ティムール・ヴェルメシュのレビュー一覧

  • 帰ってきたヒトラー 上下合本版

    A

    購入済み

    面白かったが、それだけだろうか

    面白かったが、それだけではない。
    この物語での(主義、思想の面はともかく)彼の行動の面では
    大きな問題となるようなことは行っていない。
    彼がヒトラーとなったとき
    誰がヒトラーを生み出したことになるのだろうか。

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    2023年06月25日
  • 帰ってきたヒトラー 上

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    ヒトラーが現代にきたらどうなるのかをコミカルに描く。

    ヒトラーにざっくりとした知識しかない私だったが、詳しく知っていたらもっと面白いのだろうなぁと読みながら感じた。

    戦争をしていた時代と現代との価値観によるギャップと、その中でヒトラーの持つ価値観を通していくという内容が面白い。

    読み進める中で自分というものについて、改めて価値観を考えてしまった。

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    2023年05月20日
  • 空腹ねずみと満腹ねずみ 下

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    ネタバレ

    難民、政治家、ドイツのテレビクルー、ジャーナリストなど、様々な立場の人間の視点で描かれているところが面白かった。

    難民を被害者や弱者に仕立て上げ、遠く離れた所からドラマを見るように傍観する、全てのふつうの人たちに向けた痛烈なメッセージを感じた。

    ドラマを仕立て上げるのはメディアだとしても、それ望んでいるのは世間なのだから。

    難民もこの小説では単なる被害者として描かれてはいない。この小説に出てくるどの立場の人間も、究極的に最終的には自分のことしか考えていない。

    それがすなわち自分も含めて人間の本質なのだと思う。読んでる間中何度も「どうしょうもないじゃん」「そうするしかないよね」と脱力して

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    2023年01月07日
  • 帰ってきたヒトラー 下

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    ともかく第二次大戦のほとんど全ての問題をヒトラー及びナチスに負わせているわけだ。ムッソリーニ及びイタリアは、途中で降伏して、内部告発で減免されたかのようで。
    そんなこんなだから、まぁナチスのネタとヒトラーのネタはざっくりおいしいネタということで、いくら悪事を働かせても大丈夫。従軍慰安婦問題とかにも通じるものがあるねぇ。
    でも今回はヒトラーのちょっといいところも探してみようネタなんであって、そりゃアンチとして再評価があっても良い頃だよね。もはや戦後ではないというか。
    まぁ多分に美化されてるところもあるんだろうけど、この自信というか、引っ張っていく力は参考になる面もあるんではないか。ヒトラーが成り

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    2022年07月18日
  • 帰ってきたヒトラー 下

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    上巻の面白さはそのままラストまで続く。
    主義主張はヒトラーと同じなのに、現代の今に置き換えてみればそれなりの説得力を持って行為的に受け止められ、本人にも魅力が感じられもして、恐いことだと思った。

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    2022年05月18日
  • 帰ってきたヒトラー 下

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    ヒトラーが現代に現れたらどうなるのか?フィクションながら非常にリアリティのある風刺小説。ヒトラーをどこまで笑いものにできるのか?著者にとってはいわば挑戦的な主題だったと思うが、個人的にはよく出来た作品だと思った。攻めた表現描写も見受けられるものの、「2度と繰り返してはならない歴史」が現代社会に起こりうる予感を抱かせ、今日の社会情勢にも通づることからその危険性に対して警鐘を鳴らす。読み込めば読み込むほど

    一方で多くの批判もなされているように、批判検証の余地もあるように感じる。ヒトラーに少し人間味があるような描写だったり、ポップすぎる振る舞いには多少違和感も。

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    2022年02月13日
  • 帰ってきたヒトラー 上

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    ヒトラーが時代を超えて現代に突如現れるという話。現代の生活に順応していくヒトラー。周囲の人間も本物だとは思っていないが、彼の人間性に徐々に魅せられていく。ヒトラーがYouTubeでアクセス数70万回超えとか、ちょっと映像で観てみたい。訳が上手いのだろうか、スラスラ読めて、最初からストーリーに入り込める。後半の展開に期待。

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    2021年05月24日
  • 帰ってきたヒトラー 上

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    もしヒトラーが現代のドイツに蘇ったとしたら、、という設定の仮想小説。復活後戸惑いながら日常生活をしているヒトラーが、ひょんな流れからテレビ番組のディレクターの目に止まり、お笑い芸人としてデビューすることに。その過激な発言が(本人の意図とは別に)ブラックジョークとして視聴者に受け、国民的人気を得る。マスコミも味方につけ、ふたたび政治家として一歩を踏み出そうとするところで小説は終わる。
    著者によるとドイツではヒトラーをコメディの題材にすることは大タブーであり、本書も多大な批判にさらされながら刊行されたそうだ。作品中でも、お笑い芸人として人気を得たヒトラーに対し、「お前がしているのは芸ではなく人種差

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    2021年01月03日
  • 帰ってきたヒトラー 下

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    ヒトラーがタイムスリップして現代ドイツに現れたらという風刺映画。ヒトラーはコメディアン扱いでテレビに登場して沸かせるが、とても面白いのは、現代ドイツにおける行き過ぎたポリティカル・コレクトネスに反発する形で共感を得ていく。ヒトラーは民主主義で選ばれたことを強調するが、ポリティカル・コレクトネスが行き過ぎて息苦しくなると、扇動の余地が出てくるということも表現している。現代ドイツの世情(行ったことが無いから見たことが無い)が理解できるのも秀逸な点。別の文化・社会の話なので完全に理解できたわけでは無いが面白かった。

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    2020年10月15日
  • 帰ってきたヒトラー 上

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    ヒトラーがタイムスリップして現代ドイツに現れたらという風刺映画。ヒトラーはコメディアン扱いでテレビに登場して沸かせるが、とても面白いのは、現代ドイツにおける行き過ぎたポリティカル・コレクトネスに反発する形で共感を得ていく。ヒトラーは民主主義で選ばれたことを強調するが、ポリティカル・コレクトネスが行き過ぎて息苦しくなると、扇動の余地が出てくるということも表現している。現代ドイツの世情(行ったことが無いから見たことが無い)が理解できるのも秀逸な点。別の文化・社会の話なので完全に理解できたわけでは無いが面白かった。

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    2020年10月15日
  • 帰ってきたヒトラー 下

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    今までは極悪な独裁者としてのイメージしかなかったヒトラーが、1人の人間として書かれている。しかも魅力的な。
    良くも悪くも歴史に名を残すような人物はやはり人を惹き付ける魅力があるのかな。
    ドイツの歴史や戦争当時の状況を学べばもっと楽しく読めると思います。

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    2020年09月03日
  • 帰ってきたヒトラー 上

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    面白い。マインスイーパを地雷撤去と言ったり、単語やら政治の話やら歴史の事実やらを全てヒトラーの目線で面白おかしく(さらにヒトラーは何も面白おかしいと思ってない)ところが秀逸。
    さらに歴史の勉強になる。分からないとこは気になって調べるし。もっと歴史的背景とか知ってればさらに面白かったんだろうなあ。

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    2020年05月08日
  • 帰ってきたヒトラー 上

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    上下巻合わせての感想とする。
    知識が足りず難解なところも多かった。
    ヒトラーが時代錯誤な言動を繰り広げるのを笑っていたはずが、いつの間にかヒトラーと一緒に笑っていた。
    「なんだ、まともな事言ってるじゃないか」とすら思った。
    キャッチコピーの「笑うな危険」にモノの見事に陥ったものである。
    映画で大きく構成を変えたのは、思いの外皮肉が通じず本当に「悪いことばかりじゃなかった」って方に転びそうで脅威をより分かりやすくしたのかな?

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    2020年03月20日
  • 帰ってきたヒトラー 下

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    上下巻合わせての感想とする。
    知識が足りず難解なところも多かった。
    ヒトラーが時代錯誤な言動を繰り広げるのを笑っていたはずが、いつの間にかヒトラーと一緒に笑っていた。
    「なんだ、まともな事言ってるじゃないか」とすら思った。
    キャッチコピーの「笑うな危険」にモノの見事に陥ったものである。
    映画で大きく構成を変えたのは、思いの外皮肉が通じず本当に「悪いことばかりじゃなかった」って方に転びそうで脅威をより分かりやすくしたのかな?

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    2020年03月20日
  • 帰ってきたヒトラー 上

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    なかなか面白かった。
    2010年ごろにヒトラーがよみがえり、TV等のエンターテインメントに活躍する物語。
    なかなか読んだことがないシリーズだったため、面白かった。
    ヒトラーの発言はかなり歴史が色濃く、ヨーロッパの人たちがよめばもっと違う印象になるのかな。
    この本を通してヒトラーの印象はよくなったのだが、実際に被害にあった人たちからすると別だろうな。

    戦争敗北国が悪である印象がもたれがちなんだろうなっと最近思う。
    実際に悪いこともあるだろうが、そういう洗脳がある程度ある感じてしまうな。

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    2020年02月28日
  • 帰ってきたヒトラー 上

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    2012年にドイツ出張に行ったとき、フランクフルト空港駅の本屋に山積みされていて気になっていた本。

    2011年8月、突然路地裏で目を覚ましたアドルフ・ヒトラーは、キオスクに置かれた新聞を見て驚愕する。ものまね芸人と誤解されつつテレビに出たところ、たった1回でネットで話題となり、人気者になってしまうのだが…。

    筒井康隆か小松左京か半村良か、他の作家にでもありそうだが、なんだか読んだことのあるプロットをベースに、軟弱化した現代の生活を斬るというストーリー(少なくとも上巻は)。過去に読んだ戦国武将だかが復活する話だと、周りの人間が主人公だが、本作はヒトラー自身が主人公である。

    しかしこのヒトラ

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    2019年10月23日
  • 帰ってきたヒトラー 下

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    面白い企図。読者はヒトラーの時代の恐ろしい所業をすでに知っている。しかし全編通してヒトラーの視点で描き出された現代社会と彼の思想を読んでいると、「こいつ面白いやつじゃん、なんか純粋でいい人やん、確かに言っていることは一理ある」と思ってしまう。ごく自然に彼が現代社会においてもスターになっていくことが受け入れられる。

    ヒトラーとナチスが台頭してきた時代もきっとそうだった。こうやって民主的に独裁恐怖政治が選ばれていくんだとわかる。

    ファシズムは最初から恐ろしい顔をしていない。ごく当たり前のように隣に存在するんだという事を知って恐ろしくなる。

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    2019年07月13日
  • 帰ってきたヒトラー 下

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    ヒトラー本人が現代のドイツで目覚める。
    最初は戸惑うも徐々に現代に順応していくさまはよくあるタイムスリップもの。
    一発ネタかと思ったら意外と面白かった。
    映画も面白く、難しいことを考えないで見るには良かった。

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    2018年12月22日
  • 帰ってきたヒトラー 上

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    ネタバレ

     真剣に国と国民のことを考えるヒトラーと、彼の言動をギャグだと受け取る現代ドイツ人。というすれ違いギャグのコメディ。
     上巻は芸人としての第一歩を踏み出したところで終章。
     独裁者を作るのは行き過ぎた愛国心だというのをどこかで読んだが、この作品のヒトラーはまさにそんな感じ。なんでそんなポジティブに前進できるの。
     結構失礼なことも言うが、言い方と彼の態度が言われる側を笑わせる結果になっている。
     ユダヤについては、「ユダヤの陰謀!」と彼が考えることはあっても、ユダヤをあからさまに罵倒・差別する言動はない。
     後ろに結構な数の注釈が乗っている。

     一緒に仲間がタイムスリップしてきてないかなあ、

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    2018年06月08日
  • 帰ってきたヒトラー 上

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    書店でタイトルと宣伝文句「東大京大第1位 日本の頭脳にいちばん売れてる本!」を見た時は買う気しなかった。というか絶対買わないなと思った。
    ところが長男(21)が持ってて、暇つぶしに読み始めたら…、
    おもしろい!!
    「本国ドイツに賛否両論を巻き起こした問題作」に納得。慎重な書きブリながら笑いをとり、考えさせられる。上巻を読む限りヒトラー礼賛も見受けられる。
    さ、下巻を読もう!

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    2018年05月26日