
形だけの祈りじゃ?と。
この本は中途半端である。
恐らく、国を思う気持ち、皇室に対する気持ちなど根っこは著者と私は一緒だと思う。
ただ、皇室の現状を見るにつけ
「護ってもらっている」
というような気にも、心の拠り所にもならず
「あーあ」
というガッカリ感がつのるのみ。
その気持ちを覆してはくれなかった。