寺町朋子のレビュー一覧

  • 忘却の効用 「忘れること」で脳は何を得るのか

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    忘却することが、いかに我々に幸せをもたらすのか。ありきたりな語り口ではなく、面白くユーモアのある文体で書かれている。動物実験によって得られた、忘れることによる新たな回路の生成や、ディスアドバンテージが活きてくる、あの書き口が良かった。

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    2025年02月24日
  • 神は、脳がつくった―――200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源

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    脳の進化から見る人類の心の進化の歴史。なぜ同じタイミングで世界各地に文明が花開いたかなど、平行進化の仕組みが鮮やかに書かれています。我々の脳が進化したことで他者の気持ちが分かり、未来を見通せ、信仰が生まれたのです。

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    2024年10月06日
  • ジェネリック医薬品の不都合な真実 世界的ムーブメントが引き起こした功罪【無料お試し版】【固定レイアウト版】

    購入済み

    日本は大丈夫だと思いたい

    国が勧めるジェネリック医薬品だが、本当に大丈夫だろうかと思ってしまった。インドや中国はともかく日本は大丈夫だと思いたい。

    #深い

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    2024年05月06日
  • ジェネリック医薬品の不都合な真実 世界的ムーブメントが引き起こした功罪【無料お試し版】【固定レイアウト版】

    購入済み

    迫真のドキュメンタリー

    インドや中国で製造されるジェネリック医薬品の問題点を追った迫真のドキュメンタリーである。描き出し方がややドラマチックすぎるような気もするが、読み物としてはドッキリさせるところが満載で大変に面白い。しかし実際のところどうなんだろうか?定数的な話 再検査合格率 などの話がないので、針小棒大の話の可能性も残っているし、ジェネリックを排斥したい先進国先発メーカーの意図が入っていないとも断言はできない。いずれにせよ問題提起の本である。

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    2023年01月01日
  • 神は、脳がつくった―――200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源

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    脳の仕組みや機能について書いた部分は、読みこなすのが難しめ。ここは、はしょって、見ているだけで脳が相手の行動をなぞるように自分の脳が働いているというミラー理論と、相手の気持ちになりかわって感じる一次的こころの理論、間に間接的な事情が絡む二次的こころの理論。機能については、脳の各機能をつなぐ部分が賢いといわれている動物がその内部にあるのに対して、より格段におおきくなって脳全体を包むように灰白質を形作っていること、それが時間を認識する機能に大きくかかわりをもつことを、押さえれば、あとの部分はその通りに読んで、分かりやすく、興味深い。こころがあるということは、神を認識する脳と、人間の作り出した社会の

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    2022年06月02日
  • ジェネリック医薬品の不都合な真実 世界的ムーブメントが引き起こした功罪

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    どうしてFDAが嘘を見破れなかったか。。。そりゃミイラ取りがミイラになるってこの事なんだなって思う。
    日本も他人事じゃないから読んでみるべし。

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    2022年02月11日
  • ジェネリック医薬品の不都合な真実 世界的ムーブメントが引き起こした功罪【無料お試し版】【固定レイアウト版】

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    良かった

    きょうみぶかいことが、ひじょうにおおく書かれており、たいへんおもしろく読ませていただいた。気がつけば読み終えてしまっていた。

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    2021年09月27日
  • 神は、脳がつくった―――200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源

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    脳の進化を人類学、脳科学、考古学を用いて解き明かす。ホモ・ハビリスとして200万年前に脳の著しい大型化と知能の向上をみた。180万年前以降ホモ・エレクトスは自分を認識できる知識を持った。そして20万年前以降古代型ホモ・サピエンスとして他者の考えを認識できる「心の理論」を身に着けた。10万年前以降初期ホモ・サピエンスとして自分自身の考えについてじっくりと考える内省能力を発達させた。4万年前以降現代ホモ・サピエンスとして自伝的記憶(エピソード記憶)という能力をものにした。そして脳の能力が向上するにつれて、死者を埋葬したり、悼んだり、恐れたりするようになり、その死者の地位が向上して神となり、人口の増

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    2019年08月15日
  • 新薬の狩人たち 成功率0.1%の探求

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    日本語の副題「成功率0.1%の探求」とあるように、現在の新薬探しはビジネス的に成功する確率が非常に低く、さらに巨額の研究費が必要でほとんどの努力が無駄に終わることが多い。実際、創薬プロジェクトのうち、経営陣から資金を提供されるのが5%、そのうちFDAに承認されるのはわずか2%だそうだ。本書は、新薬を見つけ出すのがなぜ難しいか、新薬がなぜ法外な値段で売られているのか、新薬探求や創薬の歴史を振り返りながら解説している。

    ノバルティス、バイエル、メルク、エフ・ホフマン・ラ・ロッシュ、ベーリンガーインゲルハイム、ヘキストなど、名だたる製薬会社がなぜライン川沿いに本拠地を置くかにもふれている。19世紀

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    2019年06月28日
  • 神は、脳がつくった―――200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源

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    「神」がどのように発生したか、という意味ではタイトル通りだが、実際は人類の進化から脳の変化、そして知能の変化に伴って”神”を人類が”文明”を持つうえで必要とした状況を時系列的に説明している。
    そのため、人類と神の関わりに至るまでも長いし、特定の宗教について語られることも無い。
    あくまでも、人類発達の過程で何故”神”という概念がもたらされたかを脳科学的に説明している。

    しかし、太古の民の頭蓋骨からここまで多くの事がわかるのは本当に驚き。
    いかにして人類は進化し、意識を手に入れ、狩猟民族から農耕民族に変わり、定住し、文化や芸術を発展させたのかが分かりやすく書かれていて、中学や高校の歴史でも入り口

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    2019年02月05日
  • 新薬の狩人たち 成功率0.1%の探求

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    薬に関わるものとして、非常に面白く読んだ。解説にも書かれていたが、医薬品にまつわる経緯をこれだけ集めて、比較的分かりやすくまとめた本はなかなか無いと思う。植物からの薬の発見に始まり、化学合成のこと、抗生物質のことなどが製薬会社の動きなどと合わさって展開していくのは、ためになるところも多かった。

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    2018年12月31日
  • 新薬の狩人たち 成功率0.1%の探求

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    話は面白くわかりやすく,しかも扱っている内容は深い.薬の開発にかける情熱の狂気じみた凄さや,偶然とも言える幸運や,製薬会社などの思惑など,アドベンチャー小説よりもワクワクした.

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    2018年11月04日
  • 新薬の狩人たち 成功率0.1%の探求

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    大昔から現代まで、どうやって新薬が開発されてきたか、かなり分かりやすく説明してくれる。大収穫本。

    以下気になった所を箇条書きメモ。

    ・マラリアの薬で儲けたのは、ルイ14世の王子を治療した英国人薬剤師のタルボー。彼は薬の原料を秘密としたが、死後それがキニーネだと明らかにされた。(多分マラリアの予防として飲まれていた)トニックウォーターには、キニーネが含まれていたが苦くて飲みにくいので、ジンが加えられ、ジン・トニックというのがカクテルが生まれた。(好きで呑んでたけど、そういう経緯があったのか)

    ・19世紀、バイエルがアスピリンとヘロインを作った話が面白い。また、フェンフルアミンというあまり効

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    2018年11月04日
  • 新薬の狩人たち 成功率0.1%の探求

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    訳者あとがきや解題に書いてある通りなんだけど、影響力が大きく、泥臭くてドラマになりやすいジャンルなのに取り上げられにくいという創薬分野の歴史とその時々の人物の挿話集。それぞれの話も面白く、分野全体としても得意性が強いので興味深い。特許などの制度は創薬に適応してるのかというとなんともインセンティブが歪んでる感は強い。

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    2018年06月24日
  • 忘却の効用 「忘れること」で脳は何を得るのか

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    ネタバレ

    アルツハイマー病の研究をしているコロンビア大学の神経精神科学教授の著書。普段病的な忘却を扱う教授が、通常の誰もがもつ「正常な忘却」によるメリットを分かりやすく説明した本。社会に合わせて記憶と忘却のバランスをとることが重要と、全体を通して語っている。

    些細な細部にとらわれず全体像を把握したり、そもそも新しい必要な記憶を獲得するためには忘却が必要ということをPTSDや自閉症患者の病的な忘却の状態を比較して説明している。

    特に印象に残ったのは下記2点
    1)人を愛したり、美しいと感じる能力には認知能力は必要なく、認知能力の多くを失っても人生を楽しむことができる。
    認知能力では仕事面では重要だけど、

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    2024年09月23日
  • 忘却の効用 「忘れること」で脳は何を得るのか

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    ネタバレ

    『忘却の効用』 スコット・A・スモール 著

     このところ、名前が出てこない、用事を忘れるなど、「忘却力」がついてきました。これで大丈夫かと心配になってきたところ、ちょうど絶好の書籍に遭遇。

     まず、「忘れる」ということは、個別事象を一般化するための前提。記憶力のいい人は、「朝日のなかで見た犬」と「夕闇のなかで見た犬」を、「同じ犬」と認識できないのだそうです。「さまざまな相違を忘れること、一般化すること、抽象化すること」が「考える」ために必要。また、憤りなどの負の感情を忘れることは「赦し」にもつながり、これが「忘却が持つ利点のなかで最も尊いもの」。さらに、睡眠によって大脳皮質の記録を片づけて

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    2024年07月25日
  • 新薬という奇跡 成功率0.1%の探求

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    薬と無縁に生きてきた、という人はおそらくいないだろう。

    風邪かな、と思ったら早めのパブロンを飲むし、インフルエンザの季節の前になんとなくインフルエンザ予防接種を受けるし、最近はCOVIDのワクチンも接種するし。

    なんとなく当たり前のように薬を摂取したり予防接種を受けているが、実はこれは奇跡的に人類がたどり着いた偉業だったのだ!

    物理学は実験を通して理論を構築することができるし、正しいとされる理論を用いれば現象を予測だってできる。(予測が外れたら理論が間違っていたということだ)

    翻って、薬学はどうだろうか。物理学でいうNewton方程式のような聖杯はない。
    人間に使ったとしても、その人間

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    2022年10月27日
  • ジェネリック医薬品の不都合な真実 世界的ムーブメントが引き起こした功罪

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    安いにそれなりの理由があった。品質がウーンというレベルだったり、味が今ひとつということがある。




    しかし医薬品が「ワケアリ」だと大変だ。身体に入れるものだけに製造する側や認可する側が注意してもらいたいと思うが、生産拠点が外国となるとそうも行かなくなる。




    今回の本では、ジェネリック医薬品という正規の医薬品よりも安い価格で買えることで話題になっていたが、消費者が口にするにはリスクのある状況だった。「まさかという名の坂」があったとは。




    著者のキャサリン・イーバンは、調査ジャーナリストで偽造医薬品、銃の違法取引、CIAによる強制的な尋問を取り上げた記事で数多くの賞を獲得している。

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    2022年02月13日
  • 神は、脳がつくった―――200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源

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    E.フラー・トリー(1937年~)は、マギル大学医学部博士課程修了、スタンフォード大学修士課程修了(人類学)、スタンフォード大学医学部勤務を経て、スタンレー医学研究所研究部副部長。専門は精神医学。
    本書は、2017年発表の『Evolving Brains, Emerging Gods:Early Humans and the Origins of Religion』の全訳で、2018年に出版された。尚、松岡正剛の有名書評サイト「千夜千冊」の1786夜(2021年11月9日)で取り上げられている。
    本書は、進化論に基づく脳の進化が神及び宗教を作ったことを主張・説明したものであり、人類史の中で神・

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    2022年02月10日
  • ジェネリック医薬品の不都合な真実 世界的ムーブメントが引き起こした功罪【無料お試し版】【固定レイアウト版】

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    ジェネリックが悪ではない

    このような内容を読むとジェネリック医薬品を使いたいという人がいなくなるかもしれない。インドや中国のメーカーがとんでもない物を製造していることは分かったが、日本のメーカーはどうなのだろうか。流石にこれほど出鱈目なことは無いと思うが、低コスト化の為に管理が杜撰になっているようなことが無いとは言えない。結局はメーカーの良心の問題なのだろうか。

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    2021年12月28日